頑張って育てている草花や野菜の葉っぱに穴が空いたり、色が変わったりすると、テンションが一気に下がりますよね。でも、害虫は見るのもツライ…と思うもの。
そんなときは、それぞれの害虫の被害や生態を知っておくと、予防策を講じることができるかもしれませんよ。
今回は、植物に寄生する害虫の1つ、ウリハムシの防除対策について、駆除方法や天敵などをご紹介します。
ウリハムシ(ウリバエ)とは?生態や被害は?
ウリハムシとは、春~夏にかけて発生するハムシの1種です。キュウリなど主にウリ科の植物をエサにする害虫で、幼虫が根っこを成虫は葉っぱを食い荒らします。
ウリ科の植物を好んでエサにするため、「ウリハムシ」と名付けられました。被害にあいやすい植物は、キュウリ、スイカ、メロン、カボチャ、ズッキーニ、またウリ科以外ではインゲンやハクサイなどです。
幼虫はウジ虫のような見た目で、地中に潜んで根や茎の内部をスポンジ状に食い荒らします。一方成虫は、全身が黄色を帯びた茶色をしており、腹部が黒くなっているのが特徴です。
葉の表面を円形にすくかじりとり、さらに内側に潜ってどんどん食べてしまいます。放っておくと、葉が丸坊主になって植物を枯れさせてしまうことがあります。
ウリハムシ(ウリバエ)の発生する時期や原因は?
ウリハムシは、土の中の浅いところで冬を越し、春になると土から出て植物の葉を食べます。その後、土の中で産卵し、幼虫が植物の根を食べて生長するというサイクルを繰り返します。
そのため、春から被害にあうようになり、7~8月に発生がピークを迎えます。最初から土に中にいるというよりも、他の場所から飛んでくることもあります。
ウリハムシ(ウリバエ)の駆除方法は?効果的な薬剤は?
ウリハムシは、見つけたらすぐに駆除しないと、被害がどんどん広がってしまいます。葉の表面に付く成虫はよく目立つので、数が少ないときはピンセットやガムテープで捕まえて退治しましょう。
大量に発生したときは、有効な薬剤を散布します。また、幼虫の被害が疑われたときも植物全体に有効成分が染みこむ薬剤を使うと、被害を最小限に留めることができますよ。
ただし、薬剤には使用回数の制限などがあるので、注意事項を確認してから使うようにしてくださいね。
有効な薬剤
マラソン乳剤、ダイアノジン粒剤、モスビラン細粒水溶剤、スタークル細粒水溶剤、アディオンなど
ウリハムシはネギが天敵?コンパニオンプランツを使った防除対策とは?
野菜など口に含む植物に対しては、できるだけ薬を使いたくないものですよね。そこで、ウリハムシの被害にあわないためには、予防をすることがなにより大切になります。
以下に代表的な予防策をご紹介します。天敵ともいえるコンパニオンプランツのネギを近くに植えるのが予防策として特におすすめです。
- ビニールキャップや寒冷紗で囲って苗を保護する
- 銀色のシートで株元を覆う
- 種まきや苗植えのときに土へ薬剤を散布しておく
- コンパニオンプランツであるネギを近くに植える
- 収穫後のタマネギの葉をちぎって株の周りに置く
防除対策によってウリハムシから植物を守ろう
ウリハムシは、特にウリ科の植物を好んで被害を及ぼすメジャーな害虫です。成虫を見つけることはそれほどむずかしくはありませんが、幼虫は地中に潜んでいるので気づかぬうち植物を枯れさせてしまうことも少なくありません。
植物を長く楽しみ、野菜をきちんと収穫できるよう、日頃から防除対策を施していきたいですね。
更新日: 2018年10月05日
初回公開日: 2016年07月30日