オレンジや黄色の花びらが色鮮やかなガイラルディア。その花を見ていると、明るく前向きな気持ちにさせてくれます。キク科の植物で育てやすく、ガーデニング初心者にも人気ですよ。今回は、ガイラルディアの花言葉と育て方についてまとめました。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の花言葉とは?
『協力』『団結』『明るい人柄』『きらびやか』
赤と黄の2色の花びらが色鮮やかで、人目を引くことから、「きらびやか」という花言葉がつけられました。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の学名・原産国・英語
- 学名
- Gaillardia
- 科・属名
- キク科・テンニンギク属
- 英名
- Gaillardia
Indian blanket
Sundance
Blancket flower
Fire wheel
- 原産地
- アメリカ
- 開花期
- 6~9月
- 花の色
- 黄、オレンジ
- 別名
- テンニンギク(天人菊)
オオテンニンギク(大天人菊:品種名)
サンダンス
インディアンブランケット
特攻花(トッコウバナ)
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)とは?どんな花?
ガイラスディアとは、キク科・ガイラルディア属の植物の総称で、一年草と多年草があります。一般的に流通しているのは、一年草がテンニンギク(天人菊)、多年草ではオオテンニンギク(大天人菊)という品種で、草丈は30~90cmに生長し、オレンジや黄色の花を夏から秋にかけて咲かせます。花の中心が盛り上がっているのが特徴で、一重か八重の花びらをつけます。
名前の由来
「ガイラルディア」という学名は、フランス人生物学者ガイヤール・シャラントノート氏の名前にちなんで付けられました。「テンニンギク」という和名は、花の美しい姿が天人を思わせることに由来します。
第二次世界大戦中、特攻隊員が出撃するときにガイラルディアの花束が贈られていたことから、九州地方では「特攻花」とも呼ばれます。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の種類や品種は?
ガイラルディアは、南北アメリカに約20種が分布しているほか、日本や中国にも帰化しています。以下に、代表的な品種をいくつかご紹介します。
オオテンニンギク(大天人菊)
北アメリカ中西部が原産の多年草で、明治時代の終わり頃に日本へ渡来しました。菊のような一重の花を咲かせ、花びらは中心が紫がかった赤色で、外側に黄色の縁が入ります。
テンニンギク(天人菊)
北アメリカ全土に分布する一年草で、日本では鹿児島付近に多く自生しています。花色はオオテンニンギクに似ていますが、草丈が30~40cmと低いことが特徴です。
ガイラルディア・ガリア・ピンクスパーク
ポンポンのような花を咲かせるガリアシリーズの、ピンク色の花びらをつける品種です。花の期間が長く、11月頃まで楽しめます。
ガイラルディア アリゾナサン
細かな花びらをたくさんつけ、他のものよりも花が早く咲くのが特徴です。フローラフセレクト金賞、オールアメリカンセレクション受賞と、園芸家からの評価が高い品種です。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の育て方のポイントは?
日当たりと風通しがよい場所で育て、こまめに枯れた花を摘み取るのがポイントです。日当たりが悪いと、弱い株になってしまい、花つきが悪くなります。また、枯れた花を摘み取らないと株が蒸れて病気や害虫がつきやすくなるうえ、種ができて株が弱ってしまうので注意が必要です。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の種まき、苗植えの時期と方法は?
種まき
発芽に適した温度は15~20度なので、4~5月か、9~10月が種まきの適期です。
1. 育苗ポットに赤玉土(小粒)を入れる
2. 指で深さ1cmほどの植え穴を空け、2~3粒種を植える
3. 土が乾かないように水やりをして管理する
4. 本葉が4~5枚に生長したら、鉢や地面に植え替える
苗植え
2~4月が植え付けの適期です。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢と水はけのよい土を用意し、植え付けていきます。地植えは、日当たりと水はけのよい場所を選び、品種ごとの株の大きさに合わせて、20~50cm株同士の間隔を空けて植え付けます。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
水はけのよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土4か、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の割合で混ぜ合わせた土がおすすめです。市販の草花用培養土を利用してもかまいません。地植えは、植え穴を掘ったときに土へ腐葉土を2~3割混ぜて、水はけをよくしておきます。
水やり
根をしっかりはるために、植え付けから2週間ほどは土が乾かないよう水やりをします。その後は、土が乾いてからたっぷりと水を与えます。土が常に湿った状態だと、根腐れを起こすので注意してください。地植えは、水やりの必要はありません。
肥料
植え付けるときに堆肥やゆっくりと効く緩効性化成肥料を与えます。その後は、花が咲くまで10~15日に1回液体肥料を施すか、3~4月と9~10月の間に1回ずつ、堆肥や緩効性肥料を与えてください。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の剪定の時期と方法は?
種をつけると栄養が取られてしまうので、しぼんでしまった花を見つけたら、すぐに摘み取ります。また、草姿が乱れてきたら、8~9月に株を半分くらいの大きさに切り戻すと、その後茎が伸びて、秋に再び花を咲かせますよ。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の植え替えの時期と方法は?
鉢植えにしている多年草の品種は、1~3年に1回植え替えをします。地植えでも、数年植えっぱなしで株が大きくなり過ぎたら、株分けを兼ねて植え替えてあげると元気に育ちますよ。時期や手順は植え付け時と同様です。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の増やし方!株分けや挿し木の時期と方法は?
ガイラルディアは、種まき、株分け、挿し木で数を増やすことができます。種まきは、植え付け時の手順と同様です。花の後にできた実を摘み取り、紙袋に入れて適期まで保存しておきましょう。
株分け
3~4月か、9~10月が適期です。株を掘りあげて、それぞれの株に2~3個芽がつくよう、手やナイフで分けていきます。分けた株は、鉢や地面にそれぞれ植え付けてください。
挿し木
時期を選ばずに行うことができますが、4~5月が最適です。若い芽がついている茎を5~10cmほど切り取り、赤玉土(小粒)に挿していきます。土が乾かないよう水やりをして管理し、根が十分に生えたら鉢や地面に植え替えてください。
ガイラルディア(天人菊/テンニンギク)の栽培で注意する病気や害虫は?
灰色カビ病
株全体がカビで覆われ、枯れてしまう病気です。湿気が多く、風通しの悪い環境で発生しやすく、最初は葉や茎にシミのような斑点ができます。感染した場所は早めに切って取り除き、病気が株全体に広がってしまったら、治療はできないので、株を土から引き抜き処分します。
ガイラルディアの花は夏のガーデニングにおすすめ!
日当たりと風通しのよい場所であれば、元気に育ってくれるガイラルディア。真夏の日差しを浴びて、いきいきとたくさんの花を咲かせてくれます。草丈も品種によって様々なので、寄せ植えにすると、夏らしい明るい花壇を作ることができますね。
更新日: 2015年10月26日
初回公開日: 2015年10月26日