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【じゃがいもの栽培】プロ解説の育て方や収穫の方法は?家庭菜園向きって本当?

「マンションだから」「庭が狭いから」という理由で、野菜の栽培をあきらめていませんか?実は畑がなくても栽培できる野菜はたくさんあり、じゃがいももその1つです。肉じゃが、カレー、コロッケなど日常の食卓に欠かせないじゃがいもをおうちで育てると、家計にもうれしくもあります。そこで今回は、じゃがいもの栽培について、育て方のポイントや収穫の方法をご紹介します。

じゃがいもの育て方のポイントは?

じゃがいもの栽培は、種いも選びが肝心。スーパーで買ってきた食用のじゃがいもを土に植え付けても育てられますが、ウィルス病に感染している可能性があり、収穫量も少なくなくなります。市販の種いもを使うようにしてください。

また、じゃがいもは日光に当たると緑色になり、毒素を発生させてしまいます。何回か株元に土を寄せ、地表にいもが出てこないようにしましょう。

じゃがいもの種いもとは?準備はどうすればいいの?

じゃがいもは、種いもと呼ばれる、元となるいものかけらを植え付けて育てていきます。種いもは、ホームセンターなどで気軽に購入できますよ。手に入れた種いもは、1かけらが30~40gになるよう切っていきます。握りこぶし半分くらいの大きさで、通常の種いもなら半分に切るくらいが適度です。それぞれのかけらに、芽が2~4個付くように切っていきましょう。

包丁で切った種いもは、表面を日陰で4~5日ほど乾かすか、草木灰を切り口にまぶしてから植えてください。

野菜ソムリエ 伴野さん
秋じゃがの栽培の場合は、植え付けが暑い時期になり、種いもを切って植えると腐りやすくなります。秋じゃがはできるだけ切らずに植えることをおすすめします。

じゃがいもの植え付けの時期と方法は?

じゃがいもは、2月下旬~3月か、8月中旬~9月上旬が植え付けの適期です。秋植えのときは、小さな種いもを選んで植えるとよいですよ。

春に植えると収穫量が多いことが魅力。秋に植えると収穫量は春植えほど伸びないですがデンプン価が高くなりホクホク感が増すことが魅力です。春植えはほぼ品種を問わず栽培できますが、秋植えはデジマ、ニシユタカ、アンデスレッド、農林1号など品種が限られます。

プランターは、60cmプランターで深さが30cm以上あるものを使います。鉢底石を入れ、プランターの半分くらいまで土を入れたら、種いもを切り口が下になるよう土の上に置き、上から土8~10cmほど被せていきます。土は後で上から追加で被せていくので控えめにし、プランターに2つ植え付けるくらいが適量です。株同士の間隔は20~30cmほど空けてください。

地植えは、植え付けるまでに深さ30cm以上土を耕しておきます。そして、幅60~70cm、高さ10~15cmの畝を作ります。その中心に、深さ15cmほどの溝を掘り、20~30cmに1個の間隔で切り口が下になるよう種いもを置いていきます。種いもの間には、堆肥をスコップ1杯分と野菜用の化成肥料を一握り加えてから、土を7~8cm被せていきます。霜や乾燥が心配な人は、地表をポリマルチで保護してもかまいません。

土のう袋や肥料袋などでも手軽に栽培できますよ。

じゃがいもの土作り・水やり・肥料の時期と方法は?

土作り

じゃがいもは弱酸性の土壌を好むので、よほど極端な環境でない限り、日本中どこでも栽培できます。プランター栽培のときは、市販の野菜用培養土か赤玉土(小粒)5:川砂2:バーミキュライト3の割合で混ぜた土を使います。

地植えは、土壌の酸度を測定し、強く酸性に傾いているようなら、苦土石灰を加えていきます。pHは5.0~6.0が理想で、1㎡あたり手のひら一杯(100~150g)の苦土石灰を加えるとpHが0.5くらい下がります。ただし、石灰の入れすぎで、そうか病という病気になってしまう失敗がよくありますので容量に気を付けて使いましょう。

水やり

種いもを植え付けたらたっぷりと水やりをします。その後、プランターは土の表面が乾いたら水を与え、地植えは特に水やりの必要はありません。少し乾燥気味に育てた方がうまくいきますよ。

肥料

じゃがいもはそれほど肥料を必要としません。植え付け時に、プランター栽培なら土へ、地植えなら種いも同士の間に肥料を加えます。その後は、草丈が15~20cmくらいに生長したタイミングと、花のつぼみが付いたときの2回与えます。それぞれ、株元に化成肥料を一握りばらまいたら、周りの土をクワですくい、株に寄せていってください。このとき、土をあまり寄せないでいると、小イモが地表に出てきてしまいます。

野菜ソムリエ 伴野さん
いもに日が当たると緑色になって食べられなくなってしまいます。これもよくある失敗のうちの一つです。土寄せはしっかり行いましょう。

じゃがいもの芽や花は摘み取った方がいい?

じゃがいもは、2~4本ほどの茎を地表に出していきます。このとき、生育のよい芽を1~2本ほど残し、他は抜き取ってしまう「芽かき」を行うと生育がよくなります。よい芽の根本を抑えながら、必要ない芽を抜き取っていくと簡単です。その後、株元に肥料をばらまき、土を寄せておくと生育が促されていきますよ。

じゃがいもの花は、咲くと栄養分が花にいってしまうので摘み取った方がいいという方もいます。
ただ、実際のところは収穫量に差はありませんし、むしろ花を摘み取ったところから病気が発生する可能性もあります。花はそのまま咲かせておいてもかまいません。

じゃがいもの収穫の時期と方法は?

じゃがいもの花が咲き終わってから2~3週間後が収穫適期です。下の方の葉が黄色くなってきたら収穫の合図。よく晴れた日の午前中に掘り起こしていきます。そのまま力まかせに引き抜いてもかまいませんし、なかなか抜けなければ、茎を剪定ばさみや植木ばさみで切ってじゃがいもを傷つけないように、ていねいに掘っていきましょう。

野菜ソムリエ 伴野さん
ココがポイント!
・掘り残しがないようにしっかり収穫しましょう!
・貯蔵する前に風通しの良い日かげでしっかりと乾燥させましょう!
・腐り始めると広がってしまうので、貯蔵前に傷んでいるいもや
傷ついたいもは取り除くようにしましょう!

じゃがいもの栽培で注意する病気や害虫は?

じゃがいもは、モザイク病やそうか病に注意が必要です。アブラムシが病気を伝染させることがあるので、水はけをよくし、風通しをよくしておくことで予防しましょう。アブラムシが発生したら、すぐに薬剤などを使って駆除することをおすすめします。

野菜ソムリエ 伴野さん
ポイント解説!
・自家採取の種いもを用いると、ウィルス病にかかっていることがあるので種いもは購入することを強くおすすめします!
・アブラムシはキラキラした光が苦手です。シルバーマルチの反射する光で忌避効果が期待できます!

じゃがいもは育て方が簡単だけど連作に弱い

じゃがいもは連作に弱く、一度じゃがいもを育てたところでは続けて植えつけることは避けた方がよさそうです・土寄せなどの手間は多少かかりますが、収穫できるまでの時間が短く、自分で育てたじゃがいもの味は格別ですよ。プランターでも深さのあるものなら栽培できるいのでもうれしいポイントです。

じゃがいもはナス科の野菜です。トマトやナス、ピーマンなどの他のナス科野菜とも、度重なる連作は避けた方が良いでしょう。家庭菜園ビギナーの方の入門編としてもおすすめしたいじゃがいも。採れたてのホクホク感を、ぜひ味わってみてください!

初回公開日: 2016年04月24日