バコパは、寄せ植えやハンギング仕立てにして楽しまれる、ガーデニングに人気の花の1つです。開花期が長く、春~秋にかけてかわいらしい星形の花をたくさん咲かせます。暑さや寒さに弱く、日本では一年草として扱われますが、上手に夏越しをすれば、毎年きれいな花を楽しめますよ。今回は、バコパの育て方について、挿し木での増やし方や切り戻しの方法などをご紹介します。
バコパの育て方のポイントは?
日当たりのよい場所で育て、雨に当たらないようにすることが株を長持ちさせるポイントです。株元が乾燥すると生育が衰えるので、直射日光は当てないように気をつけましょう。
また、蒸れても霜が当たっても枯れてしまうので、長く育てたいときは鉢植えにするのがおすすめです。
バコパの種まきや苗植えの時期と方法は?
種まき
バコパの種は一般に市販されていないことから、採取したものをまいて育てていきます。種まきの適期は3~5月です。種はとても細かいので、育苗ポットにピートモスやバーミキュライト(細粒)を入れてばらまいていきましょう。
土を被せず、受け皿に水をためて給水する腰水で管理していき、本葉が2~3枚になったら鉢や地面に植え替えます。
苗植え
3~5月か、9~10月が苗植えの適期です。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢に植え付けます。地植えは、西日の当たらない日当たりのよい場所を選び、苗よりも1回り大きな植え穴を掘って植えます。複数植え付けるときは、横にはって生長することを考えて、株同士の間隔を15~20cmほど空けてください。
バコパの土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
水はけのよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス1:パーライト1か、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス2の割合で混ぜた土がおすすめです。地植えは、植え穴を掘った土に腐葉土を2~3割混ぜておきます。
水やり
乾燥や蒸れに弱い性質があります。鉢植えは、土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えましょう。地植えは、よほど乾燥したとき以外水やりは必要ありません。
肥料の与え方
開花期が長いので、肥料を必要とします。植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜ込みます。そして、鉢植えは、3~10月の間、2~3ヶ月に1回緩効性化成肥料を株元に施すか、7~10日に1回液体肥料を与えます。地植えは、植え付け時以外に肥料は施さなくてかまいません。
バコパの剪定!摘心や花がら摘み、切り戻しの時期と方法は?
摘心
草丈が5~10cmほどに生長したら、茎の先端の芽を摘んでいきます。これによって新しいわき芽が左右に生え、株にボリュームが出て、結果的に花数が増えます。
花がら摘み
枯れた花をそのままにしておくと、株が蒸れて病気や害虫を引き寄せてしまいます。しおれた花はこまめに摘み取りましょう。ただ、茎が折れやすいので、花を摘むときは慎重に。
切り戻し
6月と9月の2回、切り戻しをしていきます。日本の夏は、バコパが苦手な高温多湿の環境なので、6月に1/2ほどの高さに切り戻し、風通しをよくします。夏は生育が一旦止まり、秋に再び花を咲かせるためにもバッサリと刈り込みましょう。
9月の切り戻しは、新しい枝の生長を促す目的で行います。混み合っている茎を切りそろえていきます。
バコパの育て方で注意することは?
暑さほどではありませんが、寒さにも弱く、霜に当たると枯れてしまいます。夏の切り戻しをかかさず行い、霜が心配な地域は寒くなってきたら鉢を室内に取り込みましょう。
バコパの植え替えの時期と方法は?
上手に夏と冬を越せた鉢植えは、毎年3~5月に1回り大きな鉢に植え替えます。鉢から株を抜き、根についた土を1/3ほど落としたら、植え付け時と同じ手順で新しい鉢に植えてください。
バコパの増やし方!挿し木や株分けの時期と方法は?
バコパは、種まき、挿し木、株分けで数を増やすことができます。種まきは、植え付け時にご紹介した手順の通りです。挿し木と株分けは、3~5月か、9~10月が適期です。
挿し木
固くなった茎を3~5cmほど切り落とし、赤玉土(小粒)など挿し木用の土に挿していきます。やわらかい茎は、しおれやすいので挿し木に向きません。その後は、土が乾かないよう水やりをして管理すれば、すぐに根が生えてきます。十分に根が生えたら、地面や鉢に植え替えてください。
株分け
土から掘り起こした株を、それぞれに均等に茎がつくよう手やナイフで分けていきます。分けた株は、それぞれ鉢や地面に植え付ければ、後は通常通りの管理でかまいません。
バコパの寄せ植えの方法は?
草丈の引いバコパは、寄せ植えの前面に配置するのがおすすめです。春なら、大きめの花を咲かせるパンジーや、長く伸ばした茎の先にたくさんの花を咲かせるストックと相性がよいですよ。花の形にクセがないので、どんな花ともよく合います。ポイントは、花色を揃えることですよ。
バコパの育て方で注意する病害虫は?
アブラムシ
茎葉や新芽に寄生する害虫で、株の栄養を吸い取って弱らせます。湿度が高いと大量に発生するので、風通しのよい環境を心がけましょう。見つけたら、早めに薬剤を散布して駆除します。
バコパの育て方は夏の暑さに注意
バコパは、日当たりのよい場所を好みますが、夏の高温多湿を嫌います。強い日差しを避け、涼しい半日陰で育てるのが最適です。切り戻しや花がら摘みをきちんと行えば、夏を越せる可能性は高まります。それ以外は丈夫で育てやすいので、花壇や鉢植えの仲間に加えてみてくださいね。
更新日: 2023年06月28日
初回公開日: 2016年01月16日