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白菜(ハクサイ)の栽培|育て方のコツや種まき、苗の植え方は?

「鍋物野菜の王様」として、日本各地で栽培される白菜。繊細な性質で結球させるのがむずかしいことから、家庭菜園に少し慣れてきたらチャレンジしてみたい野菜となっています。

スーパーではおなじみの大玉白菜をはじめ、鉢やプランターで育てやすい品種もたくさんありますよ。今回はそんな白菜の栽培について、育て方のポイントや種まき、苗の植え方などをご紹介します。

白菜(ハクサイ)とは?育て方は簡単?

白菜 ハクサイ

白菜とは、アブラナ科・アブラナ属に分類される二年草の野菜です。白菜やキャベツのように葉が重なって球状になることを結球といい、白菜の結球は80~100枚の葉で形成され、草丈は40~50cmほどに生長します。

白菜と言えば畑で育てるイメージですが、プランターでも簡単に育てることができますよ。育て方について紹介します。

白菜(ハクサイ)を栽培する準備!土の作り方は?

白菜は水はけがよい肥沃な土に植え付けます。プランターは、市販の野菜用培養土を使うと簡単ですが、赤玉土(小粒)7:腐葉土2:バーミキュライト1の割合で混ぜた土に苦土石灰を大さじ1杯くらい(10~20g)加えたものを使ってもかまいません。

地植えは、植え付ける2週間前に1㎡当たりコップ1杯(100~150g)の苦土石灰を加えてよく耕しておきます。その後、1週間前に1㎡当たり2~3kgの堆肥を混ぜてさらに耕し、畝を立てていきます。

白菜(ハクサイ)を栽培しよう!種まきの時期と方法は?

白菜の種まきの適期は8月下旬~9月中旬までです。種はプランターや畑に直接まかず、育苗ポットである程度まで育ててから植え付けていきましょう。

  1. 3号の育苗ポットに種まき用培養土を入れる
  2. 指先で土に3ヶ所、深さ0.5~1cmほどのくぼみをつける
  3. それぞれのくぼみに1粒ずつ種をまいていく
  4. 周りの土を種に薄く被せ、軽く上から押さえる
  5. たっぷりとジョウロで水やりをする
  6. 土が乾かないよう発芽まで水やりをして管理する
  7. 本葉が1~2枚で2本、3~4枚のときに1本になるよう、生育の遅いものや弱いものを間引く
  8. 本葉が5~6枚になったら鉢や地面に植え替える

白菜(ハクサイ)を栽培しよう!苗植えの時期と方法は?

ポット苗を購入するときは、本葉4~5枚以下の苗を選ぶと早く根付きます。植え付けの適期は、9月中旬~10月上旬です。

鉢・プランター

幅60cm、深さ20cm以上のプランターで、通常品種なら1~2株、ミニ品種なら2~3株が植え付けの目安です。

  1. プランターの縁から下2~3cmのところまで土を入れる
  2. 株同士の間隔が30~40cm空くよう、苗よりも1回り大きな植え穴をスコップで掘る
  3. 根についた土を崩さないよう、苗を植え穴に置く
  4. 株元に土を寄せて、根と土を密着させる
  5. たっぷりと水やりをして完了

地植え

幅60~80cm、高さ10~15cmの畝を立て、株同士の間隔を35~40cm以上空くように植え付けていきます。

植え付ける前に、畑の表面にポリマルチを敷いておくと、泥のはね返りによる病気や害虫を予防し、地温を高めて生育がよくなります。

植え方はプランターに植え付ける手順と同じです。植え付けたタイミングで畑の周りにネットをはっておくと、害虫の飛来を防ぐことができますよ。

白菜(ハクサイ)の育て方!水や肥料の与え方は?

水やり

プランターは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。生育が鈍る冬の間は水やりの回数を減らし、根腐れを起こさないように気をつけます。地植えは特に水やりの必要はありません。

肥料

植え付けるときに、プランター植えは10~20g、地植えは1㎡当たり120~150gの野菜用化成肥料を土に混ぜておきます。

そして、本葉が8~10枚の頃と芯葉が巻き込みはじめた頃の2回、1株当たり10gの化成肥料を株元から少し離れたところにばらまきます。

白菜(ハクサイ)の育て方!手入れ方法は?

土寄せ

白菜は、雨が降った後や水やりの後は、株が倒れやすくなっています。株元の土が流れてしまう前に、土を寄せて株を安定させましょう。

ただし、結球がはじまった後は細根が傷つきやすくなるので土寄せはしないようにしましょう。

外葉の摘み取り

白菜は病気や害虫の被害にあいやすい野菜です。傷んだ葉っぱを切り取らずにそのままにしておくと、他の株にも病気や害虫が広がってしまいます。

穴が開いていたり変色していたりする葉っぱは、早めに摘み取ってください。

白菜(ハクサイ)の栽培!収穫時期と方法は?

種をまいてから60~100日、苗植えからなら40~80日くらいで白菜を収穫していけるようになります。結球しているところを軽く手で押さえ、固くしまっていれば収穫のタイミング。

白菜の頭を押して斜めに傾け、根本を包丁やナイフで刈り取っていきましょう。白菜は貯蔵性が高く、丸ごと新聞紙で包んで冷暗所に立てておけば半月はおいしい状態を保つことができますよ。

白菜(ハクサイ)の栽培で注意する病気や害虫は?

白菜の結球には一定の葉数が必要で、不足すると結球しません。また、株同士の間隔が狭いとお互いの生長を妨げ合い、葉数が少なくなることがあるので注意しましょう。

肥料不足も結球不良の原因となるので、十分に施すようにしてくださいね。

病気としては軟腐病、害虫はハスモンヨトウやコオロギの被害にあいやすいです。水のやり過ぎに気をつけ、株同士の間隔を十分に空けることで病気を予防していきます。

また、トンネルの防虫ネットを作ることで害虫の飛来を防いでください。

白菜(ハクサイ)の育て方のポイントは?

適期に種まきをし、植え付けた後に病害虫対策をしておくことが、白菜を栽培するときのポイントです。白菜は、15~20度の涼しい気候を好み、種を早くまくと病害虫の被害を受けやすくなります。

また、遅くまいても結球しにくくなることがあります。種まきの適期がほかの野菜に比べて短いので逃さないようにしましょう。

白菜(ハクサイ)はミニ品種からはじめてみよう

白菜は病害虫の被害が多い野菜ですが、近年は耐病性に優れた交配種も豊富になってきました。ただ、野菜の栽培に慣れていない人は、手間取ることが多いのも事実。

初心者の方は、早く育ち、密植栽培にも強い「お黄にいり」という品種からはじめてみるのがおすすめです。

その他にも「黄味小町」や「娃々菜(わわさい)」など、管理しやすいミニ品種を選ぶことも栽培を成功させるポイントになってきますよ。

更新日: 2022年08月24日

初回公開日: 2016年05月28日

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