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カタツムリとナメクジの駆除|天敵や効果的な農薬は?

ガーデニングや家庭菜園をしていると、身近な虫が植物に被害を与えることがあります。カタツムリやナメクジは、そんな嫌な存在の1つです。ネバネバとした液を出す生き物なので、触るのはちょっと…という方も多いかもしれませんね。今回は、そんなカタツムリやナメクジの駆除対策について、天敵や効果的な農薬などをご紹介していきます。

カタツムリとは?

カタツムリ

カタツムリとは、陸上に住む大きな殻を背負う巻貝の仲間です。目が触角の先についている姿がユニークで、「デンデンムシ」「まいまい」とも呼ばれます。雌雄同体で、体から染み出る石灰分で体を覆っていることが特徴です。この殻の中には、内臓器官が詰まっています。

夜行性で湿気を好み、昼間は葉かげなどで休んでいます。夜になると、足のようになっているお腹全体の筋肉を使って前へと進んで活動します。粘液を出して移動するので、歩いた跡はよくわかりますよ。

ナメクジとは?

ナメクジ

ナメクジとは、陸に生きる巻貝のうちで、殻が退化したものを指します。体長は5~6cmほどで、細長い触角が左右に2本ずつ生えています。目は外側の触角についているほか、ヤスリのような鋭い歯をもつ口もあります。

体全体を覆う粘液の上を、跡を残しながら歩いていきます。日光と乾燥が苦手なほか、塩をかけると浸透圧によって縮むことが特徴です。

カタツムリとナメクジの違いは?

カタツムリとナメクジは、生物学上は同じ分類になります。カタツムリの貝殻が徐々に退化して小さくなって、体内に入ってしまったものがナメクジだと考えられています。

いずれも雌雄同体で、2匹以上近くにいれば交配して卵を産みます。ただ、カタツムリの殻をとったからといって、ナメクジになるわけではありません。

カタツムリの殻は体の石灰分から作られており、血が通っています。また、中に内臓器官があるので、無理やり引き剥がすと、死んでしまいます。また、ナメクジを大きく成長させたからといって、殻が作られることもありません。

カタツムリやナメクジの植物への被害は?

カタツムリやナメクジは、花びらや新芽、若い芽といった植物のやわらかい部分を食べてしまいます。食べられたところはすり減り、おろし金で削ったような穴が開きます。

主に野菜に発生しますが、草花や柑橘系の果樹にも被害を及ぼします。特に苗のときに寄生されると、葉っぱが全て食べられて生育が止まり、枯れてしまうことも少なくありません。

カタツムリやナメクジの発生しやすい時期や原因は?

雨がよく降って湿度が上がる4~6月と9~11月によく見られます。いずれも乾燥に弱いので、日野当たらない落ち葉や小石の下に隠れ、夜のうちに葉っぱを食べます。この時期は産卵期でもあり、食欲も旺盛になるんですよ。

カタツムリやナメクジの駆除!天敵や効果的な農薬は?

カタツムリやナメクジは、鉢やプランターの裏といったジメジメとした薄暗い場所に潜んでいます。歩いた跡に粘液が残っているので、発生数が少ないときは跡を辿って捕獲するのも1つの方法です。

大量に発生してしまったときは、不快害虫速効シャワーやナメ退治ハウス、ナメナイト、ナメトールといった有効な農薬をまいて駆除していきます。シャワータイプやハウスタイプ、スプレー、粒剤と農薬の種類も様々なので、育てている植物と相性のよいものを選んであげてくださいね。

農薬を使いたくないときは、ビールトラップを作るか、塩や砂糖、熱湯をかけて対処していきます。ビールトラップは、深めの容器に10cmくらいビールをためて置くだけと手軽に作れます。

ビールの香りに誘われてナメクジやカタツムリがよってきて、中に入って溺れてしまいます。塩や砂糖をふりかけるのも有効ですが、植物への影響を考えるとできれば避けた方がよいかもしれません。

天敵

ナメクジやカタツムリの天敵には、コウガイビルやマイマイカブリなどがいます。これらはいずれも肉食で、特にマイマイカブリはカタツムリの殻も食べてしまうほどの強さです。ただ、いずれも自然の中でなら見かけられる昆虫で、ガーデニングに活用する方法は確立されていません。

カタツムリやナメクジの予防方法は?

カタツムリやナメクジが好む、ジメジメとした暗い場所を作らないようにすることが何よりの予防となります。まずは地面の落ち葉や石など隠れ場になりそうなものを取り除いていきましょう。

また、銅を嫌う性質を利用して、プランターや鉢の周りに銅線を張ったり、銅板を置いたりするのもおすすめです。使用後のコーヒー豆のカスをよく乾燥させて土に混ぜるのも効果があります。

カタツムリやナメクジ対策をして大切な植物を守ろう

雨 6月 梅雨 庭 葉っぱ

多湿な時期に植物を育てていると、カタツムリやナメクジの被害にあいやすくなります。夜に活動するので昼間見かけることがなく、気づかぬうちにたくさん発生していたということも少なくありません

。農薬を使うことに抵抗はあるかもしれませんが、苗の時期や収穫前に適量の使用であれば問題はありませんし、天然由来の成分で作られたものもたくさんあります。色々な駆除、予防策を組み合わせながら、大切な植物を守ってあげてくださいね。

更新日: 2020年04月05日

初回公開日: 2016年07月24日

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