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ヒヤシンスを水栽培しよう!ペットボトルでの育て方、置き場所や時期は?

土を使わずに植物を育てられる水栽培。その水栽培ができる植物の1つにヒヤシンスがあります。幼稚園や小学校の教室で育てられている姿を思い出す方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなヒヤシンスの水栽培について、ヒヤシンスポットやペットボトルなど容器の選び方などを交えて詳細にご紹介します。

水栽培におすすめ!ヒヤシンスとは?

ヒヤシンスとは、キジカクシ科・ヒヤシンス属に分類される球根植物です。秋に植えた球根は、春になるにつれてすっと伸びた太い茎を伸ばし、茎の先に星型の花をたくさん咲かせるようになります。

紫やピンク、黄色など鮮やかな色の花からは強い香りを漂わせるのが特徴です。背丈は20cmほどとあまり高くないので、室内でも気軽に育てられます。

ヒヤシンスの水栽培のメリットは?

ヒヤシンス

水栽培は、水と液体肥料、ガラスコップなどの容器を使ってヒヤシンスを球根から育てる育成方法のことです。

水栽培のメリットは、ガラスのコップを通して球根の生長が見てわかる点、また容器を工夫すればインテリアとしても活躍してくれる点にあります。開花時には、花の香りと美しい花姿が楽しめますよ。

ヒヤシンスの水栽培のポイントは?

ヒヤシンス 球根

土での栽培であれば、球根を掘り起こして植え直せば再度花が咲きますが、水栽培では一度花を咲かせるとそれ以降は花が咲きません。

水栽培の場合、一度の開花に球根の栄養をすべて使い切ってしまうためです。水栽培にチャレンジする場合は「球根を使い切る」と思って取り組んでくださいね。

そして、ヒヤシンスを水栽培で上手に育てるには2つポイントがあります。1つは「水栽培に適した球根を選ぶこと」、もう1つは「球根にあった容器を選ぶこと」です。

次からは、球根の条件や容器選びのコツなどを、細かくご紹介します。

ヒヤシンスの水栽培に適した球根の選び方は?

ヒヤシンスの水栽培に適した球根を選ぶときは、「ダッチヒヤシンス」を用いること、「芽出し球根」を使うことの2点を意識しましょう。

「ダッチヒヤシンス」とは、オランダで開発された品種のことです。このほかにもフランスが原産の「ローマンヒヤシンス」などがあります。

ダッチヒヤシンスは茎が1本なのに対し、ローマンヒヤシンスは複数本生えるため、重みで容器が倒れてしまう可能性があります。そのため、「ダッチヒヤシンス」を選ぶことをおすすめします。

また、そのなかでも芽が出始めている「芽出し球根」を購入しましょう。ヒヤシンスの水栽培では芽を出すまでが1番大変だといわれています。水栽培がはじめての方は、「芽出し球根」を使うことで失敗する可能性が低くなりますよ。

ちなみに、土で栽培するときと同様に、持ってずっしり重さのある栄養の詰まった球根で、お尻の部分に傷がついていない、カビが生えていない球根を選んでくださいね。

ヒヤシンスの水栽培におすすめの容器は?

ヒヤシンスを水栽培するための容器には、2種類あります。1つは、ガラスまたはプラスチック製の容器「ヒヤシンスポット」、もう1つはペットボトルなどで自作する「手作りする容器」です。

ヒヤシンスポットは、少し費用はかかりますが、購入するとすぐに水栽培をはじめられます。一方、作成に少し時間はかかりますが、ペットボトルを使って手軽に始めてみるのもよいですね。作り方は後ほどご紹介します。

ヒヤシンスポットはガラス製であれば「価格が高く、耐久性に優れている」特徴があり、プラスチック製は「安くて軽いが、耐久性がない」特徴があります。一長一短なので、どのような場所に飾るか、自分の好みと合わせて選んでみてください。

ヒヤシンスの水栽培の育て方!お手入れや始める時期は?

ヒヤシンス 球根 生長

ヒヤシンスの球根と水栽培の容器を用意できたら、さっそく水栽培をはじめましょう。

球根を触る前に、肌の弱い方は軍手やゴム手袋で作業をすると安心です。ヒヤシンスの球根には「シュウ酸」が含まれており、かゆみを引き起こす可能性があります。

水栽培をはじめる時期は、10~12月が適期です。栽培をはじめてから約3~4ヶ月後の1~4月に花が咲き、その後約1ヶ月の間、開花したお花と香りが楽しめます。

以下に水栽培をはじめる手順をご紹介します。

  1. ヒヤシンスの球根を載せる容器を洗剤でよく洗う
  2. 肌の弱い方は手袋をつける
  3. 根を傷つけないよう手で球根の土を落とす
  4. 水で球根をすすぐ
  5. ビンに水と根腐れ防止剤を一握り入れる
  6. ヒヤシンスの球根を載せる

ヒヤシンスを水栽培で育てると、どんな風に生長していくの?

最初の4週間

ヒヤシンスの根は水栽培を始めて1~2週目で出はじめます。3週目ともなると3~5cmほどに生長し、徐々に花芽も顔を出しはじめますよ。

4〜8週間目

ヒヤシンス 新芽 水耕栽培

5週目になると根が10cm程度になり、芽も少しずつ伸びはじめます。開始から1ヶ月たったら、寒い場所から日光が当たるベランダなど温かい環境へ移動させましょう。

7週目になると芽と根がぐんぐん生長していき、8週目くらいで茎に蕾がつきはじめます。日の当たり具合が偏らないよう、ときどき容器を回してあげてくださいね。

8週間目以降

8〜10週目くらいになると花が咲きはじめます。どんどん花が咲いていき、12~13週目になるとしおれる花も出てくるので、手で摘み取ってください。さらに、14~15週目になると小花が咲いてきます。

小花が咲き終えたら水栽培終了の合図です。球根を処分するか、わずかな可能性にかけて30cmほど掘った土の中に球根を植えてもかまいません。緩効性化成肥料を1度与えて春に芽を出すのを待ちます。

ヒヤシンスの水栽培はペットボトルでもできる?

ペットボトル 水栽培

ヒヤシンスの水栽培に慣れてきた方は、ぜひペットボトルを使った容器作りにチャレンジしてみてください。500mlのペットボトルを使った簡単な方法で、費用をかけずにできるので複数の水栽培を楽しみたいときにおすすめです。

■ 手順

  1. 全体の1/3ほどのところをカッターで水平に切る
  2. 飲み口を逆さにして底側と合わせる
  3. ビニールテープなどで接着する
  4. 完成

ヒヤシンスの水栽培で花が咲かない!置き場所が悪い?

ヒヤシンス 水栽培1

一見すると、ヒヤシンスの水栽培は簡単そうに見えるかもしれません。しかし、お手入れをおろそかにすると球根が腐ったり、カビが生えたりといったトラブルに見舞われます。以下は発育を阻害する原因になるので避けましょう。

置き場所を寒いところに

ヒヤシンスの花を咲かせるためには、多少の寒さに当てる必要があります。育てはじめてから少なくとも最初の1ヶ月のうちは、冷蔵庫に入れたり、ダンボールやアルミホイルで覆ってベランダなど屋外に置いたりして、きちんと寒さに当てることが大切です。

汚れた水(容器)

汚れた水は球根が腐ったり、カビが生えたりする原因になります。最初は1週間に1回、根が生えてきたら月に2回くらいのペースで水を取り替える必要がありますよ。

とくに根が密集する部分は蒸れやすいので、たびたび観察しておくと安心です。

水の入れすぎ

水を入れすぎてしまうと「根腐れ」を起こしてしまいます。「根腐れ」とは、完全に根が水に浸かってしまって呼吸ができなくなり、腐っていくことです。

ヒヤシンスの根が生えてきたら、最初は先端だけ水に浸かるようにし、伸びてきたら球根と根の間に1cmほどすき間が開くように水を入れましょう。

水栽培したヒヤシンスの香りをおうちで楽しもう

ヒヤシンス プレゼント

ヒヤシンスを水栽培すると、土で栽培したときには見ることのなかった根や花の生長過程を間近で観察することができます。新たにガーデニングにチャレンジしてみたい方や、花のインテリアが欲しい方は、ヒヤシンスの水栽培を試してみてはいかがでしょうか。

ちょっとした観察日記や写真で記録をつけると、花との思い出も残せてステキですよね。また、花が咲くと、お部屋がヒヤシンスの甘く強い香りで満たされて普段は味わえないステキな空間が作られますよ。

更新日: 2022年12月07日

初回公開日: 2015年06月18日

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