中心の花を飾る額縁のように、周りにだけ花を咲かせるガクアジサイ。かつてはポンポンのように花を付けるホンアジサイが主流でしたが、最近はそんな見た目がユニークなガクアジサイの人気が出てきているんです。
今回は、ガクアジサイとはどんな植物なのかや、花言葉、種類などについてご紹介します。
ガクアジサイ(額紫陽花)の花言葉とは?
『謙虚』
ホンアジサイは「移り気」「浮気」「高慢」というネガティブな花言葉を持つのに対して、ガクアジサイの花言葉は「謙虚」となっています。これは、ホンアジサイよりもガクアジサイの方が、装飾花の数が少なく、その姿が謙虚に見えることにちなんでいるとされています。
ガクアジサイ(額紫陽花)とは?学名・原産国・英語名は?
- 学名
- Hydrangea macrophylla f.normalis
- 科・属名
- ユキノシタ科(アジサイ科)・アジサイ属
- 英名
- lacecap hydragea
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 5~7月
- 花の色
- 青紫、紫、白、ピンク
- 別名
- ー
ガクアジサイは、ユキノシタ科・アジサイ属に分類される落葉性の低木です。アジサイの原種の1つで日本の本州以南の海岸沿いに自生し、樹高は1~2mほどに生長します。
ガクアジサイ(額紫陽花)はどんな花を咲かせる?
ガクアジサイの特徴は、花の形です。中心に集まっている小さな蕾のようなものが花びらで、その外側にはガク(葉っぱが変化した花を守る部分)が大きな花びらのようについています。この様子が額縁に似ていることから「ガクアジサイ」と名付けられました。
ガクアジサイ(額紫陽花)種類や品種は?
ガクアジサイの品種は70品種以上あると言われています。そして最近の人気も手伝って、今でも次々と新しい品種が生まれていますよ。以下に、よく知られているガクアジサイの種類や品種をいくつかご紹介します。
城ヶ崎
東伊豆にある城ヶ崎海岸に自生する八重のガクアジサイです。大型で、酸性の土だと青色で萼には青のシマが入ります。アルカリ性なら、ピンク色と、土質による変化が楽しめるのも魅力となっていますよ。多くの八重咲き品種の交配親となりました。
ダンスパーティー
比較的新しいガクアジサイの園芸品種で、他の品種に比べて花の軸が長く、花が踊っているような見た目をしています。花びらが八重なこともあって華やかさがあり、近年の人気品種の1つです。
ベニガクアジサイ
江戸時代から園芸に親しまれている品種です。中心の粒々は菱形で、花色が白から紅色へと咲き進むに連れて変化する特徴を持っています。
初恋
一重の白い花の周りに、フリルのような切れ込みがいくつも入るかわいらしい園芸品種です。チャーミングな雰囲気を持っています。
墨田の花火(スミダノハナビ)
隅田川の花火大会をイメージして名づけられた、ガクアジサイの園芸品種です。八重の小さな花が中心の粒々の周りに咲き、時間が進むに連れて青色が滲んできますよ。
八丈千鳥
八丈島を原産とするガクアジサイの変種です。気温さえ保てれば緑の葉っぱを1年中茂らせます。花は大きく、白くシュッと細長い花びらを八重に咲かせますよ。
ナデシコガクアジサイ
薄い紫色の花びらは、縁にギザギザが入っています。この姿が、ナデシコの花と似ていることから、名付けられました。
コンペイトウ
中心から先端に向かって、花色が青紫から白もしくは、ピンクから白へとグラデーションしている珍しい品種です。見た目が甘い金平糖を思わせることから名付けられました。
ガクアジサイ(額紫陽花)はホンアジサイとは違う魅力がある花
塊の周りにだけ、花を咲かせるガクアジサイ。その姿はユニークで、ホンアジサイにはない野性味が感じられますよね。また、ホンアジサイの原種ということもあり、花色や花姿のバリエーションも様々。かわいいもの、シックなもの、おしゃれなものなど、自分ごのみの株が必ず見つかりますよ。
育て方は一般的なアジサイと変わらないので、ぜひ夏の花壇を彩る仲間に加えてみてくださいね。
更新日: 2021年02月17日
初回公開日: 2016年02月18日