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青虫の駆除|種類や生態、対策は?

アブラナ科の作物に多く発生する青虫(青虫)。食欲が旺盛で、放っておくとあっという間に新芽や若葉を食べられてしまいます。せっかく育てた植物や野菜が虫のせいで枯れてしまうのは、とても悲しいことです。そこで今回は、青虫の駆除対策や、種類、生態などをご紹介します。

青虫とは?生態や種類は?

アオムシ2 青虫

青虫とは、蝶や蛾の幼虫のうち、体の表面に毛やトゲがなく、緑色をしているものの総称です。よく、蝶の幼虫は「青虫」で、蛾の幼虫は「毛虫」といわれますが、必ずしもそうではありません。

ポピュラーなのは、モンシロチョウに代表されるシロチョウ科の幼虫ですが、中には寄生バチに寄生されたものや、ハバチの幼虫も含まれ、その種類や生態は多岐にわたります。

蝶や蛾の幼虫は種類ごとに決まった植物を食べる傾向があり、例えばモンシロチョウはキャベツなどのアブラナ科の野菜、アゲハ類はミカン科の葉をよく食べています。

青虫による被害は?

青虫は大食漢で、幼虫になると1日に自分の体重の十数倍もの葉を食べます。葉っぱを食べながら移動するので、大量に発生すると葉脈を残して植物の大部分がなくなってしまいます。

たとえ枯れずに残ったとしても、葉を大量に失うことは植物にとっては致命的。生育が止まってしまったり、見た目が悪くなったりするうえ、葉物野菜は収穫できなくなります。

青虫が発生する原因と時期は?

アオムシ 青虫

青虫の主な発生時期は、4~6月と9~11月頃です。中間地・温暖地では年5~8回、寒冷地では年2~4回ほど繰り返し発生します。真夏はアオムシサムライコマユバチなどの寄生バチの活動が活発になり、天敵が増えるため被害が少なくなります。

ただし、キャベツ、ハクサイ、ダイコンなど、アブラナ科の野菜は、年間を通して注意が必要です。都市部やマンションの高層階のベランダなど、天敵の近寄りにくい環境も発生しやすくなる原因となります。

青虫の駆除と予防の方法は?

駆除

青虫がまだ少数しか発生していないときは、ピンセットや火箸を使って1匹ずつ株から取り除きます。大量発生したときは、「BT水和剤」など、食べることで駆除できる殺虫剤を散布してください。

予防

蝶や蛾のように羽の大きな種類なら、防虫ネットや不織布をトンネル支柱に掛けるだけでほとんど予防できます。太めのゴム紐などでしっかりと留めて、風でめくれ上がらないように上から支柱で押さえるようにするとよいですよ。

また、モンシロチョウの卵は、葉の裏に産みつけられるので、栽培している植物の葉裏をよくチェックします。食べ物は特に、薬剤に頼らなくてもよいよう、よく観察して早めに発見することが大切です。また、青虫が嫌うキク科やセリ科といったコンパニオンプランツも活用してみてください。

青虫の駆除と予防をしよう

青虫は、大きくなればなるほど薬剤が効きにくくなります。できるだけ成長の早い段階で駆除して、被害を最小限に食い止めるようにしてください。アブラナ科の植物の近くで蝶や蛾を見つけたら、卵が産みつけられていないかを疑い、葉の表裏をよく観察する癖をつけるとよいですよ。

更新日: 2023年06月21日

初回公開日: 2016年07月06日

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