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マツバギク(松葉菊)の花言葉と育て方|挿し木での増やし方は?

マツバギクは、菊に似たかわいらしい花を咲かせる多肉植物です。暑さや寒さに強く、地面をはうように細い茎を伸ばすことから、グランドカバーやロックガーデンに利用されることが多いですよ。花色が豊富なので、自分のイメージ通りの庭を作って楽しめます。今回は、マツバギクの花言葉と、切り戻しの時期と方法など育て方についてご紹介します。

マツバギク(松葉菊)の花言葉とは?

マツバギク 松葉菊

『忍耐』『ゆったりとした気分』『心広い愛情』『怠惰』『無邪気』『可憐』『順応性』『愛国心』『暇』『無為』

「心広い愛情」という花言葉は、太陽に向かって咲き広がる花の姿に由来しています。「怠惰」などネガティブな花言葉は、夜や天気の悪いときに花を閉じてしまう姿にちなんで付けられました。

マツバギク(松葉菊)の花の色や別名は?

学名
Lampranthus spectabilis
Delosperma cooperi(耐寒マツバギク)
科・属名
ハナミズナ科(ツルナ科)・ランプランサス属(マツバギク属)/デロスペルマ属
英名
Fig marigold
原産地
南アフリカ
開花期
ランプランサス属:4~5月
デロスペルマ属:6~10月
花の色
紫、赤、白、ピンク、黄、オレンジなど
別名
松葉菊(マツバギク)
仙人掌菊(サボテンギク)

マツバギク(松葉菊)とは?どんな花を咲かせる?

マツバギク 松葉菊

マツバギクは、南アフリカを原産とするハナミズナ科(ツルナ科)の多肉植物です。名前に「キク」と付いていますが、菊の仲間ではありません。日本へは明治のはじめに渡来しました。

草丈は10~30cmと低く、地面をはうように生長します。大きい株だと、幅100cmほどになるものもありますよ。葉っぱが松のように細く、菊に似た花を咲かせることから、「松葉菊」という和名が付けられました。

マツバギク(松葉菊)の種類や品種は?

本来は、ランプランサス属の植物を「マツバギク」と呼びます。ただ、ランプランサス属は180種ほどが分類されていることから、見た目は様々です。また、見た目が似ていることから、デロスペルマ属の寒さに強い品種が「耐寒マツバギク」という名称で出回っています。以下にそれぞれの特徴をご紹介します。

ランプランサス

紫色のものをはじめ、様々な花色のある属です。デスペルマ属に比べて耐寒性は劣るものの、耐暑性や病害虫に強く、場所を選ばず花を咲かせてくれます。園芸では、交配種である「スペクタビリス種」がよく流通しています。

デロスペルマ

「耐寒マツバギク」の名前でよく流通している種類です。寒さに強く、-15度まで耐えることができます。品種の育成がすすみ、近年は「砂漠の宝石」という別名でもよく見かけます。

マツバギク(松葉菊)の育て方のポイントは?

ランプランサス種、デロスペルマ種にかかわらず、日当たりのよい場所で育てるのがポイントです。日に当たらないと、花が開きません。また、多肉植物なので湿度の高い環境だと枯れてしまいます。

マツバギク(松葉菊)の種まき、苗植えの時期と方法は?

種まき

3~4月が種まきの適期です。底の浅い平鉢などに赤玉土(小粒)やピートバンを入れ、種をばらまきにしていきましょう。土は被せず、種が細かいので鉢底から給水させて土が乾燥しないように管理すると、10~20日ほどで発芽します。本葉が2~3枚になったら育苗ポットに生育のよいものだけを移し、十分育ったら、鉢か地面に植え替えてください。

苗植え

3~5月か、9~11月に、鉢か地面に苗を植えます。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢に植え付けてください。ちょっと小さいかなと思う鉢に植えて、土が乾きやすい環境を作ってあげましょう。地植えは、植え付ける2週間前から土作りをはじめ、株同士の間隔を20~30cm空けて植えると株が蒸れず安心です。

マツバギク(松葉菊)の土作り、水やり、肥料の与え方

土作り

水はけのよい中性~弱アルカリ性の土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:川砂2の割合で混ぜた土がおすすめです。市販の培養土なら、サボテン用か山野草用のものを使ってください。地植えは、植え付ける2週間前に苦土石灰、1週間前に腐葉土や川砂を土に混ぜて酸性度合いや水はけを調節しておきます。

水やり

地植えは、水やりの必要はほとんどありません。鉢植えは、土が完全に乾いてからたっぷりと水を与えます。乾燥気味に育てるのがコツです。

肥料の与え方

痩せた土地でもよく育つほど丈夫です。鉢植えのみ、3~5月と9~10月の間、1回ずつゆっくりと効く緩効性化成肥料か、2~3週間に1回液体肥料を施します。

マツバギク(松葉菊)の剪定!切り戻しの時期と方法は?

マツバギク

デロスペルマ

地面をはうように広がることから、広がりすぎたところだけ適宜剪定していきます。

ランプランサス

花が咲き終わった6月頃に、草丈や株の大きさを調節するために切り戻しをします。全ての枝を適当な大きさにカットしていきましょう。ただ、葉っぱを全て切り落とすと枯れてしまうことがあるので、ある程度葉は残すようにしてください。

マツバギク(松葉菊)の植え替えの時期と方法は?

鉢植えは、2~3年に1回、1回り大きな鉢に植え替えます。同じ鉢で育て続けると、根詰まりや土の劣化によって花付きが悪くなってしまいます。時期や手順は、植え付け時と同じです。

マツバギク(松葉菊)の増やし方!挿し木の時期と方法は?

3~5月か、9~11月が挿し木の適期です。茎を5~10cmほどの長さに切り落とし、切り口を2cmほど赤玉土(小粒)に挿しましょう。1ヶ月ほど明るい日陰で、土が乾かないように管理すると発根しますよ。十分に根が生えたら、鉢や地面に植え替えます。

マツバギク(松葉菊)の栽培で注意する病気や害虫は?

病気や害虫の心配は比較的少ない植物ですが、まれにアブラムシやカイガラムシに寄生されることがあります。いずれも株の栄養を吸い取り、弱らせる害虫です。

特にカイガラムシは、成虫になると薬剤が効きづらいので、幼虫のうちに殺虫剤で駆除していきましょう。成虫は、ブラシなどで株から擦り落としてください。

マツバギク(松葉菊)のは耐寒性の高い多肉植物

マツバギク GSオリジナル

マツバギクは種類によって草姿や花色だけでなく、耐寒性も異なるので、購入時には品種を確認して選ぶとよいですよ。ただ、耐寒性が弱いものでも、-2度くらいまでは耐えられるので、霜にさえ当たらなければ毎年きれいな花を咲かせてくれます。

乾燥を好み、他の植物が育ちにくいような痩せた土地にも植えられるので、庭に緑を増やしたいときに活用してみてください。

更新日: 2022年06月15日

初回公開日: 2015年12月28日

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