アデニウムは、大きく膨らんだ茎が特徴の多肉植物です。根元がぷっくりと膨らんでいるのに対して、枝や葉は細く、アンバランスな姿が印象的です。また、「砂漠のバラ」という別名のとおり、華やかな美しい花を咲かせます。今回は、そんなアデニウムの種の植え付け時期と方法など、育て方をまとめました。
アデニウム(砂漠のバラ)の育て方!種まきの時期と方法は?
アデニウムは気温が低いと発芽しないので、4~8月頃に種をまきます。水はけと水もちがいい清潔な日向土に、元肥として緩効性肥料を施してから、種を植え付けましょう。種は、重ならないようにまいて、覆土はしません。
その後は種を流さないように注意しながら、たっぷりと水を与えて日陰で管理してください。3~7日で発芽するので、ある程度株が育ったら、鉢に植え替えていきます。アデニウムを種から育てる場合、花が咲くまでに3年ほどかかります。
アデニウムの育て方!苗の植え付け時期や土の配合は?
アデニウムの苗は、葉の色がよく、根がしっかりしているものを選び、4~8月に植え付け、植え替えを行います。水はけのよい土を好むので、赤玉土(中粒)3:鹿沼土3:腐葉土4の配合土をつかうのがおすすめです。ただ、自分で配合するのが難しいという方は、市販のサボテン用の培養土を用いるといいですよ。
鉢は、苗よりも一回り大きなものを選びます。苗を鉢から取り出して土を落とし、古くなった根や余分な根をハサミで切り落としてから植え付けましょう。
アデニウムの育て方!水やりと肥料の与え方は?
水やり
アデニウムは乾燥した環境を好むので、水のやりすぎには注意してください。5~9月までは生育期なので、土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをします。一方、冬の間はなるべく水やりを控え、乾燥気味に育てます。
肥料の与え方
肥料は、種をまく前に緩効性の肥料を与えておきましょう。その後は春から秋にかけて、薄めた液体肥料を月1回程度施してください。
アデニウムの剪定の時期と方法は?
アデニウムは、枝の数を増やすために剪定していきます。また、伸びすぎてバランスが悪くなってしまった幹も切り戻しましょう。剪定は7月が適期です。これ以外に、枯れた葉があれば摘み取り、株を清潔に保ってください。
アデニウムの増やし方!挿し木の時期と方法は?
アデニウムは、種まきと挿し木で増やすことができます。ただ、種は育てるのが難しく、なかなか結実もしないため、挿し木で増やすことが多いです。
種から育てると、茎の根元がとっくり状に太くなりますが、挿し木したものはあまり太くなりません。アデニウム独特の樹形を楽しみたいなら、種から育てるのがおすすめです。
挿し木する場合は、剪定した枝を挿し穂にしましょう。10cmほどの長さで枝を切り取り、先端の2~3枚残し、下の方の葉を落としてください。そして数日は挿し穂を日陰に置き、切り口を乾かしましょう。挿し穂をそのまま土に挿すと腐ってしまうことがあるので注意してください。
アデニウムの植え替え時期と方法は?
アデニウムは、1~2年に1回、一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えをすることで、根詰まりを予防します。手順や時期は植え付けと同じですが、植え替えの数日前から水やりを控え、鉢を乾燥させます。
そして、根を処理した後に切り口を日陰で乾燥させるようにしてください。植え替えた後も、数日間は水やりを控え、乾燥気味に管理してくださいね。
アデニウムの種類!アラビカム、オベスムの特徴や違いは?
アデニウム・オベスム
アデニウム・オベスムは代表的な1種で、幹が丸々太って成長するのが特徴です。ただし、挿し木などを行なった場合は、細く長く成長していきます。
アデニウム・アラビカム
アデニウム・アラビカムは幹が末広がりに太くなり、横幅が太って見えるのが特徴です。オベスムと同じく、鮮やかな色の花を咲かせます。
アデニウムの育て方で気をつける病気や害虫は?
アデニウムは、カイガラムシ、アブラムシ、ハダニに注意が必要です。いずれの虫も見つけ次第捕殺するか、薬剤を散歩して駆除していきましょう。特にカイガラムシは薬剤が効きづらいので、歯ブラシなどで茎からそぎ落としてください。
アデニウムを冬越しするときのポイントは?
アデニウムはアラビアから東アフリカ原産の多肉植物です。寒さには弱いので、冬は最低温度を8度以上に保ち、室内で管理しましょう。0度以下になると室内でも冬越しをするのが難しいので、室内の暖かい窓辺などに置いてあげてくださいね。
また、冬は乾燥気味に育てますが、15度以上の室温が保てる場合は、土の表面が乾いたら水やりをしてください。
アデニウム(砂漠のバラ)の花を育て方に気をつけて楽しもう
アデニウムは、ぷっくりとしたユニークな樹形と、ピンクや赤のかわいらしい花が楽しめる多肉植物です。鉢植えにして、温度管理と水やりに気をつけていれば、簡単に育てることができますよ。また、一定の気温があれば、1年中花を楽しむことができます。ぜひ一度チャレンジしてみてくださいね。
更新日: 2023年06月07日
初回公開日: 2015年08月22日