ツンツンとした葉っぱをロゼッタ状に茂らせるアロエ。繁殖させて色々なところに飾るのも、楽しみ方の1つです。一度方法を覚えてしまえば、他の多肉植物を増やしたいときにも応用できますよ。今回は、「挿し木」と「株分け」という2つのアロエの増やし方をご紹介します。
アロエの増やし方は2通り
アロエには、「挿し木(さしき)」と「株分け(かぶわけ)」の2通りの繁殖方法があります。品種によって茎を上に伸ばすものと地面から葉っぱが生えるものがあるので、それぞれにあった繁殖方法を選ぶことが大切です。
挿し木とは、切り取った茎から根を生えさせ、苗として育てる増やし方です。写真左のように茎を上に伸ばす品種を増やすときに行います。アロエにダメージを与える心配が少なく、はじめて繁殖をする方でも気軽に取り組めます。
写真右のように地面から葉っぱを生やす品種を増やすときに行うのが株分けです。もともと育てていたアロエを根ごと分割し、それぞれを鉢に植えて育てます。切り分けた苗には根がついているので土に定着しやすく、管理も簡単なところがメリットです。
茎が伸びるアロエの増やし方。挿し木の時期と方法は?
挿し木は土へ茎を挿して行う繁殖方法です。キダチアロエなど茎が長く伸びる種類を増やしたいときに向いています。成功率が高いので、はじめての方でも気軽に楽しめますよ。
■ 挿し木に必要なグッズ
- 茎が伸びているアロエ
- 清潔な剪定バサミ
- 挿し木用の土
- 割りばし
- 土を入れる容器(植木鉢や育苗ポット)
■ 挿し木の手順
- アロエの葉っぱを茎を1〜2cmつけて切り取る
- 風通しのよい日陰に5〜6日置き、茎の切り口を乾かす
- 切り口が十分に乾いたら、土に挿す部分についている葉っぱを切り落とす
- 容器の8割ほど土を入れる
- 土の中心に割りばしで穴を空ける
- 切り口がつぶれないようアロエの茎を土に挿す
- 直射日光の当たらない明るい場所に置く
挿し木をしたアロエが根を生やすまでにはおよそ1〜1.5ヶ月かかります。根っこが生えるまでは切り口から雑菌が入りやすいので、水やりはストップ。
挿し木をして10〜15日たって葉っぱがしおれてきたら、霧吹きで水をふきかけてあげるくらいで十分です。途中で葉が赤くなるのは根を出すのにエネルギーを使っている証拠なので、安心してくださいね。
根が生えて軽く引っ張ってもぐらつかないようになったら、4~5号鉢に植え替えてください。
地面から葉っぱが生えるアロエの増やし方。株分けの時期と方法は?
地面から葉っぱが生える品種で、大きくなったアロエを切り分けて育てる方法が株分けです。アロエはもともと生えていたのとは別に、小さな茎と葉っぱが生えぎわから出てきます。これを「子株(こかぶ)」と呼び、元のアロエから切り離して小さな苗として育てていきます。
株分けに必要なグッズ
- 鉢に植えられたアロエ
- 剪定バサミかナイフ
- 新しい鉢(分ける数ぶん)
- 多肉植物用の培養土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
株分けの手順
- 1週間以上水やりをストップし、アロエの土を乾燥させる
- アロエを鉢から抜き取る
- 生えぎわ近くに生える子株を根ごとナイフで切り離す
- 子株についた古い土を手で揉んでキレイに落とす
- 新しい鉢の底穴に鉢底ネットをかぶせ、鉢底石を敷く
- 鉢の1/3ほど土を入れる
- 切り分けた子株を鉢の中心に置く
- 鉢の縁から下2cmほどのところまで土を入れる
- 直射日光の当たらない場所に置き、4〜5日後水やりをする
もともと子株には根が生えているので、はじめての水やりの後は通常と同じ育て方をしてかまいません。
5〜9月がアロエを増やす時期
手順がわかったらすぐに数を増やしてみたくなりますが、アロエには繁殖に適した時期とそうではない時期があります。
5〜9月、特に5〜6月と9月がアロエのよく育つ時期で、数を増やすのに向いています。一方、真冬は生長がにぶり、繁殖しようとしても思い通りに育ちません。
適した時期が過ぎているようなら、翌年まで待った方が成功率が高まりますよ。
増やしたアロエを飾ってお部屋をシャープな雰囲気に
見た目にインパクトのあるアロエは、飾った場所をシュッと引き締めてくれる多肉植物です。繁殖させれば、色々なお部屋でその魅力を味わえますよ。
植える鉢の模様にもこだわると、またさらに違った印象をうけるかもしれませんね。自分らしい飾り方を見つけてみてください。
更新日: 2022年01月26日
初回公開日: 2017年02月09日