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多肉植物を水耕栽培しよう!ハイドロカルチャーで育てるコツは?

ホームセンターや100均などで手軽に手に入る多肉植物。ぷっくりとした見た目のかわいらしさから、インテリアに加えて楽しみたいという方も多いですよね。そのままでも十分かわいらしいのですが、もっとインテリアとしてオシャレに飾るなら、水耕栽培がおすすめです。土がないので病気や害虫の心配も少なく、衛生的でお手入れも簡単なんですよ。今回は多肉植物の水耕栽培の方法について、詳しくご紹介します。

水耕栽培とは?

水耕栽培 ハイドロカルチャー

水耕栽培とは、水と肥料だけで植物を育てる方法です。園芸には、1つは人工の土を使ったハイドロカルチャー、もう1つは土を使わず水だけで育てる水栽培と、2つの水耕栽培があります。

土を使わないので、お部屋を汚す心配がないほか、病気や害虫の被害も少なくすみます。

また、見た目にも清潔感があり、器にこだわればオシャレなインテリアになることから、植物の栽培に慣れていない方でも手を出しやすいと人気です。

水耕栽培している多肉植物のインテリア例7選

1. 100均のガラス瓶に入れる

100円ショップで購入できるガラスの瓶やグラスを使った水耕栽培です。

2. 水耕栽培用の器を使うと簡単でオシャレ

水耕栽培用の容器を並べて飾ると、統一感が出てステキです。細長い円柱タイプの容器なので、色々な多肉植物を育てやすくおすすめです。

3. ペットボトルやプラスチックカップをリユース

空になったペットボトルのラベルをはがして再利用しています。でこぼこのない丸みのあるペットボトルのほうが根がきれいに見えるのでおすすめです。

4. メイソンジャーに穴を空ければ土台もオシャレ

メイソンジャーのフタに穴をあけて水耕栽培に利用します。植物のサイズに合わせて穴の大きさを調整できるので、オリジナル感が出てステキですね。

5. ハイドロボールなら寄せ植えも楽しめる

人工の土ハイドロボールを使って、ミニサイズの多肉植物を寄せ植えにしています。少し深みのある皿や容器に飾れば完成です。

6. カラーサンドで彩りをプラス

園芸やガーデニングに用いられる、色のついた砂が「カラーサンド」です。ハイドロボールの下に色の違うカラーサンドを層にして土をつくれば、トロピカルな雰囲気をもったインテリアの完成です。

7. 色つきの砂利で自然な風合い

カラーサンド以外にも、色つきの砂利や小石を使った飾り方もカラフルるでステキですよ。ハイドロボールを下地に、色付きの砂利を並べ、多肉植物を置きます。

多肉植物に合わせたり、違う色を選んでみたり、お好みに合わせて楽しんでくださいね。

多肉植物が水耕栽培で生長できる理由は?

多肉植物というと、生長するために水をそれほど必要としないイメージはありませんか?ただ、水が足りないと葉っぱが黄色く変色してしまいますし、水を与えすぎると根腐れを起こしてしまうなど案外と水の管理がむずかしいものです。

多肉植物がその体内に水をためられ、根が水を吸収しづらいといった性質によるトラブルです。水耕栽培なら、必要な分だけ根が水を吸収できるので、多肉植物が育ちやすい環境を作ることができます。

また、土に水が残って根が腐ることもなく、水を取り替える手間だけなので、初心者でも安心して取り組めますよ。

多肉植物を水耕栽培する、5つのコツとは?

1. 古い水をそのままにしない

水耕栽培は、水をきれいに保つことが何よりも大切です。水と液肥だけで栽培するときは、3~7日に1回水を取り替えましょう。特に水の腐りやすい夏は、2~3日に1回交換するくらいでもよいです。

液肥を控えたり、水を取り替える頻度を増やしたりしながら、古い水を長い間そのままにしないようにしてください。

2. 根を切り落とす

多肉植物を水や液肥だけで育てるときは、生えている根をバッサリ切り落とすことからはじめます。

土の中で育った根は土で育つのに適したもので、そのまま水耕栽培にしてしまうと環境に適応できず枯れてしまいます。

根をいったんリセットしてあげると、1週間ほどで水耕栽培に適した新しい根が生えてきますよ。

3. 根全体を水に浸けない

もともと水が多い環境を苦手とする多肉植物。根が空気に触れていないと、酸素不足で枯れてしまいます。そのままにしておくと根腐れを起こしてしまうので、水は根の1/3ほど浸かるくらいにしましょう。

4. 水温を上げない

水は一度温まると冷えにくい性質があります。水耕栽培に適した水温は15〜25度といわれ、これより高かったり低かったりする時間が長いほど根が傷みます。

また、水温が上がるにしたがって水中の酸素量も少なくなってしまいます。直射日光が当たる場所に置くのは避けるようにしてください。

5. 置く場所をたびたび変えない

多肉植物は急な環境の変化に弱く、植え替えた直後にあちこちへ移動させるとストレスで枯れることがあります。カーテン越しの窓辺など、明るい場所が理想的な置き場所です。

照り返しの強いコンクリートの上や、直射日光のきつい場所は避けるようにしてください。

多肉植物を水耕栽培しよう!水と容器だけの水栽培の時期や方法は?

水と液肥だけで栽培するときの容器は、市販のバルブベースや牛乳瓶、三角フラスコのようなガラス製で口のせまいものがおすすめです。

水耕栽培専用の容器を購入すれば、植物を乗せるフタがついてきますが、広口の容器を使うときは自分で用意する必要があります。

アルミワイヤーなどを使って口をせまくし、本体が水に浸からないよう調節します。または、鉢底ネットに穴を空けて多肉植物を支える台にしてみましょう。

水栽培の手順は?

1. 7~10日ほど水やりをせず、多肉植物の植えられている土を完全に乾かす
2. 多肉植物を土から抜き出し、根をきれいに水洗いする
3. 根元から爪の先ほどだけ根を残し、短く切り落とす
4. 風通しのよい日陰で3日ほど根を乾燥させる
5. 穴の空いていない容器を準備する
6. 多肉植物を支える鉢底ネットに根が通る穴を空ける
7. 鉢底ネットを容器の縁にセットする ※フタがあるなら5〜7番は飛ばす
8. 容器に水を入れる
9. 水面に根の先端だけが浸かるよう多肉植物を固定する

多肉植物のハイドロカルチャーの時期と方法は?

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ハイドロボールで水耕栽培をはじめるときは、根に付いた土はすべて水で洗い落とすのが基本です。ただ、セラミスグラニューを使うときは、土を落とさずに植えてもかまいません。

ハイドロボールに植え替えてもうまく育たないときは、まずは水や液肥だけで水耕栽培をして根を生やすようにし、その後ハイドロボールに植え替えるのがおすすめです。

ハイドロボールで水耕栽培をするときも、水位が確認しやすいガラスコップやフラワーベースなど透明な容器がおすすめです。

多肉植物は肥料がなくても枯れることはありませんが、大きくするにはそれなりの栄養が必要です。生育期は2週間に1回くらい水耕栽培用の液肥か水草用の肥料を少し施すとよく育ちますよ。

また、水の量がわかりにくいときは、いったん容器の縁いっぱいまで水を注ぎ5分ほど吸水させたあと、容器を斜めに傾けて余った水をすべて捨ててもかまいません。

ハイドロカルチャーの手順

1. 7~10日ほど水やりをせず、多肉植物の植えられている土を完全に乾かす
2. 多肉植物を土から抜き出し、根をきれいに水洗いする
3. 容器の底にゼオライト(根腐れ防止剤)を1〜2cmほど敷く
4. 水洗いしたハイドロボールを容器の1/3の高さまで入れる
5. 苗を容器に入れ、すき間を埋めるようにハイドロボールを上から入れていく
6. 割り箸やピンセットで株まわりをつつき、すき間にハイドロボールを足す
7. 容器の底をトントンと床に打ちつけ、株全体を安定させる
8. ハイドロボールの1/4〜1/5の高さまで水をいれる
9. 鉢底の水がなくなってから2〜3日たってから1/4〜1/5まで水をいれる

多肉植物の水耕栽培(水栽培)は初心者でもできる

多肉植物 ハイドロカルチャー

多肉植物の水耕栽培は、室内でも屋外でも楽しめる手軽なガーデニング方法として最近注目を集めています。キッチンやトイレの小さなスペースに少しグリーンを取り入れたいときにピッタリですよ。置き場所や水の管理に注意しながら、すてきなボタニカルライフを満喫してくださいね。

更新日: 2023年02月08日

初回公開日: 2016年04月21日

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