フェイジョアは、ウルグアイやブラジルの南部が原産の常緑低木です。熱帯性の植物ですが耐寒性があるので、温かい地域であれば庭木としても育てられ、夏にはトロピカルフルーツを実らせてくれます。今回はそんなフェイジョアについて、種類や品種、果実の味などをご紹介します。
フェイジョアの花言葉は?
『実りある人生』『情熱に燃える心』『満ち足りた』
白い花びらの内側に、情熱的な赤い雄しべをつけることにちなんで、「情熱に燃える心」という花言葉がつけられました。また、甘い果実をたくさん実らせることから、「実りある人生」という花言葉が生まれました。
フェイジョアの花の色や別名は?
- 学名
- Feijoa sellowiana
- 科・属名
- キフトモモ科・フェイジョア属
- 英名
- Feijoa
- 原産地
- ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部
- 開花期
- 5~8月
- 花の色
- 白、赤
- 別名
- パイナップルグアバ
アナナスガヤバ
フェイジョアとは?花や実はどんな味がする?
フェイジョアは、キフトモモ科・フェイジョア属の低木果樹です。南国原産の常緑樹ですが、耐寒性があるため、四国や九州など、年間を通して10度以上の気温があれば地植えでも育てられます。庭木なら生垣や目隠しなどに利用でき、鉢植えでの栽培も比較的しやすいです。
大きくなると、3~5mほどまで生長し、白や赤の花を5~8月頃に咲かせます。花びらは外側が白色で厚く、内側は紫赤色で、花の中から真っ赤な雄しべを放射線状にたくさん伸ばしています。花びらは甘みがあるエディブルフラワーで、食べることもできます。
夏にはパイナップルグァバの名前で流通する果実を実らせ、ジャムやスムージー、果実酒などに利用されています。パイナップルに似た香りを放ち、パイナップルやりんご、いちごを混ぜたような甘い味が特徴です。
名前の由来
フェイジョアは、ポルトガル人の博物学者Feijo sellowiana氏にちなんで名付けられました。もともとは、フランス人植物学者エドアール・アンドレによって1890年にヨーロッパへもたらされ、日本には昭和初期に渡来しました。
フェイジョアの実は、国内での生産・流通が少ないため、残念ながら日本産のフェイジョアが見かけられることはなく、主にカリフォルニアやニュージーランドなどから輸入されています。
フェイジョアの種類や品種は?
品種が豊富で、30種以上あるといわれています。品種によって、果実を実らせるタイプ(自家結実)と、そうでないタイプがあるので栽培の際は注意してください。また、品種によって収穫時期が異なるので事前に確認しておきましょう。
自家結実する品種でも、他の品種を近くに植えて受粉させた方がより、実の数や味がよくなるといわれているので、スペースに余裕のある方は、他の品種を植えてみてください。
- 早生:10月中旬~下旬頃
- 中生:11月上旬~中旬頃
- 晩生:11月下旬~12月上旬頃
フェイジョア・ジェミニ(Gemini)
早生品種で、小~中サイズの実をつけます。自家結実性はありますが、他品種との受粉で実がより大きくなります。果肉が柔らかく、濃厚な味が特徴です。
フェイジョア・ポウナム(Pounamu)
早生品種で、中サイズの果実を実らせます。果実は、甘みと酸味のバランスが取れていて、香りがよく、コクのある味が特徴です。ただ、自家結実性はありません。
フェイジョア・アポロ(Apollo)
中生品種で、大サイズの実をつけます。自家結実性があって、果実は甘みが強く、濃厚な香りと味が特徴の人気の品種です。
フェイジョア・マリアン(Marion)
中生品種で、中サイズの果実を実らせます。自家結実性はありません。果皮はなめらかで、酸味のある強い風味が特徴です。
フェイジョア・クーリッジ(Coolige)
晩生品種で、中~大サイズの実をつけます。自家結実性があります。果肉が柔らかく、受粉樹に適しています。
フェイジョア・タライアンフ(Triumph)
晩生品種で、中サイズの実をつけます。自家結実性はありませんが、風味が強くて果汁が多く、貯蔵性に優れていることが特徴です。
フェイジョアを育ててトロピカルフルーツを楽しもう
フェイジョアは、観賞用の庭木として以外にも、実った果実を食べることができます。原産国の温かい地域では、フェイジョアよりもパナップルグアバという名前で出回っているかもしれません。フェイジョアを庭木として育て、夏には収穫した果実をジャムにしたり、ミキサーにかけてヨーグルトと合わせて食べたりできたらすてきですね。
更新日: 2020年08月12日
初回公開日: 2015年11月29日