香りがよく、ピザやパスタをはじめ、色々な料理に使って楽しめるバジル。丈夫な性質で、発芽率も高いことから、種まきからでも育てやすいハーブです。土から芽を出して育っていく姿を見ていると、収穫したときの喜びも大きいものになりますね。今回は、そんなバジルの種まきからの育て方について、発芽の時期や間引きの方法などをご紹介します。
バジルの増やし方のコツは?
バジルを増やすポイントは、よく日の当たる場所を選ぶこと。バジルは、好光性種子といって日光を浴びて芽を出すタイプの植物なので、鉢植えの場合は窓際などで管理するのがおすすめです。
- 適度な日光と水
- 発芽適温は20度以上
- 4月下旬~6月が種まき、挿し木や水挿しは4〜10月が適期
バジルの種まきでの増やし方は?発芽しない原因は?
鉢植えやプランター
最終的にプランターや畑などで栽培するにしても、バジルは鉢植えから育てるのがおすすめです。雑草の管理が楽になり、病害虫の被害にもあいづらくなるからです。
1. 4月下旬~6月頃、3号ほどの育苗ポットに9割ほど種まき用培養土をいれ、たっぷり水やりをする
2. 種を4〜5粒ほどばらまき、霧吹きで種を湿らせる
3. 受け皿に水をはり、育苗ポットを受け皿に載せて、土が乾燥しないようにする
4. 日当たりと風通しのよい場所で管理する
5. 発芽(1週間ほど)と双葉が生えてくるタイミング(2週間ほど)の2回、距離が近く生長の遅い苗を取り除く
6. 3〜4週間ほどで株が10cmほどになったら、生長が早い苗を選んで一回り大きな鉢か庭に植え替える
※ 6号鉢(直径18cm)に1株、65cmプランターで3~4株が目安
7. 植え替えない場合は、生長の遅い苗を取り除く(間引く)
地植え
1. 4月下旬~6月頃、植え付けの1〜3週間前に土作りを開始する
2. 土をスコップで耕してふかふかにする
3. 放置されていた土であれば、1㎡あたりコップ2/3杯の苦土石灰を混ぜる
4. 苦土石灰を混ぜた2〜4週間後、土全体の3割ほどの腐葉土や堆肥を混ぜてさらに2週間ほど寝かせる
5. 土が耕されたら、10cm間隔で種をまき、20〜30cm間隔で苗を植える
6. 種は2〜4粒ほどを1箇所にばらまきにし、苗は1株ずつ穴をほって植え付ける
7. 風が強い場合、とばされないよう種にうっすらと土をかぶせ水やりをする
※ ただし日光を浴びないと発芽しないので注意
バジルの挿し木での増やし方は?
バジルは、苗が生長してから枯れるまでの4~10月の間であれば、いつでも挿し木をして増やすことができます。また、室内など寒くならない場所であれば1年中栽培が可能なので、挿し木はいつでも行なえます。
ただ、水が腐ったり葉っぱが傷んだりしやすい真夏は、避けたほうが安心です。脇芽を生やすために行う摘心のタイミングで、摘みとった茎を利用すると効率よく数を増やせますよ。
手順
- バジルの茎を10~15cmほどの長さに切り取る
- 切り口が斜めになるようカットする
- 先端の葉っぱを2~3枚ほど残し、他の葉っぱを切り落とす
- 切り口を1時間ほど水に浸けて吸水させる
- 育苗ポットやセルトレイにハーブ用培養土を入れる
- 割り箸を使って、土の中心に深さ2~3cmほどの穴を空ける
- 茎を穴に挿し、土を寄せて安定させる
- 土が乾かないよう水やりをしながら半日陰で管理する
- 1ヶ月ほど経って根が十分に生えてきたら、鉢や地面に植え替えて日当たりのよい場所で管理する
- 植え付けてから2ヶ月後には、たくさんの葉っぱを収穫して楽しめる
バジルは水挿しでも増やせるの?
バジルは、茎を水に浸けておくだけでも根を生やして生長する強さを持っています。挿し木の1~3までの手順を踏んだら、後はそのままコップに溜めた水に浸けておくだけ。毎日水を取り替えながら育てていくと、2周間程度で根が生えてきます。
1シーズンであればそのまま育て続けてもよいですし、5~6cmほど根が生えてきたら鉢や地面に植え付けてもかまいません。
バジルは間引きと摘芯が大切!収穫の時期と方法は?
間引き
生長の遅い苗を引き抜いて、土の養分や空間を元気な苗に集中させる行為を「間引き」といいます。バジルは、「発芽したとき」「葉が2~3枚(双葉)になったとき」の2回、間引きのタイミングがあります。
種まきから1週間ほどで発芽し、さらに1週間ほどで双葉が生えてくるので、苗同士の距離が近いと、ひょろ長い苗や葉っぱの形の悪い苗を選んで間引いてください。
摘芯と収穫
バジルは、7~10月頃に収穫します。生長したバジルが20cmほどになったら、下から4枚目の葉っぱの上を切って、収穫してください。この収穫作業が摘芯の役割にもなっていて、切った場所や他の場所から新芽が育ちます。うまくいけば3~4回ほど収穫できるので、日々生長を観察してみてくださいね。
バジルの増やし方は簡単!
発芽率が高く、育てやすいバジルは、ガーデニング初心者におすすめのハーブです。間引いた芽も、ベビーリーフとしてサラダやカルパッチョにして食べられるので、とっても経済的。すぐに大きくなるので、育てる楽しみと収穫する楽しみの両方を味わうことができますよ。
更新日: 2022年09月07日
初回公開日: 2016年03月18日