小さな花を咲かせるミニバラは、鉢植えにしてよく栽培されます。株が大きくなってくると植え替えをしなければいけませんが、根がデリケートで傷がつくと枯れてしまうことも。ただ、ポイントさえおさえてしまえば、決してむずかしいものではありませんよ。
今回は、ミニバラの植え替えの時期と方法、葉っぱが落ちてしまったり、枯れてしまったりする原因と対策についてご紹介します。
ミニバラの植え替えの時期とは?
植え替えは、12~2月の休眠期に行います。ただ、大きな鉢に植え替えるなら、6~7月に行ってもかまいません。
ミニバラの植え替えの方法は?
ミニバラの植え替えには、1~2回りほど大きな鉢に植え替える「鉢増し」と、同じ大きさの鉢に植え替える「用土替え」があります。いずれの場合も、根を傷つけないよう慎重に行うようにしてください。以下に、それぞれの方法をご紹介します。
鉢増し
水やりをしてもすぐに土が乾く、下の方の葉が黄色い、落葉の季節でもないのに葉っぱが落ちるといったときは、根詰まりを起こしている可能性があります。そのままでは根が空気を取り込めず、枯れてしまうので、大きな鉢に植え替えて生育を促します。
1. 鉢の底に鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れる
2. 高さを調節しながら、土を山のように盛る
3. 株を土ごと鉢から抜き、根を傷つけないよう古い土を軽く落とす
4. 根をやさしく土の上に広げて植え、土を被せる
5. 30分間隔で2~3回に分けてたっぷりと水を与える
用土替え
株を同じ大きさで維持したいときは、鉢を大きくせずに用土だけを入れ替えます。古い土のままで育て続けると、根から出た老廃物や余った肥料成分が土にたまり、株に悪い影響を及ぼしてしまいます。また、いろいろな病害虫もよってきやすくなります。
1. 元の鉢から株を土ごと抜き、新聞紙の上に横向きに倒す
2. 根についた土をやさしくもみほぐしながら、下部を中心に外側の土を1/2ほど落とす
3. 長く伸びた根を切りそろえ、鉢増しと同じように植え付ける
ミニバラの植え替えの容器、土作り、肥料の施し方は?
容器
すでに植えている鉢よりも、1~2回りほど大きなものを選びます。ミニバラは地中深くに根をはるため、深さのあるものを選ぶと安心です。材質は、プラスチックでも素焼きでもかまいません。
土作り
水はけのよい弱酸性の土を好みます。自分で配合するときは、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:堆肥1か、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜ合わせましょう。肥料があらかじめ混ぜ込まれたバラ専用培養土を使ってもかまいません。
肥料
土に堆肥や腐葉土を混ぜておけば、追加で肥料を施す必要はありません。逆に肥料を多く与えてしまうと、根がダメージを受け、株が枯れてしまう可能性があります。
ミニバラの植え替えの注意点は?
根が強くないので、根についた土を落としすぎないように気をつけましょう。細い根についた土はしっかりと落としてかまいませんが、太い根を傷つけると枯れてしまいます。また、接ぎ木苗の株は、接合部がはがれやすいので、植え替えのときに取れてしまわないよう注意してください。接ぎ木テープが巻かれている場合は、外さずにそのまま植え付けましょう。
ミニバラの植え替え後に葉が落ちる、枯れる原因や対策方法は?
葉っぱが落ちたり、枯れたりするのは、強い日差しに当たったか、肥料焼けを起こした可能性が考えられます。ミニバラは日光を好みますが、植え替え後の弱った状態では強い刺激になってしまいます。落ち着くまでは、日陰~半日陰で管理し、2週間くらいかけて徐々に日向に慣らしていきましょう。
また、植え替えによってダメージを負った根は、肥料焼けを起こしやすくなっています。化成肥料や有機肥料など、肥料成分の強いものを与えないようにしてくださいね。
冬に株分けなどを行って、ミニバラを植え替えよう
ミニバラは、休眠期にあたる冬に植え替えをしていくことで、株へのダメージをおさえることができます。ただ、無事に植え替えができた後も、しばらくは気を抜かず、こまめに株の様子を見てあげましょう。ミニバラは手をかければかけるほど美しくなる生長するので、ちょっとした気配りで見違えるような株になりますよ。
更新日: 2021年03月17日
初回公開日: 2015年12月13日