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摘心(摘芯)とは?やり方や時期は?切り戻しや芽かきとの違いは?

草花は、どんどん上に茎を伸ばして生長していきます。ただ、そのままにしておくと、花がつきづらくなったり、草姿が乱れたりしてしまいます。また、株が大きくなりすぎて風通しが悪くなり、病気や害虫の被害にあうことも…。そこで、元気で丈夫な草花を育てるためにマスターしたいのが、摘心や切り戻しです。今回は、摘心や切り戻しとは何か、方法や意味についてまとめました。

摘心(摘芯)とは?

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摘心(てきしん)とは、野菜や草花などの植物の生長を促すための手入れ作業の1つです。「ピンチ」「芯止め」とも呼ばれ、「芯」と呼ばれる芽の先端を摘み取ります。

植物の多くは、茎の先端にある芽(頂芽:チョウガ)の方が、茎の側面についている芽(側芽:ソクガ)よりも優先的に育てる「頂芽優勢(チョウガユウセイ)」という性質を持っています。放っておくと、優先的な茎だけが伸びてしまい、茎の生長に養分を使うため、その先にしか花を咲かせなくなってしまいます。

苗のうちに摘心を繰り返すことで、縦ではなく横への生長を促して草丈がコンパクトになり、側芽が発達してたくさんの花がつく、果実の収穫量が増えるといった効果が期待されます。また、繰り返し摘心をすることで、株が横に広がってこんもりとした草姿に仕立てることができます。

摘心(摘芯)の時期と方法は?

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育てる植物によって、春・夏・秋など適した時期は異なりますが、主に発育のよい生育期に行います。長く伸びた茎の先端にある芽を、手でひねって摘み取るか、ハサミでカットしていきましょう。頂芽が伸びすぎたと感じたときは、1節ほど切ってしまってもかまいません。

また、植物によっては複数回行うこともあれば、1回だけの場合もあります。

ただし、ベルゴニウムなど冬を越すことで花芽をつける植物や、菊など日に当たる時間が短くなると花芽をつける植物は、摘心後にある程度株が大きく生長しないと、次の摘心ができず、過度の摘心は植物を弱らせるだけなので注意してください。

摘心(摘芯)と切り戻しとの違いは?

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切り戻しとは、伸びた枝や茎を短くする、剪定作業の1つです。

株が生長すると、茎が色々な方向に伸びて草姿が乱れてしまい、株元の葉っぱに日が当たらず枯れてしまったり、風通しが悪くなって株が蒸れ、病気や害虫の被害にあったりします。また、株が大きくなりすぎると、土からの栄養や水が足りなくなり、弱ってしまいます。

切り戻しを行うことで株を小さくまとめ、風通しや株元への日当たりを改善し、生育を促すことができます。また、摘心と同じように切った茎から新しい脇芽が生えて、株の生長を促し、花の数を増やす効果もあります。

摘心(摘芯)と芽かきの違いは?

摘心と芽かきの違いを知るためには、「わき芽」をまず知る必要があります。わき芽とは、葉元や枝元から出てくる枝や茎になる芽や新芽のことです。新芽には、花を咲かせる花芽と枝や茎になるわき芽があります。

植物によっては、花や実への栄養を優先するために余分なわき芽を取り除くことがあり、この作業を「芽かき」と呼びます。トマトの栽培などでよく行う作業の1つです。

摘心が「先端の新芽を摘み取る」のに対して、芽かきは「わき芽を摘み取る」のです。

摘心(摘芯)の仕方は草花の種類に合わせて

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それぞれの植物にあった時期に、摘心をすることで、たくさんの枝が伸び、花つきがよくなります。また、野菜やハーブの収穫量を増やすために、摘心や切り戻しは欠かせない作業の1つです。

せっかく育てた草花の茎を切り落としてしまうのは、ためらってしまうかもしれませんが、摘心や切り戻しを怠ると、むしろ悪影響を与えてしまいます。気持ちを抑えて、大胆に行うようにすると、元気な株を育てることができますよ。

更新日: 2020年03月12日

初回公開日: 2015年11月02日

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