穀物や野菜の収穫が多い、実りの秋。たくさんの野菜が旬を迎え、夏野菜とは違った味わいを楽しむことができます。
家庭菜園で野菜を育てている方は、収穫が楽しい季節ですね。今回は、秋が旬の野菜を、家庭菜園で育てやすい品種と育て方を合わせて、8種ご紹介します。
秋に収穫できる野菜その① 小カブ
プランターで簡単に栽培できる小カブは、スペースがたくさん確保できない方におすすめの秋野菜です。奈良時代から栽培され、日本で最も栽培の歴史が長い野菜なんですよ。ビタミンAとCを多く含み、白い根の部分だけでなく、葉も食べることができます。
種まきは8~9月に行い、45~50日もすれば収穫期を迎えます。いくつかのプランターを準備し、種まきの時期をずらすと、長く収穫を楽しめますね。
旬の時期 | 11~1月 |
栽培時期 | 8~9月 |
おすすめの品種 | 耐病ひかり/スワン/福小町/京小町など |
秋の収穫できる野菜その② 小松菜(コマツナ)
スーパーでは1年中見かける小松菜ですが、本来は涼しい気候を好み、秋に旬を迎えます。江戸時代から栽培されている野菜で、東京都江戸川区の小松川地区では特産品として親しまれています。
ビタミンAやカルシウムを多く含み、ホウレンソウと並んで葉物野菜の代表の1つなんですよ。
2~11月の間に種をまいて育てます。おすすめは、害虫の少ない9~10月です。収穫までの期間も30~40日と短く、初心者の方でも栽培を楽しめます。
ただ、アブラナ科で虫がつきやすく、アブラムシやコナガ、ナメクジの被害には注意してください。
旬の時期 | 11~3月 |
栽培時期 | 2~11月 |
おすすめの品種 | みずき/裕次郎/照彩/楽天/よかった菜など |
秋の収穫できる野菜その③ ニンジン
緑黄色野菜の代表で、ビタミンを豊富に含むことで知られるニンジン。オレンジ色の根の大きさは、品種によって様々です。中でもミニニンジンの品種は、プランターでも育てやすいと人気があります。
種の発芽率を高めるために、種に薄く土をかぶせたら、根が出るまでは水気を切らさないようにするのが育てるコツ。根が十分に育てば、葉っぱを引っ張ると簡単に収穫して楽しめますよ。
旬の時期 | 9~12月 |
栽培時期 | 7~8月 |
おすすめの品種 | 向陽二号/黒田五寸/陽明五寸/ピッコロ/ミニキャロット/スイートキャロットなど |
秋の収穫できる野菜その④ サツマイモ
ほくほくした食感で、甘いサツマイモは、秋を代表する野菜の1つです。ビタミン、ミネラルが豊富なことに加え、食物繊維を多く含み、便秘や胃の不調を改善する効果が期待できます。
江戸時代に中国から種子島を経由して伝えられ、薩摩藩が栽培していたことから、「薩摩芋(サツマイモ)」と呼ばれるようになりました。
5~6月に苗を植え付け、10~11月の霜が降りる前に収穫します。収穫したものはすぐに食べてもよいですが、2~3ヶ月貯蔵して余分な水分を飛ばすと、甘みがか増しますよ。
旬の時期 | 10~11月(貯蔵したものは12~1月) |
栽培時期 | 5~6月 |
おすすめの品種 | 紅アズマ/高系14号/紅赤(金時)/鳴門金時/農林1号など |
秋の収穫できる野菜その⑤ ラディッシュ(二十日大根)
二十日大根(ハツカダイコン)の和名でも知られるラディッシュは、手軽に些細円で育てられる野菜です。鮮やかな赤色の皮が美しく、旬を迎える10~12月になるとサラダなどに彩りを添えてくれます。
日当たりと水はけのよい土で育てれば、ほぼ1年中栽培することができます。種を植えてから30~40日で収穫でき、時期が贈れると根が割れてしまうので注意してください。
旬の時期 | 10~12月 |
栽培時期 | 9~10月 |
おすすめの品種 | コメット/紅白/雪小町/レッドチャイムなど |
秋の収穫できる野菜その⑥ チンゲンサイ
チンゲンサイは、秋以降に収穫するものが一番おいしいといわれています。葉の付け根が、ぷっくりとしている様子がかわいらしいですよね。
中華料理によく用いられ、炒め物との相性は抜群。ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、特に体内の余分な塩分を排出する働きのあるカリウムが豊富で、便秘やむくみの解消に効果があります。
9月~10月中旬に種をまき、栽培していきます。病気や暑さに強く、たくさんの手間をかけずに種まきから40~45日で収穫できますよ。草丈が10~15cmになったら、収穫のタイミングです。
旬の時期 | 10~11月 |
栽培時期 | 9~10月 |
おすすめの品種 | 青帝/敦煌/長陽/シャオパオなど |
秋の収穫できる野菜その⑦ リーフレタス
本来レタスは「高原野菜」といわれるほど涼しいところの好きな野菜です。購入すると少量で値の張るベビーリーフも、家庭菜園なら間引きながら秋に楽しむことができますよ。
25度以上ないと発根しないため、種まきは8月中旬~9月中旬に植え付け、10~11月に収穫します。
種を湿らせたキッチンペーパーに包んで3~5日冷蔵庫に入れておき、根を生やした種を植え付けると、収穫の時期を揃えることができますよ。水耕栽培もでき、キッチンで栽培するのもよいですね。
旬の時期 | 10~11月 |
栽培時期 | 8~9月 |
おすすめの品種 | グリーンウエーブ/ダンシング/レッドファイアーなど |
秋の収穫できる野菜その⑧ 葉ねぎ
葉ねぎは、長ネギに比べて育てるスペースが少なくすみ、家庭菜園で気軽に楽しめます。鍋には欠かせない野菜ですよね。
硫化アリルがビタミンB1の吸収を高め、食欲増進する効果があることから、中国では薬用植物として死紀元前から栽培されていました。
土作りが育て方のポイントで、中性~弱アルカリ性の土に植え付けます。種や苗を植える前に、苦土石灰を土に混ぜて、酸性度合いを調節しておきましょう。
旬の時期 | 11~2月 |
栽培時期 | 7~9月 |
おすすめの品種 | 小春/こねぎ/小夏/浅黄系九条葱など |
育てやすい秋野菜を栽培してみよう
トマトやキュウリなどみずみずしい夏野菜の収穫が終わったら、根菜や葉物がおいしい秋になります。今回ご紹介した野菜は、植え付けから収穫までの期間が短く、育てやすいものばかり。
また、栄養が豊富なものも多く、色々な料理に使って楽しめます。スペースが限られている方は、プランターを使って秋野菜を育ててみてください。
更新日: 2018年10月04日
初回公開日: 2015年10月02日