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フクシア(ホクシャ)の育て方|挿し木や剪定の方法は?

下に向かって花を咲かせる姿が特徴的なフクシア。もともと涼しく湿度の高い地域に自生していることから、熱帯夜の続く日本の夏を越せないことが多く、栽培はむずかしいとされています。しかし、品種改良が盛んに行われていることから、近年は日本の気候に合ったものもたくさん作られてきていますよ。今回は、フクシアの育て方について、挿し木や剪定の方法などをご紹介します。

フクシア(ホクシャ)の育て方のポイントは?

フクシア ホクシャ

基本的に風通しをよくし、季節に応じて日当たりを変えることが長く栽培するポイントです。季節ごとに日当たりを変えるので、鉢植えで育てるのがおすすめ。日当たりが悪いと花つきが悪くなりますが、高温多湿に弱いことから夏は、風通しが良い日陰に移してください。

開花時期 4月〜10月頃
耐陰性 普通
耐寒性 やや弱い
耐暑性 弱い

フクシア(ホクシャ)の種まき、苗植えの時期と方法は?

種まき

種は市販されていないことから、実から採取したものを育てていきます。発芽適温は品種によって異なりますが、20度前後が多いようです。

開花期の4~11月に採取した種は、実をきれいに取り除き、すぐに赤玉土(小粒)などを入れた育苗ポットにすぐまいていきます。種に土は被せず、乾燥しないよう水やりをして管理します。

苗植え

耐暑性や耐寒性に優れたものは地植えにもできますが、基本は鉢植えにして育てていきましょう。3月下旬~6月上旬が植え付けの適期です。苗よりも1回り大きな鉢に、根についた土を軽く落として植えていきます。植え付け後は風通しがよく、半日くらい日光が当たる屋外で管理してください。

フクシア(ホクシャ)の土作り、水やり、肥料の与え方

土作り

水はけのよい土を好みます。赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土か、市販の草花用培養土に日向土(小粒)を2割ほど混ぜたものを使ってください。吊り鉢やハンギングに仕立てるときは、赤玉土5:パーライト2:腐葉土3の割合で混ぜ、軽くするとよいですよ。

水やり

土の表面が乾いたら、底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。土が乾燥してしまうと枯れてしまいますが、水を与え過ぎると根腐れを起こしてしまうので注意してください。土の表面が白っぽくなったら、水やりのタイミングです。

肥料の与え方

生育期の4~6月と、9~10月の間、2~3ヶ月に1回ゆっくりと効く緩効性化成肥料を置き肥するか、7~10日に1回液体肥料を施します。

フクシア(ホクシャ)の春・夏・秋・冬の置き場所は?

フクシア ホクシャ
日当たりと風通しのよい屋外で管理します。
気温が上がり、湿度も高まる、フクシアが苦手とする季節です。風通しのよい半日陰に鉢を移し、株元をヤシ殻やワラで覆い、地面から熱が上がるのを防ぎます。
暗い時間が1日12時間以上になると、秋には花が咲かなくなってしまいます。蛍光灯の近くの屋外や屋内に入れて管理すると、長く花を楽しめます。
霜に当たると枯れてしまいます。寒くなってきた11月頃には室内のに取り込み、日のよく当たる窓辺などで管理しましょう。

フクシア(ホクシャ)の剪定の時期と方法は?

フクシア

摘心

花をたくさん咲かせるために、3~5月上旬に摘心をします。枝に6~8枚ほど葉っぱがついたタイミングで、上から2枚の葉っぱと新芽を摘み取っていきます。

切り戻し

梅雨前の5月下旬~6月中旬に、草丈を1/2ほどに切り戻します。風通しをよくすることで、夏を乗り切ることができます。

花がら摘み

枯れた花をそのままにしておくと、たくさんの実をつけます。実は、株の栄養を奪ってしまうので、種まき用に採取するもの以外は、全て摘み取ってしまいます。

フクシア(ホクシャ)の植え替えの時期と方法は?

2年に1回、1回り大きな鉢に植え替えをして、根詰まりを防ぎます。手順は、植え付け時と同じです。このとき、枯れた葉っぱや枝は整えておきましょう。

フクシア(ホクシャ)の増やし方!挿し木の時期と方法は?

フクシア

フクシアは種まきと挿し木で株の数を増やすことができます。種まきの方法は上述した通りです。挿し木は、4~6月か9~11月に行え、5月が最適です。

挿し木

若い枝を5~10cmほどの長さに切り落とし、赤玉土(小粒)やパーライト単体、もしくは赤玉土(小粒)5:パーライト5の割合で混ぜた土に挿していきます。根が出てくるまでは、土が乾かないよう水やりをして管理します。

フクシア(ホクシャ)の育て方で注意する病害虫は?

ハダニ

葉っぱの裏に寄生する害虫で、かすり状の傷をつけて株を弱らせます。乾燥すると発生しやすくなる一方、水が苦手です。見つけたらすぐに薬剤を散布して駆除していきましょう。株の周りに霧吹きで水を吹きかけるなど、適度に湿度を保つことで予防できます。

オンシツコナジラミ

通年発生する害虫で、ベタベタした排泄物が葉っぱにつき、すす病を誘発します。卵から成虫までが同時期に存在することが多く、一度薬剤をまいた程度では駆除できません。発生したら、何度か薬剤を散布しましょう。

灰色カビ病

茎葉に水がしみたような模様が出て、それが次第に広がって株が枯れてしまうカビが原因の病気です。風通しをよくすることで予防できます。病気にかかった部分は回復しないので、切り落として処分し、殺菌剤をまいて拡大を防ぎます。

フクシア(ホクシャ)は鉢植えが似合う上品な花

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フクシアはバリエーションがとても多く、2,000~3,000もの品種があるとされています。そのため、草姿や花色、花姿は様々。もともとの原種は日本の環境には適していませんでしたが、近年は地植えにも耐えられる品種も出てきていますよ。

ただ、鉢植えで育てた方が管理もしやすく安心です。お気に入りの品種を見つけて、まずは鉢植えからはじめてみてください。

更新日: 2022年01月26日

初回公開日: 2016年01月14日

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