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ハイドランジアの育て方|アジサイとの違いは?白い紫陽花なの?

アジサイの仲間であるハイドランジアの育て方について解説します。ハイドランジアは、海外から逆輸入された品種改良済みの品種で、花色は白やピンクなど多種多様です。本記事では、鉢植えでも育てられるハイドランジアの基本的な育て方と、代表的な品種を解説します。

ハイドランジアはどんな植物?

ハイドランジアはアジサイの仲間で、咲き方はてまり咲き、日本にあったアジサイを海外で品種改良したものです。花の色が豊富で、見た目もゴージャスなのが特徴、鉢植え栽培に適しています。1鉢あるだけでも華やかになり、育て方も難しいものではありません。初心者にもおすすめの植物です。

ハイドランジアの基本情報

科名
ユキノシタ科
属名
ハイドランジア属
学名
Hydrangea macrophylla
別名
西洋アジサイ・七変化
原産地
日本
耐暑性
やや弱い
耐寒性
普通
開花時期
6~9月上旬
花色
白・赤・ピンクなど
草丈
2m
花言葉
移り気

ハイドランジアとアジサイの違いは?

ハイドランジアは、もともと日本で咲いていたアジサイが欧米へ移り、そこで品種改良をされて再び日本へ戻ってきた種類です。日本には今も自生しているアジサイがあり、それと分かりやすくするため、「ハイドランジア」というグループの名前がついています。

例えば、アナベルという品種はハイドランジアですが、スターリットスカイはアジサイです。また欧米へは行っていないけど、品種改良されたものもハイドランジアに分類されます。

アジサイといえば、青や紫の花色を思い浮かべやすいですが、ハイドランジアの花色は品種改良されているためさまざまです。

現在お店で販売されているものは、ハイドランジアであることが多くなりました。育て方もハイドランジアは鉢植えでの栽培が一般的です。

咲き方はてまり咲きで、ボリュームのある見た目をしています。

ハイドランジアの育て方!土づくりのコツは?

乾燥した土壌は苦手なので、保水性のある配合がおすすめです。加えて多肉植物のような痩せた土地でも育つ種類とは反対で、ハイドランジアは肥沃な環境が適しているでしょう。

また土に含まれる酸性・アルカリ性の度合いによって、花の色が変わってきます。青い花色にしたい場合は土の状態を酸性(ピートモスを加える)に傾けてください。

反対に赤い花色にしたい場合は、アルカリ性に(腐葉土や苦土石灰)土の環境を整えます。

市販の培養土を使うのもおすすめです。アジサイの赤い花色用・青い花色用の製品も売られています。自分で土壌コントロールが難しい方は、市販の培養土を使ってみましょう。

ハイドランジアの育て方!日当たりや置き場所は?

日当たりのよい場所で育ててください。日光が足りないと花つきや生長が悪くなります。

夏場は半日陰で暑さを避けます。冬場なら年内は屋外管理・年が明けたら室内管理にしましょう。

ある程度の寒さに当てることも、花芽のつき方をよくするためには大事になるからです。

ハイドランジアの育て方!水やりと肥料の与え方は?

水が好きな植物なので、水が切れないように、こまめ・かつ量は多めに与えてください。目安のペースは生育期と開花期は毎日が理想です。冬も葉は落ちますが、休眠しているだけなので定期的に水を与えましょう。

生育期はゆっくり効くタイプの肥料を月に1回、花が咲き終わってから10月頃までは油かすを定期的に与えます。

ハイドランジアの育て方で注意すべき病害虫は?

ハイドランジアは以下の病気に注意しましょう。

  • うどんこ病:うどん粉のような白い粉が植物に付着する。そのままにしておくと症状が広がる。しっかり剪定をして風通しのよい場所で管理し、薬剤をかける。
  • モザイク病:まだらな斑点が植物にできる。害虫が病原菌を運ぶため、とくにアブラムシ対策をするとよい。病気になったところは取り除く。
  • 斑点病:褐色の斑点が植物にでき、次第に株がダメージを受ける。雨がたくさん降る時期に発生しやすい。風通しがいい場所で管理、感染したところは随時取り除く。
  • 炭そ病:灰褐色・黒褐色の丸い斑点が葉や茎にできる。病気になったところはそのままにしておくと枯れてしまう。春から秋に発症しやすい。定期的な薬剤散布と風通しのよい環境で管理する。

次に、気をつけなければいけない害虫はこちらです。

  • アブラムシ:黒・緑の害虫で茎や葉に付着する。植物の汁を吸うため、株が弱ってしまう。病気の原因にもなるので、通気性のよい場所で管理し、発見次第すぐに退治。
  • カイガラムシ:葉や茎につきやすく、通気性の悪いところで発生率が上昇する。予防や対策として薬剤の散布がおすすめ。害虫を発見したら、ブラシで落とす。

ハイドランジアの育て方!植え付けや植え替えの時期は?

ハイドランジアの植え付けは、葉が落ちてからが適期です。植え替えのペースとしては2~3年に1度行いましょう。

ハイドランジアの増やし方は?

ハイドランジアは挿し木と株分けで増やすことができます。

挿し木

挿し木をするベストタイミングは、3~4月と6月の2回です。3~4月は前の年の枝を使用し、6月は今年の枝を使いましょう。

株分け

株分けは、植え替えのタイミングで行います。ある程度の塊に分けて植え付けましょう。

ハイドランジアの育て方で注意すべきポイントは?

注意が必要なことは病害虫と剪定です。

病害虫

うどんこ病やモザイク病などの病気や害虫に気をつけながら栽培しましょう。それぞれ予防である程度は防げます。

もし病気になったときも、早く気づけるように毎日チェックするのをおすすめします。葉の表面や茎の付け根などを確認してみてください。

剪定

ハイドランジアは花が咲き終わったときと冬に剪定しましょう。剪定は風通しをよくすることにも繋がるので、病害虫予防にもなります。

ハイドランジアの種類、品種

ハイドランジアの代表的な種類・品種をいくつかご紹介します。

アナベル

アナベルはアメリカノリノキの変種で、白い花色が印象的な品種です。特徴として、咲く前のつぼみ期は明るい緑色をしていますが、開花すると真っ白に変わり、花の終わり頃に再び明るい緑色へ変化します。

最近では白以外のピンクのアナベルも登場しました。花芽は同じ年の次の季節には開花するので、よくあるアジサイの剪定ほど気を使わずに済みます。

暑さ・寒さにも強いです。枝が細いため折れやすい点だけ注意しましょう。

ディープパープル

デンマークの会社が開発した品種で、濃い紫色が特徴です。直射日光には当てず、半日陰になる場所で育てましょう。

秋になると花色が変わって「秋色アジサイ」としても楽しめます。寒さに強いため、屋外での冬越しも可能です。

マジカルシリーズ

色の変化を楽しめ、花弁が少しくしゃっとしているのが特徴の品種で、秋色アジサイとしてもおすすめの種類です。地植えでも育てられます。花が咲き終わったらしっかり剪定してあげましょう。

ハイドランジアを育ててみよう

ハイドランジアは、定期的な花がら摘みと剪定が綺麗に育てるポイントです。また病害虫予防の薬剤散布・適切な環境で栽培するようにしましょう。水やりや土も乾燥に注意すれば、そこまで難しい植物ではありません。ぜひハイドランジアを栽培してみてはいかがでしょうか。

更新日: 2023年06月14日

初回公開日: 2020年04月20日

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