白や淡いピンク色をした小さな花を咲かせるコリアンダーは、セリ科の一年草です。パクチーの名前で広く知られ、主にハーブとして料理などに用いられています。今回は、そんなコリアンダー(パクチー)の葉や種の収穫方法や、効果効能、楽しみ方をご紹介します。
コリアンダー(パクチー)の葉や種の収穫方法は?
「パクチー」「シャンツァイ」の名前で親しまれているコリアンダーの葉の部分は、草丈が20cmほどに育った若葉を摘み取っていきます。葉が生長して大きくなってしまうと、香りが弱く、収穫しても楽しむことができないので、若いうちに順次収穫するのがポイントです。
また、下の葉から順番に切り取るといいですよ。ただ、苗がまだ小さいうちに一気に収穫してしまうと、花が咲かず、実をつけなくなってしまうので、種も収穫したい場合は一気に摘み取らないよう注意してください。
種は、花が咲き、実が完熟して茶色くなったら収穫の適期です。茶色くなった実のついた苗を茎ごと刈り取りましょう。切り取った茎は、風通しのよい日陰で吊るすなどして乾燥させます。十分に乾燥したら、茎から種だけを摘み取っていきます。
コリアンダー(パクチー)の効果効能は?
アメリカ化学会の大246回学会国際会議で、コリアンダーは鉛など毒性のある金属を水中から取り除く作用があるという研究結果をDouglas Schauer氏が発表しています。
毒素を体外へ排出しようと腸内運動が活発になって排便が促され、便秘の解消や血流がよくなり、体内から有毒物質が排出されることで活性酸素の発生を抑え、アンチエイジング効果も期待できます。
さらに、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄分が豊富に含まれていること美肌効果や疲労回復、免疫力アップなど健康維持にもぴったりです。また、香りには消化器官に働きかけ、胃腸の状態を整えるリナロールやゲラニオールが含まれています。
コリアンダーの葉や実は、デトックス効果や抗酸化作用が高く、さらに栄養価も高いとされ、近年専門料理店ができるなどブームとなっているんですよ。
コリアンダー(パクチー)の葉や種の楽しみ方は?どんな料理がある?
摘み取ってコリアンダーの葉は、タイ料理などに主に用いられます。生春巻きに加えたり、辛いスープに加えたりして楽しむことができますよ。
コリアンダーの種は、粉末状にすると葉の独特な香りが消え、オレンジやレモンのような香りのするコリアンダーシードとして、料理のスパイスに利用できます。カレーのスパイスとして加えるだけでなく、魚や肉の臭みを消すためにヨーロッパでは利用され、クッキーやお菓子の隠し味にも使われています。今回は、コリアンダーの種を加えたクッキーの作り方をご紹介します。
材料:クッキー30枚分
バター | 100g |
砂糖 | 70g |
卵 | 1個 |
薄力粉 | 150g |
コリアンダーパウダー | 小さじ1杯 |
グラニュー糖 | 適宜 |
コリアンダークッキーの作り方
1. バターがクリーム状になるまで常温で練る
2. バタークリームにグラニュー糖を加え、白っぽくなるまでさらに練る
3. パタークリームに溶き卵を加えて、よく混ぜる
4. 3にふるった小麦粉とコリアンダーパウダーを加えてさらに混ぜる
5. 材料がよく混ざった記事を、ラップで棒状にまとめて冷蔵庫で30分ほどねかせる
6. 5を5ミリほどの厚さにナイフでカットし、天板に並べる
7. 180度のオーブンで15分ほど焼き、適度にこげ色がついたら完成
コリアンダーの収穫を楽しもう!
古代エジプトをはじめ、古代ギリシアや古代ローマなどでは古くから薬草に使われてきたコリアンダー。その独特な香りによって好みは分かれますが、葉や種には美容と健康にいい作用がたくさんあります。葉の香りが苦手という方は、種を調味料に使うのがおすすめですよ。コリアンダーの葉や種の収穫を楽しんで、料理のバリエーションを広げられるといいですね。
更新日: 2021年08月18日
初回公開日: 2015年08月01日