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コニファーの育て方!枯れる原因、植え替えや挿し木の方法は?

コニファーは、細長い針のような葉を持つ針葉樹の総称です。園芸では、ヨーロッパから入ってきた地植えや鉢植えに適した品種のことをいいます。さまざまな樹形と豊富な色があり、クリスマスツリーの木にもコニファーが使われています。今回は、そんなコニファーの育て方について、鉢植え、植え替え、寄せ植え、挿し木の方法などをご紹介します。

コニファーとは?どんな植物?

コニファーとは、ヒノキ科やマツ科、イチイ科など複数の科に分類される常緑性の針葉樹の総称です。高さは0.5〜20mまでと様々で、中にはクリスマスツリーとして利用される種類もあります。

コニファーの育て方のポイントは?

コニファーを上手に育てるには、水やりがポイントです。夏の暑さと乾燥に弱く、水不足になると葉が茶色く変色し、枯れていきます。

また、寒さや日陰に強く、暗い場所でも育ちますが、葉が密集したり、風通しが悪かったりすると、蒸れて株が弱くなるので適度な剪定も大切です。

コニファーの苗の植え方!鉢植えの時期や方法は?

コニファーは、鉢植えと地植えで育てることができます。乾燥や蒸れに弱いので、3~4月か、9~10月に植えるのが適しています。

苗よりも一回り大きな鉢の鉢底に鉢底網を敷いて鉢底石を入れます。

そして、赤玉土(中粒)5~6:腐葉土2:鹿沼土かピートモス2~3の割合で混ぜた土と苗を一緒に植え付けましょう。最後に水やりをしてください。

コニファーの水やりの仕方や肥料の与える方は?

水やりの仕方

鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。夏場は乾燥に気をつけながら、午前か夕方の水やりがおすすめです。冬は、水が凍らないよう午前中にすませましょう。

肥料の与え方

鉢植えの場合、生育が活発になる3月と6月末に化成肥料を根元に与えます。地植えの場合は、3月に油かすなど窒素分の多い肥料を根元に施し、生育を促してあげましょう。

コニファーが枯れるのはなぜ?

2~4月の生育時期に葉っぱの先が茶色く枯れてしまうのは、直射日光による葉焼け、暑さによる蒸れ、乾燥が原因かもしれません。夏の西日が当たらないような場所に移動したり、ワラを敷いて地温があがるのを防いだりして管理します。

一度枯れた枝は元に戻らないので、混み合っているところの枝から優先的に切り取ります。枯れた葉っぱを手で摘み取るのも手です。

品種によっては金属に触れると葉が枯れるタイプもあるので、セラミック製のハサミや手で摘み取るようにしてください。

コニファーの植え替えの時期と方法とは?

2~3年おきに、4月か、9~10月頃に植え替えます。鉢植えの場合、鉢底から根が伸び出しているときや、水はけ・水もちが悪くなったときは、植え替えのサインです。

一回りほど大きな鉢を用意して、根鉢を崩さないように植え替えましょう。地植えの場合は、根を傷つけやすいので注意してください。

コニファーの増やし方!挿し木の時期と方法は?

3~6月頃、挿し木で数を増やすことができます。手入れや剪定で切り取った10cmほどの枝を利用すると無駄なく数を増やせますよ。

  1. 枝の上1/3ほどの葉は残し、下の葉を全て取りのぞく
  2. 切り口を斜めに切り落とし、反対側も斜めに切り落として、水を吸う面積を大きくする
  3. 切り口を1時間ほど水につけ、水からあげた後、ルートンなどの発根促進剤を切り口につける
  4. 赤玉土(小粒)や鹿沼土だけを入れた育苗ポットに、3cmほど挿す
  5. 鉢全体をビニールで覆って湿度を保ち、発根するまで土を乾燥させないよう日陰で管理する
  6. 4~6ヶ月ほどして発根が確認できたら、ビニールに穴をあけて徐々に湿度の低い環境に慣らす
  7. ある程度生長したら一回り大きな鉢か庭に植え替える

コニファーのトラブル!病気や害虫とは?対処法はある?

3~10月の間、ハダニやすす病、赤星病や葉枯病になる可能性があります。

ハダニ

暑さと乾燥を好み、夏に繁殖することが多い害虫です。葉っぱの裏に寄生し、植物の汁を吸って弱らせます。爆発的に繁殖するので、薬剤を散布して駆除しましょう。

すす病

アブラムシなどの昆虫の排泄物を求めてすす病菌が集まり、繁殖し、葉全体が黒くなる病気です。病気にかかった部分は回復しないので、すぐに取り除きましょう。

アブラムシやカイガラムシなどの殺虫剤を散布し、害虫を駆除することで発生を予防します。

赤星病

4月頃、葉に赤いシミができるサビの病気の一種です。進行すると葉の裏に毛が生えたように円形の病斑ができ、次第に葉が枯れていきます。エムダイファー水和剤などの殺菌剤を散布して予防しましょう。

葉枯病

糸状菌(カビ)が原因で、葉先からだんだん枯れていく病気です。見つけ次第、病変部分を取り除きましょう。

また、多湿な環境で発生しやすくなるので、風通しのよい場所に移すか、トップジンMなどの殺菌剤で駆除します。

コニファーの育て方はシンプル

生垣やクリスマスツリーとして人気の高いコニファー。芝生との相性がよいため、庭を彩るアクセントにもなります。

広葉樹のように葉が落ちることもないので、冬の手入れの手間や外観を損なうことも少ないですよ。これからガーデニングをはじめる方におすすめの植物です。

更新日: 2023年03月01日

初回公開日: 2015年09月07日

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