育てやすい多肉植物の代表、アロエ。果肉にはたくさんの薬効成分が含まれており、食べたことがある人も多いと思います。今回は、室内で栽培するときの置き場所など、プロが教えるアロエの育て方をご紹介します。
アロエとは?育て方は簡単なの?
アロエとは、アフリカ大陸やアラビア半島を原産とする多肉植物です。水をたっぷりと含んだ葉っぱは、花のようにロゼット状に広がります。
500以上の種類があり、小型種から大型種までサイズは豊富。暑さや寒さに強く丈夫で、強い日差しにもよく耐えます。家で植物を飾るのがはじめての人でも、気軽に栽培を楽しめますよ。
アロエを育てる前に準備するグッズは?
- 鉢に植えられたアロエ
- ジョウロ
- 剪定バサミ
- 液体タイプの肥料
アロエは3〜15cm前後の大きさで鉢に植えられたものがよく出回っています。苗を鉢に植えるといった作業が発生しない分、最初に揃えておくグッズは最低限でかまいません。必要になったらその都度購入するくらいの感覚で、まずは飾ってみてください。
アロエを室内で栽培するときの置き場所は?ベランダでも育つの?
アロエは強い日差しを好みます。室内で飾るときは、直射日光がよく当たる窓辺に飾るのがベストです。レースのカーテンなど、光を遮るものは必要ありません。肉厚の葉っぱなど見た目にインパクトがあるので、お部屋のアクセントにもなってくれますよ。
また、凍らない場所であればベランダに1年中飾っていても元気に育ちます。0〜3℃の気温にも耐えられるほど寒さに強く、冬も難なく越せます。
※品種によって耐寒温度が異なります。
アロエの育て方!水やりのタイミングと量は?
アロエは年間を通して「鉢の土が乾いたら、底から流れ出るくらい」の水を与えます。乾燥に強いので、多少水が足りなくても、そうそう枯れません。特に成長が穏やかになる冬は、一切水やりをストップしても大丈夫です。
むしろ、水やりをしすぎると、根が呼吸できずに枯れる「根腐れ」を起こすので注意してください。
アロエの育て方!肥料を与えるタイミングと量は?
肉厚な葉っぱに水と栄養をためこめるアロエは、水やり同様、肥料や水を与える回数も少なめです。
アロエは4〜10月によく成長するので、肥料を与えて栄養を補給します。液体タイプの肥料なら10日に1回の頻度で、水やりがわりに施してください。ゆっくりと効果のあらわれる固形の緩効性化成肥料であれば、数ヶ月に1回生えぎわのあたりに置くくらいで十分です。
アロエの育て方!穴のない容器でも育つ?
アロエをはじめとする多肉植物は、葉っぱに水をためられるという特徴から、底に穴の空いていない容器でも育てられます。ホーロータッパーやココット皿などキッチン雑貨に植えるとかわいいですよね。
ただし、底に穴の空いていない容器は、中に水がたまって蒸れやすくなります。「土が湿るくらい」と控えめに水を与えましょう。多すぎるときは、容器から水を出してください。
アロエの育て方で注意する病気や害虫は?
春〜夏に伸びてきたアロエの新しい芽にアブラムシやカイガラムシがつく場合があります。ツブツブの黒い虫ならアブラムシ、硬い殻で覆われている虫ならカイガラムシと、見分けるのは簡単です。いずれもアロエの栄養を吸い取って弱らせるので、見つけたら早めに駆除してください。
アブラムシは、効果のある殺虫剤を吹きかけて一気に駆除します。カイガラムシは殻で覆われていて薬が効きづらいので、ブラシなどで直接こすって落としましょう。
アロエの育て方のコツは植え替え
アロエは2〜3年に1回、5〜9月に植え替えをします。何年か同じ鉢でアロエを育て続けると、次第に根を伸ばすスペースがなくなり、鉢の中が窮屈になります。
そのまま放っておくと根が先端から腐るので、植え替えでアロエが育つ環境をリフレッシュしてあげましょう。
アロエの植え替えに必要なグッズ
- 今よりも一回り大きな鉢
- 多肉植物用の培養土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 割りばし
- ビニールシートや新聞紙
アロエの植え替え方法
- 植え替えの1週間以上前から水やりをストップして土を乾燥させる。
- 元の鉢からアロエを抜き出し、根についた土を手でやさしく揉んで落とす。
- 黒ずんでいる腐った根を剪定バサミで切る。
- 直射日光の当たらない場所で3〜4日アロエの根を乾燥させる(※根を切った場合のみ)。
- 作業する場所にビニールシートを敷く。
- 新しい鉢の底穴に鉢底ネット、鉢底石を順に敷く。
- 土を鉢の1/3ほど入れる。
- 鉢の中心にアロエを置き、縁から下2〜3cmのところまで土を入れる。
- 土の表面を割りばしでつつき、根の隙間まで土をなじませる。
植え替えがすんだら、水やりをせずにしばらく直射日光の当たらない場所に置きます。これは、植え替えのときについた根の傷から雑菌が入らないようにするためです。植え替えから4〜5日たったら、水やりをしましょう。
アロエは増やせるの?
色々な鉢に飾ったり、寄せ植えにしたりと楽しみ方の幅が広いアロエ。頻繁に新しいものを購入できないという方は、増やしてみるのも1つの方法です。
アロエは、切り取った茎を土に挿して行う「挿し木(さしき)」と、根ごと茎を切り取って育てる「株分け(かぶわけ)」の2通りの繁殖方法があります。
どちらも別の記事で詳しい方法をご紹介していますので、チャレンジしたいという方はぜひ参考にしてみてください。
アロエの育て方を楽しみながら、部屋のアクセントに
ツンツンとした葉っぱが魅力のアロエ。たくさんある多肉植物の中でも、特にインパクトが強い見た目をしていますよね。種類によって葉っぱの色合いはまちまちで、中には葉っぱに模様の入るものもあります。
大きな植物は置けないけれど、ちょっとアクセントがほしいという方はぜひアロエを飾って見てください。1つあるだけで、お部屋の印象が変わりますよ。
更新日: 2021年12月22日
初回公開日: 2015年08月09日