すっと伸びた茎に小さな花が穂のように咲くヒヤシンス。ユニークな見た目と、その甘く濃厚な香りから、切り花やアレンジメント、鉢植え、寄せ植えと様々なシーンで活躍する春の花です。ピンクや薄紫など、パステルカラーの花色も、春の訪れを感じさせてくれますよね。
今回は、花言葉や名前の意味・由来、種類や品種など、ヒヤシンスとはどんな植物なのかについてご紹介します。
ヒヤシンス(風信子)の花言葉は?
全般の花言葉:『遊戯』『勝負/ゲーム』
ヒヤシンスには、愛や勝負といった一見関係のなさそうな花言葉がつけられています。
これらの花言葉は、ギリシャ神話に登場する美少年・ヒュアキントスの逸話が由来となっています。ヒュアキントスは美少年で、太陽の神アポロンと西風の神ゼピュロスに愛されていました。ある日、アポロンとヒュアキントスが仲むつまじく遊んでいる様子にゼピュロスは嫉妬し、意地悪な風を起こします。
その風の影響で二人が遊んでいた円盤がヒュアキントスの額に当たり、大量の血を流して死んでしまいます。そのとき流れた血から咲いた花がヒヤシンスだといわれています。「遊戯」「勝負」といったヒヤシンス全般の花言葉は、ヒュアキントスが円盤投げに興じていたことから生まれたといわれています。
ヒヤシンス(風信子)の花の色別の花言葉は?
ヒヤシンス(風信子)の紫・赤・白など色別の花言葉
- 紫:『悲しみを超えた愛』
- 赤:『嫉妬』
- 白:『控えめな愛らしさ』
- 青:『変わらぬ愛』
- ピンク:『しとやかなかわいらしさ』『スポーツ』
ヒヤシンス(風信子)とは?
ヒヤシンスとは、キジカクシ科・ヒヤシンス属に分類される球根植物です。草丈は大きいものになると50cmほどで、球根から茎を伸ばして生長します。2〜4月の開花期になると、ピンクや白、青色をした香りのよい花を茎の先端にたくさん咲かせ、穂のような形を作ります。
ヒヤシンス(風信子)の学名・原産国・英語名とは?
- 学名
- Hyacinthus orientalis
- 科・属名
- キジカクシ科・ヒヤシンス属
- 英名
- Hyacinth
common hyacinth
garden hyacinth
- 原産地
- ギリシャ、シリア、トルコ
- 開花期
- 2~4月
- 花の色
- 赤、ピンク、黄、白、青、紫など
- 別名
- 風信子/飛信子(ヒヤシンス)
ヒヤシンス(風信子)の名前の由来は?
ヒヤシンスの名前の由来は、ギリシャ神話の美少年「ヒュアキントス」が語源となっています。ここから学名の「Hyacinthus orientalis」が生まれ、日本に伝来したタイミングで当て字で「飛信子」や「風信子」と漢字が当てられました。
ヒヤシンス(風信子)の開花したときの香りは?見頃の季節はいつ?
ヒヤシンスの開花時期は、2~4月頃です。雪が溶け始める頃になると花が開きはじめます。
開花したヒヤシンスは、爽やかな青葉のような香りを漂わせます。この香りの成分は香水にも利用され、疲労回復やリラックス効果があるといわれているんですよ。
ヒヤシンス(風信子)の種類や品種は?
ヒヤシンスは、オランダで開発された「ダッチヒヤシンス」と呼ばれる系統が主流です。そのほかにフランスで作られた「ローマンヒヤシンス」という系統もみられます。以下に、代表的な種類をご紹介します。
ダッチヒヤシンス
ダッチヒヤシンスは、1つの細長い茎に、たくさんの花を咲かせる系統です。水耕栽培に利用されることが多く、一株鉢に植えるだけでもボリュームがあります。
ローマンヒヤシンス
ローマンヒヤシンスは、茎に付く花の数は少ないものの、1つの球根から数本の茎を生やします。花の香りがダッチヒヤシンスに比べて強く、丈夫で育てやすいとされています。
ヒヤシンスの花色ごとの品種名まとめ
白色 | カーネギー |
黄色 | シティー・オブ・ハーレム(シティー・オブ・ハールレム) |
青色 | ・デルフトブルー ・ブルージャケット |
ピンク色 | ・ピンクパール ・フォンダン |
赤色 | アムステルダム |
薄紫色 | スプレンディドコーネリア |
オレンジ色 | オデッセウス |
ヒヤシンス(風信子)は春の季節に合うポジティブな花言葉の種類を選ぼう
ヒヤシンスは豊富なカラーバリエーションに加え、甘い香りを漂わす球根植物です。春の花壇に添えると、一段と華やかな雰囲気を演出してくれます。
また、花がつくとボリューム感があり、ゴージャスな印象を与えてくれますよ。花言葉によって印象が変わるので大切な人へのプレゼントなら、ポジティブな意味をもつ白や青の種類を選ぶのがおすすめです。
更新日: 2022年04月27日
初回公開日: 2015年06月18日