センニチコウは春から秋の間、花壇を彩ってくれるかわいらしい花です。切り花やドライフラワーなど花が咲いた後にも楽しみ方がたくさんありますよ。今回は、センニチコウの種まきや切り戻しの方法など、育て方についてご紹介します。
千日紅(センニチコウ)とは?どんな花?
センニチコウは、ヒユ科センニチコウ属(ゴンフレナ属)に分類される一年草または多年草です。花びらをもちませんが、代わりに5月になると苞(ほう)とよばれる部分が赤色や紫色に色づきます。
その姿が11月まで長い間続くため、「1000日も咲き続ける花」と信じられセンニチコウと名付けられました。乾燥や暑さに強いため園芸初心者でも育てやすい植物です。
千日紅(センニチコウ)の育て方のポイントは?
センニチコウは日当たりがよく乾燥した環境を好むので、日当たりがよく水はけのよい土で育てるのがポイントです。
日光が不足すると花つきが悪くなったり、水を与えすぎると根腐れを起こしたりするので注意してください。
土は赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1を混ぜあわせた土か、市販の草花用培養土を用意しましょう。
千日紅(センニチコウ)の種まきの時期や方法は?
センニチコウは5月頃に種まきをします。発芽の適温は、20~25度前後。気温が保てないと発芽しないので暖かくなってきてから種をまき、日当たりのよい場所で管理してくださいね。
ピートモスやバーミキュライト、種まき用の土を底の浅い容器にしき、種がかさならないようにばらまきます。5mmほど種の上に土をかぶせてたっぷりと水を与えます。
4日~1週間ほどで発芽するので、さらに2~3ヶ月ほどで本葉が2~3枚の苗に生長したら鉢や庭に植え替えましょう。
株は横に広がるので鉢植えなら5~6号鉢に1株、プランターや庭に複数の株を植えるときは20~30cmの間隔を空けてください。一年草なので植え替えは必要ありません。
千日紅(センニチコウ)の育て方!水やりの仕方や肥料の与え方は?
水やりの仕方
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。乾燥を好むので、水のやり過ぎには注意してください。
肥料の与え方
植え付けるときに、ゆっくり効く緩効性の化学肥料を土に混ぜておきます。追加の肥料は必要なく、葉色が薄く元気がないと感じたときだけ、薄めた液体肥料を与える程度にしましょう。
千日紅(センニチコウ)の剪定!切り戻しの時期と方法は?
センニチコウは6~10月頃に茎を短く切って見た目を整えてあげましょう。茎全体を1/3~1/2ほどの長さに切りそろえると、花をたくさんつけるようになりますよ。
また、枯れてしまった花は、こまめにつみとって病気や害虫の発生を予防します。
千日紅(センニチコウ)の増やし方!種まきや挿し木の時期と方法は?
種まきの仕方
色があせてきたら、種をとるタイミングです。まず、花を切り取って乾燥させます。十分に乾いたら、花を砂に混ぜて綿毛を取り除きます。
先述した「種まきの時期と方法」と同様の手順で、5月頃に種をまいて育てます。綿毛がついたまま種をまくと、発芽しにくいのでしっかり取り除いてください。
挿し木の方法
4~7月頃は、挿し木で数を増やせます。元気のいい茎を10~15cm切り取って、切り口を1時間ほど水につけます。
茎をバーミキュライトの入ったポットに挿し、土が乾燥しないように日陰で管理します。十分に根が出てきたら、鉢や庭に植え替えてください。
千日紅(センニチコウ)の育て方で注意する病害虫は?
5~11月にかけて立ち枯れ病やハダニの被害にあうことがあります。どちらも水はけが悪い環境で発生しやすいので注意しましょう。
立ち枯れ病
水はけが悪い、深く植えすぎたことが原因で5~11月に立枯病になることがあります。立枯病にかかると下葉が黄色くなって生育が悪くなり、株が枯れてしまいます。
株を浅く植え付けて水は控えめに与え、長く伸びた株は支柱で支えるようにしてください。
ハダニ
7~9月に高温多湿の環境が続くとハダニが発生しやすくなります。ハダニは、葉っぱの裏に寄生し植物の栄養を吸って植物を弱らせます。
早めに薬剤を散布して駆除しましょう。また、葉っぱの裏に霧吹きで水を吹きかけることで予防できます。
千日紅(センニチコウ)の育て方は種からがおすすめ
センニチコウは、春から秋にかけて庭やベランダを彩ってくれるかわいらしい花です。暑さや乾燥に強く、育て方も簡単。
種まきから始めると苗植えとは違った生長の過程を楽しめるだけでなく、株の増やし方の勉強にもなるので園芸初心者の方にはおすすめです。
更新日: 2023年04月19日
初回公開日: 2015年09月02日