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すずらんの育て方|種・苗の鉢植え、植え替えの時期や方法は?

弱い日差しのもと、ひっそりと白い花を咲かせるすずらんは、清楚なイメージの草花ですよね。寒さに強いことから、本州の中部より北に自生し、北海道を代表する花として親しまれています。今回は、そんなすずらんの育て方について、種まきや苗・球根の植え付けや、植え替えの時期・方法といった育て方をまとめました。

すずらん(鈴蘭)の育て方!土作りの方法は?

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すずらんは水はけ・通気性の良い弱酸性の土を好みます。地植えは、植え付け場所を掘り返した土に3割ほど腐葉土や堆肥を混ぜておきましょう。鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石1の割合で混ぜた土か、草花用の培養土をつかいます。

すずらん(鈴蘭)の種・苗の鉢植えや地植えの時期と方法は?

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すずらんは、種と苗から育てることができます。ただ、種は蒔いてから花が咲くまで時間がかかることから、出回っていません。そのため、苗から育てるのが一般的です。種から育てたい場合は、結実したすずらんから採取したものを使用してください。

種まき

すずらんは、花が咲き終わった5月以降にあずき色の実をつけます。この実に種が入っているので見つけ次第、実の皮をむいて種を取り出し、果肉を水で洗い流します。

すずらんは草花全体に毒をもっていて、直接触るとかぶれてしまう恐れがあるので手袋をつけて作業をしてください。種から果肉を取り除けたら、乾く前に市販の種まき用土にまいてきます。

その後は水を切らさないように日陰で管理していきます。早ければ翌年の春に新芽が出るので、苗が十分に育ったら庭や鉢に植え替えてください。

苗植え

すずらんの苗は、鉢植えや地植えにして育てることができます。10~12月上旬か、4~5月上旬が植え付けに適した時期です。

鉢植えの場合は、水はけの良い用土と苗よりも一回り大きな鉢を準備します。地植えの場合は、木陰など明るい日陰を選び、植え付ける前に庭土を掘り起こして腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきます。

植え付けの手順は、鉢植え・地植え共通です。ポットから苗を取り出し、根についた土は軽く落としましょう。このとき、他より長い根があれば切りそろえます。そして、芽の頭が土から少し出るように浅く植えます。植え付けた後は、水をたっぷりと与えてください。

すずらん(鈴蘭)の土作り・水やり・肥料の時期と方法は?

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。夏は特に乾燥しやすいので、乾ききる前に水やりをするのがポイントです。逆に冬は休眠しているので、それほど水を必要としませんが。

ただ、乾燥が苦手なので土を湿らせる程度の水やりはときどき行ってください。地植えは、自然に土が湿る場所に植えてあれば水やりはしなくて構いません。乾燥が続くと弱ってしまうので、土の表面が乾いていたら水を与えましょう。

肥料

すずらんは、地下茎に花芽や葉芽をつけます。そのため、花が咲き終わった5~6月頃に、地下茎を育てるために肥料を与えると、翌年もきれいな花を咲かせてくれます。

鉢植えなら、薄めた液日を与えるか、緩効性の化成肥料を与えてください。

地植えの場合は、骨粉や牛糞など有機質の肥料を植え付けるときに施しておきましょう。もしくは、5~6月に鉢植えと同様の肥料を与えてください。

すずらん(鈴蘭)の植え替えや株分けの時期と方法は?注意点は?

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植え替え

すずらんの植え替えは、休眠期にあたる4~5月か10~12月に行うことで根や茎へのダメージを抑えることができます。鉢植えは1~2年、地植えは3~5年おきに行いましょう。

植え替えの方法は、植え付け時のものと同様です。鉢植えを株分けせずそのまま育てるときは、一回り以上大きな鉢に移してあげてください。

株分け

すずらんは、株分けで数を増やすことができます。10~11月に、植え替えと合わせて行うと効率的です。土から地下茎を掘り起こし、古い土を軽く手ではたいて落とします。

そして、4~5個ずつ花芽がつくようにナイフやハサミ、手で切り分けていきます。根から出ている突起のうち、大きく膨らんでいるものが花芽で、小さく細長いのが葉芽です。切り分けた根は、植え付けと同様の土などを準備して、育てていきます。

注意点

すずらんは有毒植物で、食べてしまうと吐き気や頭痛、心臓麻痺などの症状を引き起こし、最悪の場合は死に至ります。毒は根や花に多く含まれています。根に直接触れるとかぶれてしまう恐れがあるので、ゴム手袋をして作業をしましょう。また、触れてしまったときは洗い流すようにしてください。

すずらん(鈴蘭)の育て方で注意する病気や害虫は?

すずらんは有毒植物なので、虫が寄りつきづらく病気や害虫による被害の心配はありません。

すずらん(鈴蘭)の育て方のポイントは?

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すずらんは、暑さに弱く、寒さに強い植物です。花の可憐な印象から日陰を好むと思われがちですが、適度に日が当たらないと花つきが悪くなってしまいます。庭に植えるときは、木陰など適度に日が当たり、高温にならない場所を選ぶようにしてください。

また、水はけの良い土地を好むので庭の土に腐葉土や堆肥を混ぜて水はけをよくしてあげましょう。鉢植えなら、風通しのよい明るい日陰に置いて育ててください。

すずらん(鈴蘭)の育て方を楽しもう

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すずらんは寒い地域に咲いている印象が強いですが、暑さにさえ気をつければとても育てやすい植物です。風通しが良い場所と水はけの良い土があれば、きれいなすずらんを咲かせることができますよ。ただ、毒をもっているのでペットや小さな子供がいる家庭では、花の扱いに注意してくださいね。

更新日: 2022年06月15日

初回公開日: 2015年08月19日

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