真っ白な花がかわいらしく、真っ赤な実はスイーツやジャムなどの料理に利用できるラズベリー。果樹の中でも丈夫で育てやすく、初心者でも安心して栽培できると人気です。
また、茎にトゲが生えることでも知られていますが、気にならないものも品種改良によって登場していますよ。今回は、そんなラズベリーの育て方について苗植えや剪定についてご紹介します。
ラズベリー(木苺)の育て方!苗植えの時期と方法は?
種類にもよりますが9~3月が植え付けの適期です。耐暑性、耐寒性ともに優れていることから、鉢植えでも地植えでも楽しめますよ。
ただ、真冬は幼い苗にとっては厳しい環境なので、12月中旬~2月中旬までは、地植えは避けた方がよいです。
鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢に赤玉土(小粒)7~8:腐葉土2~3の割合で混ぜた水はけのよい土を入れて植え付けていきます。6号鉢に1株が植え付けの目安です。
土を入れる前に、鉢底にはネットと軽石を入れるか、川砂を1割ほど足して水はけをよくしましょう。土の配合が面倒なときは、ベリー用の培養土があるのでそちらを使ってもかまいません。
地植えは、直射日光の当たらない明るい場所を選び、苗よりも1回り大きな植え穴を掘っていきます。掘りあげた土には2~3割腐葉土や堆肥を混ぜ込んだものを植え戻していきます。
苗を植えたら、たっぷりと水やりをして完了です。
ラズベリー(木苺)の水やり、肥料の与え方
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いて白くなったら、底の穴から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。春は1日1回、7~9月上旬は1日朝夕2回くらいの頻度が適当です。
地植えは特に水やりの必要はありませんが、あまりに日照りが続いたときは水やりをしてもよいですよ。夏場の乾燥に注意してくださいね。
肥料
2~3月、5~6月、9月に有機肥料か速効性の化成肥料を1回ずつ与えます。株元ではなく、枝の広がりよりも外側に施すのがポイントです。
ラズベリー(木苺)の剪定の時期と方法は?
ラズベリーは、1つの芽の中に葉芽と葉芽の両方を持つ「混合花芽」という性質を持っています。葉芽か花芽になるかどうかは、7月上旬頃にきまるといわれています。
また、1年に1回収穫を楽しめる「一季なり性」と2回の収穫時期がある「二季なり性」の2種類あり、それぞれに剪定の仕方と時期が違います。
一季なり性
6~7月に実の収穫が終わったら剪定をします。今年伸びた枝を4~5本残し、他は切り落としていきます。
12~3月になったら前年に伸びた枝は地面すれすれのところで切り、今年伸びた枝はそのままにしておきましょう。
二季なり性
12~3月に、すべての枝を地面ぎりぎりまで切ってください。地表の下から芽がほころぶようになるとよいので、思い切って切ってしまうことが大切です。
ラズベリー(木苺)を栽培したら、収穫しよう
ラズベリーは6~7月に収穫を楽しめます。二季なり性の種類は、10~11月も収穫期です。二季なり性の実は秋に収穫できるものの方が初夏のものより1回り大きく、酸味が強くなっていますよ。
ラズベリーの実は、熟すとどんどん実がやわらかくなり、傷みやすくなっています。生食やジャム、ジュースに加工するときは、完熟したものを収穫していきましょう。
ケーキなどのスイーツに加えるときは、完熟する手前のものが最適です。
ラズベリー(木苺)の植え替えの時期と方法は?
鉢植えは育て続けていると鉢の中が根でいっぱいになり、窮屈になっていきます。2~3年に1回、12~2月に1回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えの手順は、植え付け時と同じです。
ラズベリー(木苺)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
地下茎からたくさんの新しい茎が出てくるので、それを使って4~5月に挿し木で数を増やすことができます。
新しい茎を付け根から切り取り、1時間ほど切り口を水に浸けたら、赤玉土(小粒)など清潔な土に挿すだけでOKです。簡単に根が出て、新しい株へと生長していきますよ。
ラズベリー(木苺)の育て方のポイントは?
日当たりがよい場所を選び、水はけのよい土に植えて育てることが、ラズベリーを栽培するときのポイントです。ただし、直射日光に当たると弱ってしまうので、注意してください。
ラズベリー(木苺)を栽培してみよう
ラズベリーといってもたくさんの種類があり、実の味わいや見た目は様々。害虫が付きにくく、果樹をはじめて育ててみたいという人にはぴったりです。
日本では木苺と呼ばれるものは平安時代から栽培されており、今も育てられ続けているのは、手入れの手間がかからないからかもしれません。
お庭で育ててたくさんの実を収穫して、ジャムやスイーツを作って楽しむのもすてきですね。
更新日: 2021年06月16日
初回公開日: 2016年04月25日