ホルティ by GreenSnap 生活を彩ろう。花、植物、ガーデニング情報をお届け

テッポウユリの花言葉と育て方|種まきの時期や方法は?

ラッパのような形をしているテッポウユリ。花が真っ白で豪華なことから切り花として日本だけではなく海外でも人気のある品種です。また、香りがカサブランカほど強くないことも特徴です。今回はそんなテッポウユリの花言葉と種まきの時期や方法など育て方についてご紹介します。

テッポウユリの花言葉とは?

テッポウユリ 鉄砲百合

『純潔』『甘美』『威厳』

白いユリは、聖母マリアの処女性を象徴する花とされています。このことから、「純潔」という花言葉が付きました。「威厳」は、ユリの堂々とした花姿に由来します。

テッポウユリとは?学名・原産国・英語は?

テッポウユリ
学名
Lilium longiflorum
科・属名
ユリ科・ユリ属
英名
Easter lily
原産地
日本
開花期
6~8月
花の色
別名
琉球百合(リュウキュウユリ)

テッポウユリは、九州南部から沖縄にかけて分布するユリ科ユリ属の品種です。日本固有のユリとして知られ、明治時代に海外へと輸出されるようになりました。

他の種類と交雑しやすいことから、今ではテッポウユリを親とし園芸品種がたくさん生み出されています。

テッポウユリはどんな花を咲かせる?

テッポウユリ3

草丈は、0.5~1.2mほどに生長し、長い楕円形の葉を互い違いに付けます。そして夏になると、直径10~15cmほどの大きな花をいくつも横向きに咲かせます。

花びらの白色が美しく、国内外問わず冠婚葬祭やイースターといった宗教的な行事に広く用いられています。

テッポウユリの種類や品種は?

シンテッポウユリ

テッポウユリとタカサゴユリを掛けあわせて作られた品種です。発芽から開花までの期間が短く、草姿はテッポウユリに比べて細身。切り花向きで、広く流通しています。

テッポウユリの種まきや球根の植え付け時期と方法は?

種のまき方

11~12月が適期です。種は市販されていないことから、自分で採取したものを育てていきます。

1. 育苗ポットに赤玉土(小粒)など種まき用の土を用意する
2. 種をまき、薄く土を被せる
3. 土が乾かないよう水やりをして管理する
4. 発芽し、球根が十分な大きさに育ったら、鉢か地面に植え替える

球根の植え方

11~12月に、鉢か地面に植え付けていきます。球根の下と、土中の茎から根を生やすので、地中10~15cmのところに植えていきます。

鉢植えは、5号鉢に1球、10号鉢に2~3球が植え付けの目安です。球根同士の間隔は10cmほど空けてください。地植えは、土を30cm以上耕し、球根同士の間隔を15~20cmほど空けて植えます。

テッポウユリの土作り、水やり、肥料の与え方は?

テッポウユリ

土作り

水はけのよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合か、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の割合で混ぜた土がおすすめです。

市販の草花用培養土を使うときは、1割ほど川砂を混ぜるとよいですよ。地植えは、よく耕した土に腐葉土を2~3割混ぜます。

水やり

球根は乾燥に弱くなっています。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。地植えは、日照りが続いて土が乾いているようなら水を与えます。

肥料

植え付けるとき、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。そして、芽が出たら緩効性化成肥料を株元に施し、その後花が枯れるまで月に2~3回液体肥料を水やり代わりに与えます。

テッポウユリの手入れ!支柱立てや剪定の時期と方法は?

支柱立て

草丈が高くなり、花の重みで茎が折れてしまうこともしばしば。草丈が30cmほどになったら、支柱を立てて支えると安心です。

花がら摘み

花が咲き終わった後、そのままにしておくと種が付いて球根の栄養が奪われてしまいます。枯れた花は茎ごと切り取ってしまいましょう。ただ、葉っぱは光合成するために必要なので、枯れるまで残しておいてください。

テッポウユリの植え替えの時期と方法は?

連作障害を防ぐため、鉢植えは毎年、地植えは2~3年に1回、10~11月に植え替えをします。鉢植えは株を土から取り出し、茎を全て切り落としてから土を入れ替えます。

地植えは、土を入れ替えるか、別の場所に球根を移動させましょう。

テッポウユリの増やし方!分球や鱗片挿しの時期と方法は?

分球

土に埋まっている茎から出る根(上根)に付く木子を植え付けて増やすことができます。植え替えのときに見つけたら、別の鉢や地面に、植え付け時と同じ手順で植え付けましょう。

鱗片挿し

3月か10月に、球根の鱗片の根元2/3を鉢に準備した土に埋めます。しばらく土が乾いたときに水やりをしていくと新しい芽が伸びてきますよ。

テッポウユリの栽培で注意する病気や害虫は?

ユリクビナガハムシ

5~6月に発生しやすい害虫で、ユリの葉っぱや蕾を食べてしまいます。幼虫も成虫もユリを好んで食べるので発生すればするほど被害が拡大していきます。

泥状の黒い糞が葉っぱにあれば被害を受けています。スミオチン乳剤などの薬剤を散布して駆除していきましょう。

アブラムシ

茎葉や新芽に寄生する害虫で、栄養を吸い取って株を弱らせます。また、排泄物はすす病を誘発する恐れもあります。見つけたらすぐに薬剤を散布して駆除します。

テッポウユリの育て方のポイントは?

風通しと日当たりのよい場所を選び、植えっぱなしにしないことがテッポウユリを長く育てるポイントです。

連作障害を起こしやすく、鉢植え・地植えにかかわらず1~3年に1回植える場所を変えていきましょう。

テッポウユリは香りのよい花

テッポウユリ

日本原産のテッポウユリは、その花の美しさと栽培のしやすさから、海外でも人気の植物です。夏の間、花壇を彩ってくれますよ。

香りもよいことから、開花が楽しみになりますね。たくさん育て、切り花にして楽しむのもおすすめです。

更新日: 2021年09月01日

初回公開日: 2016年01月24日

関連コンテンツ