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観葉植物のサクララン(ホヤ)の育て方!花の咲かせ方や増やし方は?

光沢のある星型の花をたくさんつけるサクララン。ツルを伸ばして生長するツル性植物で、花が咲くと部屋がいっきに華やぎます。名前にランとつきますが、実は私たちが知っているランとはまったく別の植物なんですよ。

今回は、そんなサクラランの特徴や育て方を、花の咲かせ方や増やし方などもまじえてご紹介します。

サクララン(ホヤ)はどんな植物?

ホヤ サクララン

サクラランとは、ガガイモ科サクララン属(ホヤ属)に分類されるツル植物の総称です。葉っぱがランに似ていて、花が桜のようなピンク色をしていることから「サクララン」の和名がつきました。

花は分厚く光沢があって、飴細工のような見た目をしています。

店頭に並ぶときには学名の「ホヤ」という名前で、品種名と組み合わせて「ホヤ○◯」の名前で見かけることもあるかもしれません。夏頃に開花し、長く香りを楽しめる種類もあります。花の色やツルの形は多種多様なので、選ぶ楽しみもありますよ。

サクララン(ホヤ)の育て方のコツ。飾る場所が肝心

サクラランは日なたを好みます。5度以下の寒い環境になると著しく生長がにぶくなるので、鉢に植えた状態で室内の窓際に置いて育てるのがおすすめです。

ただし、直射日光の当たるような場所に置くと葉っぱが黄色くなって枯れる「葉焼け」を起こす可能性があります。レースカーテン越しの窓際や、少し部屋の内側の「明るい日陰」に置いて育てるのが安全です。

環境が整えば、葉っぱの色をキレイに保って生長してくれますよ。

サクララン(ホヤ)の育てる準備!何を用意する?

  • 鉢に植えられたサクララン
  • ジョウロ、霧吹き
  • 固形の緩効性化成肥料
  • 液体タイプの肥料
  • 剪定バサミ

初めて育てるのであれば、陶器などの鉢に植えられたサクラランを購入しましょう。「ポット」と呼ばれるビニール製の鉢で販売されているものもありますが、少々手間がかかります。

もしポットの状態で購入するなら、後ほどご紹介する「植え替え」の要領で新しい鉢に植え替えてあげてくださいね。

また、あらかじめ栽培に必要なグッズもそろえておくと日々の手入れが楽になりますよ。もちろん、必ずあればよいというものではないので、必要に応じてそろえていってくださいね。

サクララン(ホヤ)の育て方!水やりや肥料の頻度は?

飾り始めたらあとはコツコツお世話をするだけ。基本は水やりがメインの作業です。春から夏のあたたかい時期は、ほぼ毎日行う作業なのでしっかり覚えましょう。

水やりの仕方

水やりは「土の表面が乾いたらたっぷりと」が基本。過湿を嫌うので、日があたらず、乾きにくい空間で育てるなら特に注意しましょう。夏場は葉っぱの表裏に霧吹きで水を吹きかける「葉水(はみず)」も有効です。

生長の衰える冬は水をあまり必要としないので、乾かし気味に管理します。土が乾いてから、さらに3〜5日あけて水をあげるくらいで十分です。

肥料の与え方

5~10月の生育期は、2ヶ月に1回粒状の緩効性化成肥料を土の上にまきます。緩行性なので、じわじわと長期的に生長をサポートしてくれます。

加えて、夏場であれば10~15日に1回のペースで液体肥料を与えるのも効果的。肥料を2種類もあげると、グングン生長するので、急いで大きくしたくない人は様子を見ながら、どちらか一方の肥料を与えるだけで問題ありません。

サクララン(ホヤ)の栽培で注意する病気や害虫は?

サクラランを育てている中で、まれに葉っぱにカイガラムシという白い小さな虫がつくことがあります。この虫は風通しが悪く、ほこりっぽいことが原因で発生します。

サクラランの栄養を吸い取って弱らせるので、見つけたらすぐに駆除しましょう。幼虫であれば専用の薬剤を使い、成虫になると硬い殻をまとって薬剤が効きにくくなるので、歯ブラシなどでこすりおとします。

放置しておくと、カイガラムシの排泄物に引き寄せられて病気の菌が集まり、「すす病」を誘発することもあります。葉水で葉っぱを清潔にすることが、カイガラムシ、またすす病の予防につながりますよ。

サクララン(ホヤ)の花を咲かせるポイントは?

サクララン ホヤ 花

サクラランは順調に生長すれば夏に花を咲かせてくれます。その花が咲くかどうかの1つの目安は「ツルの長さ」だといわれています。

ツルが1m以上になったら花がつくと言われているので、言い換えると、長く育っているツルを慎重に扱うことが花を咲かせるポイントだといえまね。

1度咲いてしまえば、同じところから翌年以降も花が咲くので、何年にもわたって楽しむことができますよ。

サクララン(ホヤ)は剪定が必要?開花にも影響する?

サクラランは飾ってすぐであれば特に気にすることもありませんが、花を咲かせるほどツルが伸びたくらいから剪定が必要になってきます。

花が咲き終わった後の9月頃に、長く伸びすぎて見栄えの悪いツルを選んで切りましょう。風通しがよくなって、病気の予防にもつながりますよ。

ただし、ご紹介したように、一度花のついたツルは毎年同じところから花を咲かせる特徴があるので、それを切ってしまうと翌年に花が見られなくなってしまいます。花がついていたかどうか見極めて剪定しましょう。

長く育てて花を楽しんだらサクララン(ホヤ)を植え替えよう

サクラランは生長すると、根の長さもどんどん伸びるので、やがて鉢の中が根でいっぱいになってしまいます。そうすると、根がつまって呼吸できずに枯れてしまうので、植え替えが必要になります。

生長が盛んな春から夏(4〜8月)がベストなタイミングですよ。晴れた日の午前中を選んで作業しましょう。雨の日だと土が余計な水分を含むので避けてください。

グッズは以下の通りで、ツルを巻きつける支柱にはたくさん種類があるのでお気に入りの形を選びましょう。

■ 植え替えに必要なグッズ

  • 今よりも一回り大きな鉢
  • ピンセット
  • 観葉植物用の培養土
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石か軽石
  • 割りばし
  • 支柱(必要があれば)
  • 麻ひも
  • ゴム手袋か軍手
  • 小型のシャベル・スコップ
  • ビニールシートか新聞紙

■ 植え替えの手順

  1. 水やりを控えて土を乾燥させる
  2. 作業する場所にビニールシートを敷く
  3. 新しい鉢の底穴に鉢底ネット、鉢底石を順に敷く
  4. 土を鉢の1/3ほどまで入れる
  5. 鉢からサクラランを引き抜き、根についた土を手でやさしく揉んで落とす
  6. 黒ずんでいる腐った根を剪定バサミで切る
  7. 鉢の中心に植物を置き、縁から下2〜3cmのところまで土を入れる
  8. 支柱を立てて、麻ひもで結ぶ
  9. 土の表面を割りばしでつつき、根の隙間まで土をなじませる
  10. 鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをする

サクララン(ホヤ)は増やせる?増やし方は?

サクラランは「挿し木(さしき)」という方法で増やすことができます。育てるのに慣れてきたら、ぜひ増やして楽しんでください。

「挿し木」は、ツルを土に挿して、それを苗として育てていく繁殖方法です。ツルの切り口から根が生えて、そのまま大きくなっていくんですよ。剪定で切ったツルがあれば、それをそのまま使うと効率的です。

■ 挿し木に必要なグッズ

  • コップかボウル
  • 挿し木用の土
  • 3号鉢
  • 割りばし
  • 発根促進剤

■ 挿し木の手順

  1. ツルを先端から10cm前後に切る
  2. 切り口がとがるように斜めに切って、吸水面を増やす
  3. 先端の葉っぱを2〜3枚残し、ほかを全て取り除く
  4. 葉っぱが大きければ半分に切る
  5. 水を入れたコップに切り口を数時間つける
  6. 植え替えと同じく、鉢に鉢底ネット、軽石を入れ、挿し木用の土を入れる
  7. 土に割りばしか指で穴をあけ、ツルを挿す
  8. たっぷりと水やりをする

サクララン(ホヤ)の育て方をマスターして、花を咲かせよう

サクララン 花 ホヤ 剪定

サクラランはかわいらしい花に目が行きがちですが、香りも楽しめますし、花のない緑の状態も見て楽しめる観葉植物です。

花が咲くのを目標に日々の手入れに取り組み、咲いた後は増やしたり、剪定したりどんどんステップアップしていきましょう。サクラランを部屋のいたるところに飾ると、日々の生活が明るくなりますよ。

更新日: 2022年09月14日

初回公開日: 2015年11月10日

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