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とってもよい香り。季節の訪れを知らせる「三大香木」たちをご紹介

よい香りを漂わせる花はたくさんありますよね。中でも特に強い香りがするものは「三大香木」と呼ばれているんです。今回は、そんな季節の風物詩である三大香木とは何の植物のことなのかや、それぞれの特徴を詳しくご紹介していきます。

三大香木と呼ばれる植物とは?

三大香木 クチナシ 沈丁花 ジンチョウゲ キンモクセイ 金木犀

よい香りを漂わせる花たち。その中でも特に香りの強い「沈丁花(ジンチョウゲ)」「梔子(クチナシ)」「金木犀(キンモクセイ)」の3つは『三大香木』と呼ばれています。

春は沈丁花、夏は梔子、秋は金木犀と咲く時期がバラバラなので、それぞれの季節の到来を花の香りが告げてくれます。どれもお庭に植えるだけでなく、街路樹や公園樹として色々なところに植えられていて、誰でも1度は目にしたことがありますよ。

では、それぞれの花が咲く時期や特徴を詳しくご紹介していきます。

1. 春に咲く『沈丁花(ジンチョウゲ)』

沈丁花 枝 ジンチョウゲ 

沈丁花とは中国からヒマラヤを原産とする常緑性の低木です。2~3月になると、外側が濃いピンク、内側が白い小さな花を咲かせます。いくつかの花がまとまってポンポンのようになる姿は、かわいらしいですよ。

香りは120~150以上の成分で構成され、三大香木の中で1番遠くまで運ばれるといわれています。そんな強い香りにもかかわらず、花からも天然の精油成分が抽出しづらいことから、科学的に作り出すことはむずかしくなっています。香水などフレグランスグッズとしては貴重な存在となっています。

花言葉は『不滅』『永遠』『飾り立てる』

沈丁花 花 アップ ジンチョウゲ 

沈丁花は『不滅』『永遠』と、長い時間の流れをともに過ごせそうな花言葉をもっています。これは、花の咲く期間が長いことに由来しています。また、1年中葉っぱが枯れないところも花言葉とマッチしていますよね。

1つだけ雰囲気の違う『飾り立てる』という花言葉は、花の香りから。名前の由来にもなっていますが、沈丁花の花の香りは「沈香」と「丁字」をあわせたようだと言われています。控えめな姿にもかかわらず、春になると強い香りを振りまくところから生まれました。

樹高が低くて常緑だからお部屋でも育てやすい

沈丁花は樹高が0.6~1mと三大香木の中でも低めです。鉢植えにして観葉植物のような感覚でベランダやお部屋の中で育てることができますよ。また、1年中濃い緑色の葉っぱを付けているところも飾りやすい理由です。

2. 夏に咲く『梔子(クチナシ)』

クチナシ 花 一重

6~8月にかけて白い花を咲かせる梔子。常緑で、背の高さは1~3mほどと比較的小柄な花木です。春から夏への移り変わりを知らせる花として古くから愛され、梅雨の雨に濡れた姿はどこかエレガントな雰囲気です。分厚い花びらが5枚ついた一重のものをよく見かけますが、バラのような花が咲く八重咲きのものもあります。

甘くてちょっとスパイシーな花の香りは、南国を思わせます。日本だけにとどまらず、その香りのファンは世界中に多く、シャネルなど有名ブランドでは梔子の香りの香水が作られるほどです。ただ、花から香りの精油成分を抽出することはほとんどできないので、加工品には人工的に作られた香りが使われています。

花言葉は『とても幸せです』『喜びを運ぶ』『純潔』『優雅』

クチナシ 一輪 花

梔子は、ヨーロッパでは男性が女性に贈る定番の花として、アメリカではダンスパーティーに誘う女性へ男性がプレゼントする花として親しまれています。『とても幸せです』という花言葉は、そんな思いを通わせあった男女の気持ちを表しているんですよ。

秋に収穫できる実は天然の着色料

クチナシ 実

梔子の乾燥した実からは、黄色の色素が抽出することができます。この色味がとても鮮やかで、天然の着色料として昔から使われてきました。例えば、おせち料理にでてくる栗きんとんは梔子で色付けしているんです。

3. 秋に咲く@『金木犀(キンモクセイ)』

金木犀 キンモクセイ いっぱい

金木犀の香りが漂ってくると、いよいよ秋本番と感じる方も多いのではないでしょうか?また、長く街路樹として愛されてきたことから、懐かしい気持ちにもさせてくれます。背の高さは三大香木の中ではトップで、4~6mほどに生長します。9~10月中旬にはオレンジの小さな花が枝先にたっぷりと咲き、木全体に星くずをかけたような雰囲気があります。

花の香りは、三大香木の中でも特に強く印象に残ります。その香りが遠くまで届くことから、古くは「千里香」と呼ばれていました。

花言葉は『謙虚』『真実の愛』『陶酔』『気高い人』

キンモクセイ

色々と印象のちがう花言葉が付けられている金木犀。『陶酔』『気高い人』は、秋雨の中でも強い香りを漂わせ、人々をよい気持ちにさせてくれるところから生まれた花言葉です。一方、『謙虚』はそんな強い香りをさせるにもかかわらず、花が小さいことにちなんで付けられました。

よい香りの花は色々な方法で楽しめる

金木犀の花は記憶に残るほど強い香り。この香りは、お茶や化粧水、香水、ポプリ、ジャムなど色々な方法で楽しむことができます。特に香水は、すぐ手に入る材料で簡単に作ることができますよ。秋になったらチャレンジしてみたいですね。アロマディフューザーにもおすすめ。お部屋をいつも甘い香りで満たすことができます。

三大香木の香りで季節の訪れを感じよう

花 金木犀 キンモクセイ

その香りが漂うと、季節の訪れを感じさせてくれる三大香木たち。それぞれの花の姿は一度見ると印象に残りますよね。また、どの花の香りにもしっかりとした個性があります。お気に入りの香りがあれば、生活に取り入れてみてください。季節の移り変わりを香りから感じるとることができますよ。

初回公開日: 2016年10月13日