強い香りの花を咲かせることで知られるハゴロモジャスミン(羽衣ジャスミン)。つるを伸ばして生長することから、あんどん仕立てやフェンスに絡ませるなど、自分好みの見た目に仕立てて楽しめますよ。今回は、そんなハゴロモジャスミンとはどんな植物なのか、花言葉や香り、毒についてご紹介します。
ハゴロモジャスミンの花言葉は?
『誘惑』『官能的な愛』『優しさを集めて』『あなたは私のもの』
花からとてもよい香りを漂わせることと、羽衣をまとったような美しい姿から、「誘惑」「官能的な愛」「優しさを集めて」という花言葉もつけられました。
「あなたは私のもの」という花言葉は、恋人から贈られたハゴロモジャスミンの花を、女性の髪の毛に編みこむというインドの風習に由来します。
ハゴロモジャスミンの花の色や開花時期は?
- 学名
- Jasminum polyanthum
- 科・属名
- モクセイ科・ソケイ属
- 英名
- Pink Jasmine
- 原産地
- 中国
- 開花期
- 4~6月
- 花の色
- 白、ピンク
- 別名
- 羽衣素馨(ハゴロモジャスミン/ハゴロモソケイ)
ハゴロモジャスミンとは?どんな花を咲かせる?
ハゴロモジャスミンは、中国雲南省を原産とするつる性植物です。モクセイ科・ソケイ属に分類されるジャスミン(マツリカ)の仲間の1種で、昭和50年代から一般に普及したとされています。
1~3mほどの長さに太いつるを伸ばし、左右対称に緑の葉っぱを茂らせます。平地や暖地であれば地植えでも寒さを越すことができるので、フェンスやラティスに絡ませて育てられますよ。
また、4~6月には、ピンクの蕾から白色の花びらを先端から30~40輪ほど咲かせます。白色の花びらの外側がピンク色をしており、満開期の様子が、ピンクの羽衣をまとっているように見えることにちなんで名付けられました。
ハゴロモジャスミンの花の香りは?毒性がある?
香り
ハゴロモジャスミンは、ジャスミン同様、甘くとてもよい香りを放ちます。この香りは、「金木犀にバラの香りを足した感じ」と表現されます。一般的にジャスミンに比べて香りが強いことから、満開期には香りが強いすぎると感じる方も少なくありません。
ただ、これほどの香りをもちながら、エッセンシャルオイルには向かず、香料に使われることはありません。
毒
ハゴロモジャスミンは毒をもっていません。なぜ、毒があるように思われているかは、ジャスミンと名のつく他の植物と関係があります。
カガイモ科の「マダガスカルジャスミン」やゲルセミウム科の「カロライナジャスミン」は、全草に有毒成分が含まれており、誤って食べて被害にあってしまう人も少なくありません。これらの別種のイメージから、ハゴロモジャスミンも毒があるのではないかと疑われてしまうことがあるようです。
ハゴロモジャスミンの種類や品種は?
ハゴロモジャスミンが分類されるモクセイ科には、似た植物があります。以下に、同じモクセイ科に分類される植物をいくつかご紹介します。
茉莉花(マツリカ/アラビアンジャスミン)
白くて小さい香りが豊かな花を咲かせる品種で、一般に「ジャスミン」というと本種を指します。夕方から早朝にかけて咲く花は、時間が経つと紫がかったピンクになります。ジャスミンティーの香りづけにも使われます。
ウンナンソケイ(雲南素馨)
3月〜5月頃に黄色い花を咲かせる、常緑性の品種です。明治初期に渡来し、見た目が黄梅(オウバイ)に似ていることから、「オウバイモドキ」という別名をもっています。
ベニバナソケイ(紅花素馨)
中国南部を原産とする品種で、ジャスミンの中でも珍しい濃いピンク色の花を咲かせます。つるが1~1.5mほどしか伸びず、コンパクトに仕立てて楽しむことができます。
ハゴロモジャスミンは育てやすい強い花木
甘く豊な香りが特徴のハゴロモジャスミン。つる性なことから、あんどん仕立ての鉢植えや、地植えでフェンスに絡ませるなど、思い思いの方法でその姿を楽しむことができます。
また、寒さに当たらないと花をつけないこともポイント。寒さには弱いので、冬にはケアが必要ですが、きちんと手をかければ毎年きれいな花を咲かせてくれますよ。
更新日: 2020年04月27日
初回公開日: 2016年02月03日