アジュガは、茎をどんどん伸ばして広がっていく植物です。日陰、暑さ、寒さに強く、特に手入れを必要としないことから、シェードガーデンやグランドカバーとして人気で、ガーデニング初心者でも育てることができます。また、春には青やピンクのかわいらしい花を咲かせてくれます。今回は、苗の植え方や水やり、株分けの時期と方法といった増やし方など、アジュガの育て方を詳しくご紹介します。
アジュガの育て方のポイントは?
アジュガは、風通しをよくし、伸びる方向を決めてあげることが上手に育てるコツです。耐陰性、耐暑性、耐寒性を兼ね備えていますが、梅雨の時期は蒸れすぎるので、花が終わった後の茎葉半分くらいの長さに剪定し、株の風通しをよくしてあげましょう。
また、アジュガは、茎の先についたランナーから新しい根を生やし、新しい株を作って広がっていきます。生育が旺盛な分、思いもよらない場所にまで広がっていることもしばしば。ランナーの位置を変えながら、伸びる方向を決めてあげると安心です。
アジュガの種まきと苗植え!鉢植えの時期と方法は?
アジュガは、種まきと苗植えで育てます。ただ、種は手に入りにくいので、苗から育てはじめ、自分で採取した種を使って増やすことをおすすめします。3~6月か、9~11月が適期です。
苗植え
鉢植えは、5号鉢に1株、地植えは株同士の間隔を15~30cmほど空けて植え付けます。地植えは、1日1時間ほど日の当たる風通しのよい場所を選びましょう。
水はけのよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3か、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石1の割合で混ぜあわせた土がおすすめです。市販の草花用培養土を使ってもかまいません。
地植えは、植え付ける1週間前に地面を耕し、腐葉土やピートモスを2~3割混ぜ込んでおきます。
種まき
1. 育苗箱に赤玉土(小粒)を入れ、湿らせる
2. 重ならないように種をばらまく
3. 土が乾かないように水やりをして管理する
4. 10~15日ほどして発芽し、本葉が出たら混み合っているところを間引く
5. 苗が十分に育ったら、鉢や地面に植え替える
アジュガの育て方!水やり、肥料の与え方は?
水やり
鉢植えは、土が乾きはじめたら、たっぷりと水を与えます。乾燥に弱いので、土の湿度を保つことが大切です。ただし、蒸れるのも苦手なので、夏は涼しい朝か夕方に水やりをしてください。地植えは、特に水やりの必要はありません。
肥料の与え方
土にゆっくりと効く緩効性化成肥料を混ぜ込んでおけば、その後の肥料は必要ありません。生育が衰えているようであれば、株のまわりに緩効性肥料を置き肥するか、液体肥料を与えてください。
アジュガの植え替えの時期と方法は?
生育が旺盛なので、鉢植えは1~2年に1回、1回り大きな鉢に植え替えます。時期や手順は、植え付け時と同様です。
また、地植えも4~5年植えっぱなしにしておくと生育が悪くなります。株を掘りあげて新しい場所に移すか、土を新しいものに入れ替えてあげるとよいですよ。
アジュガの剪定の時期と方法は?
枯れた花をそのままにしておくと、種がついて株の栄養が奪われ、弱ってしまいます。また、病気や害虫の被害にもあいやすくなります。
枯れた花はこまめに摘み取り、花が終わった茎は付け根から切り落としてしまいましょう。また、株自体も2/3~1/2の長さに切り戻すと、風通しがよくなります。
アジュガの増やし方は?
3~5月か、10~11月に株分けで数を増やすことができます。ランナーと呼ばれる細く伸びた茎を先端から10~15cmの長さで切り取り、土に生えている根を掘りあげて、鉢や地面に植え替えます。植え付けの手順やその後の管理方法は、苗植えと同様です。植え替えと同時に行うと効率的ですよ。
アジュガの育て方で注意する病害虫は?
灰色かび病
葉や花に現れる病気で、水がしみたような模様がどんどん広がり、枯れてしまいます。一度感染すると治療はできないため、発症している葉や茎は切り取り、薬剤を散布して被害を食い止めましょう。株全体に広がってしまったときは、土から掘り起こして処分します。弱った植物や枯れた花に感染しやすいので、咲き終わった花はこまめに摘み取って予防します。
アブラムシ
植物の茎や葉に針をさして栄養を吸い取り、弱らせる害虫です。春によく発生し、その排泄物はすす病を誘発する可能性があります。みつけたらすぐにガムテープで株から引きはがすか、薬剤を散布して駆除します。
ハダニ
葉から栄養から栄養を吸い取る害虫で、葉に白い斑点やかすり状の傷をつけます。殺虫剤か牛乳と水を1:1で割った水を散布して駆除していきます。乾燥した環境で発生しやすく、水が苦手なので、ときどき葉に水をかけることで予防できます。
アジュガの育て方を楽しもう
アジュガは、アジュガ・レプタンスなど、たくさんの品種があります。花や葉の色が違うだけでなく、紅葉するものや、斑の入るものと様々な特徴がありますよ。違う品種をいくつか寄せ植えにして、それぞれの違いを楽しんでみてください。
更新日: 2021年12月08日
初回公開日: 2015年10月10日