家庭菜園やガーデニングをしている方にとって、害虫は悩みの種です。中でもハモグリバエは、植物の葉を食べてしまう害虫で、見栄えの悪くなった葉を見て「せっかくここまで生長させたのに…」とショックを受けることもあるかもしれません。早く駆除したいものの、どんな対処をしたらいいのかわからないことも多いですよね。そこで今回は、ハモグリバエの生態や駆除・防除対策、無農薬で育てる方法をご紹介します。
ハモグリバエ(エカキムシ)とは?どんな生態の虫?
ハモグリバエは、漢字で書くと「葉潜り蝿」と書く、文字通りハエの仲間です。成虫の大きさは1.5~4mm程度。しかし、実際に植物に被害を与えているのは幼虫なんです。
これまでに世界中で様々な種類が確認されています。それぞれの種類には食害する野菜の名前がつけられており、マメハモグリバエ、ナハモグリバエなどが有名です。
ハモグリバエの被害とは?
ハモグリバエの幼虫は、葉の表面をジグザグに移動しながら食害します。その跡が絵のように見えることから「エカキムシ」とも呼ばれています。1匹であれば葉の外観を損ねる程度の被害ですみますが、大量に発生すると葉に穴があくこともあります。また、葉っぱの変形や枯れ、落葉が増えるといった被害も多くなります。
ハモグリバエは、トマトやナス、ネギといった葉物野菜の食害がよく報告されています。
ハモグリバエの発生時期や条件は?
ハモグリバエは、4~10月の間に葉っぱに卵を産みつけます。羽化した幼虫は、葉を食べてさなぎになり、成虫へと成長します。寒い時期は活動が鈍くなり、さなぎかあるいは幼虫の状態で冬をこします。
ハモグリバエの対策!駆除・予防方法は?
駆除
ハモグリバエを駆除するには、まず食害にあった葉を切り取って処分します。ただ、寄生されている葉をすべて取り除くと植物の生長に影響がでそうなときは、幼虫をピンセットやつまようじで地道につぶしていきます。見つけるのは白い筋の先をたどればいいだけです。その後、薬剤を散布して完全に駆除します。
また、さなぎになったハモグリバエは、葉っぱから落ちて下にたまることが多いです。葉の幼虫を駆除するときに、合わせて取り除きましょう。
予防
最も有効な予防対策は、ハモグリバエを植物に近づけないことです。ハモグリバエの活動を活発になる春前に、防虫ネット(0.8mm以下)で菜園周りを囲み、成虫を侵入させないようにしましょう。殺虫剤をまくのも予防につながります。
無農薬時のハモグリバエ対策!方法は?
マメハモグリバエは、黄色に引き寄せられる習性があります。黄色の粘着テープを貼る、黄色のテープの先に殺虫剤を置いておくなどの罠を施すことで被害を少なくできますよ。専用の商品も売っているのでぜひ調べてみてください。
ハモグリバエは予防が肝心!
ハモグリバエのような病害虫は、自然に発生してしまうので、被害を0にすることは難しいかもしれません。ただ、初期段階や見つけ次第、手で取り除くだけでも被害を減らすことができます。農薬を使いたくない方は、手袋やピンセットを用意して駆除するようにしましょう。また、予防対策をきちんと施しておくことで、植物を元気に育てることができますよ。
更新日: 2023年02月01日
初回公開日: 2015年08月19日