ピンク色のつぼみと、小さな白い花が美しいハゴロモジャスミン。まるで羽衣をまとったように、花が株全体を覆うことから、その名が付きました。繁殖力が強く、つるをどんどん伸ばして生長していきますよ。今回は、そんなハゴロモジャスミンの育て方について、剪定や挿し木の時期と方法などをご紹介します。
ハゴロモジャスミンの育て方!苗植えの時期と方法は?
ハゴロモジャスミンは、3月下旬~4月か9~10月に苗を鉢か地面に植え付けます。鉢植えは、苗よりも2回りほど大きな鉢に植え付け、朝顔で使うあんどん支柱を鉢の周囲に立てておきます。
地植えは、苗よりも2倍ほどの幅と深さの植え穴を掘り、植え付けます。つるを誘引できるよう、支柱やフェンス、ラティスなどを周りに立てておきましょう。根が切れやすいので、いずれの場合も根に付いた土は軽くほぐしてから植え付けてください。
ハゴロモジャスミンの育て方!土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
ハゴロモジャスミンは、水はけと水もちのバランスがよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)と鹿沼土、腐葉土を等量混ぜあわせたものや、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土がおすすめです。
市販の草花用培養土を使ってもかまいません。地植えは、植え穴を掘った土に腐葉土や堆肥をたっぷりと混ぜ込んでおきましょう。
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。夏の生育期は、水切れを起こしやすいので注意してください。地植えは、根付いた後であれば特に水やりは必要ありません。
肥料の与え方
3~9月までの間、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を与えると生育がよくなります。もしくは、2~3月と花後の5~6月に緩効性化成肥料か固形の油かすを施すだけでもかまいません。
ハゴロモジャスミンの剪定の時期と方法は?
剪定
秋~冬に花芽を付けるので、花が咲き終わってから9月までの早いうちに剪定をして樹形を整えます。太く充実したつるは残し、脇から出た細いつるを間引いていきましょう。
生育期によくつるを伸ばすので、1/2~2/3ほどの長さに全体を切り詰めてもかまいません。剪定したつるは、挿し木に利用できますよ。
摘心
植え付けてからしばらくたち、つるがある程度伸びてきたら、新芽の先端を摘み取り、そこからわき芽を生やすようにします。何回か摘心を繰り返すと、株にボリュームが出て、花付きもよくなります。
誘引
そのままつるを伸ばしっぱなしにしておくと、樹形が乱れるだけでなく、つるが茂りすぎて株が蒸れ、病気や害虫の被害にあいやすくなってしまいます。鉢植えは、あんどん支柱を立て、そこへつるをどんどん絡ませていきましょう。地植えであれば、フェンスやラティスに絡ませるとよいですよ。
ハゴロモジャスミンの育て方!植え替えの時期と方法は?
生育がよく、根詰まりを起こしやすいことから、1~3年に1回、花が咲き終わった5~6月に植え替えをします。鉢の底から根が出ている、水もちが悪い、土が乾きやすいなどのときは、植え替えのサインです。
株を鉢から取り出し、根に付いた土を1/3ほど落とし、つるの先も1/3ほど切り戻してから植え付けましょう。
ハゴロモジャスミンの増やし方!挿し木の時期と方法は?
ハゴロモジャスミンの挿し木は、8~9月頃が適期です。長さ10cmほどのつるを使って挿し木をすることができます。つるの切り口は水に30分ほど漬け、湿らせた赤玉土に挿していきます。その後は日陰で、土が乾燥しないように管理しましょう。
ハゴロモジャスミンの育て方で注意する病害虫は?
アブラムシ、ハダニ
暖かい時期になると、新芽や茎葉にアブラムシやハダニが付くことがあります。いずれの害虫も、株の栄養を奪い、枯れる原因になってしまうので、見つけたらすぐに薬剤を散布して駆除していきましょう。きちんと剪定をして、株が茂りすぎないようにすることが大切です。
ハゴロモジャスミンの育て方のポイントは?
冷たい風の当たらない日向に植え付け、花が咲き終わったらすぐに剪定をすることが、ハゴロモジャスミンを美しく育てるコツです。寒さにはある程度耐性はあり、冷たい気温に当たらないと花芽を付けません。
ただ、霜に当たると弱ってしまうので、3度前後の気温に30日はあてましょう。また、秋~冬の休眠期に花芽が作られるので、その前に剪定をすることが大切です。
ハゴロモジャスミンの育て方を楽しもう
寒さにも強く、生育期にはどんどんつるを伸ばして生長するハゴロモジャスミン。満開期にはたくさんの花を付け、甘い香りを漂わせてくれます。
伸びたつるを使って、挿し木で株を増やしていくと、香りがどんどん増していきそうですね。自分好みの仕立て方で、ハゴロモジャスミンを栽培してみてください。
更新日: 2023年06月14日
初回公開日: 2016年02月04日