ニリンソウという花をご存知ですか?名前の通り、1本の茎から2輪の花を咲かせる、春山を代表する草花です。熱を通せば食べられる「山菜」としての面がある一方で、若葉の形が毒植物であるトリカブトと似ていることから、見分けが重要な草花でもあります。今回はニリンソウの花言葉や特徴、育て方・栽培方法についてご紹介します。
ニリンソウ(二輪草)の花言葉は?
花言葉:「協力」「友情」「ずっと離れない」など
ニリンソウの花言葉は、花の特徴がそのまま反映されています。1つの茎から、まず1輪の花を咲かせ、追いかけるように2輪目の花が咲きます。ここから花言葉が生まれました。
どこか愛らしく、2輪の花たちの生長を見届けてみたくなりますよね。
ニリンソウ(二輪草)とは?どんな特徴の花?
- 学名
- Anemone flaccida
- 科・属名
- キンポウゲ科・イチリンソウ属
- 英名
- wind flower
- 原産地
- 東アジア
- 開花期
- 4~6月
- 花の色
- 白
- 別名
- フクベラ
ガショウソウ
フクベライチゲ
セキナ
コモチナ
ニリンソウ(二輪草)とは、キンポウゲ科・イチリンソウ属の多年草です。4〜6月に開花を向かえる「春の植物」に分類されます。湿ったところを好むため、多くは山地に生息しています。
キンポウゲ科の植物は毒を有するものが多く、日本三大有毒植物であるトリカブトもキンポウゲ科です。そのため、ニリンソウ(二輪草)も若干の毒を含んでいます。しかし、熱を通すことで解毒されるため、山菜として古くから楽しまれていました。
冒頭でも述べた通り、若葉の形はトリカブトと似ています。これら2つを見分けるポイントは「花」です。イチリンソウが白、トリカブトが紫と覚えておきましょう。
ニリンソウ(二輪草)の育て方は?
ニリンソウ(二輪草)の栽培に必要な道具は土、鉢、苗、肥料の4つです。
まず、土は市販の山野草用腐葉土を用意します。これを少し深さのある鉢に入れ、苗を植え付けます。このときに苗を植える底の部分に、元肥として緩行性の化成肥料を加えて苗を植えましょう。
植え付けの時期は9〜10月の秋口が好ましいです。もし種から育てるなら、さらに早い5月末頃が種まきの時期です。花が咲くまではできるだけ直射日光を避けた明るい場所で管理してあげてください。
ニリンソウ(二輪草)の手入れの方法。頻度やタイミングは?
まずは毎日1回の「水やり」です。もともとは湿り気の多い山地に生息する植物であるため、それに近い環境を作る必要がありますよ。
ただし、6月の花期を過ぎた頃から少しずつ休眠に向かうので、水やりの頻度は落として構いません。2日に1回、3日に1回と徐々に減らしていき、休眠時は土に湿り気がある程度で十分です。
また、肥料を与える必要もあります。花期の3月〜6月に1〜2週間に1回程度、液体肥料を与えます。
毎日様子をうかがう中で、害虫を見つけることもあるかもしれません。アブラムシ、アオムシなどは見つけたタイミングで都度捕まえて駆除しましょう。
ニリンソウ(二輪草)の植え替え時期は?
生長してニリンソウ(二輪草)が大きくなり、鉢が窮屈そうに見えたら、一回り大きな鉢に植え替えをしてあげます。適期は植え付けと同じ9〜10月です。
葉や株などを傷めないよう、慎重に扱い新しい鉢にいれてあげます。そこにまんべんなく新しい土をかぶせてあげれば完成です。このときの注意点は手で直接根茎に触れないことです。
植え替えは2年に1回程度が目安です。このときに株分けで増やすこともできますよ。
ニリンソウ(二輪草)の生長を見届けよう
春の訪れを知らせてくれるニリンソウ(二輪草)。他の植物に比べて開花の時期は短く、1年の多くを土の中で過ごします。丁寧に育てた結果、仲良く2輪咲いている姿はきっと愛らしく感じられるはずですね。ぜひ一度育てて見てはいかがでしょうか。その際は少量の毒を含むので扱いに注意が必要なこともお忘れなく。
更新日: 2021年12月22日
初回公開日: 2021年08月11日