ランの中でも、丈夫で育てやすいシンビジウムは、冬のプレゼントとして人気があります。花の寿命が長く、1ヶ月以上開花した花を楽しむことができますよ。また、小型種から大型種までバリエーションが豊富なことも魅力です。今回は、シンビジウムの花言葉や種類、見頃の季節をご紹介します。
シンビジウムの花言葉
『飾らない心』『素朴』『壮麗』『華やかな恋』『高貴な美人』『誠実な愛情』『深窓の麗人』
ゴージャスな印象が強い洋ランの中で、シンビジウムはやさしい色合いのものが多いことから、「飾らない心」「素朴」といった花言葉がつけられました。
シンビジウムの花の色は?
- 学名
- Cymbidium
- 科・属名
- ラン科・シュンラン属
- 英名
- Cymbidium
- 原産地
- 東南アジアの熱帯から温帯
- 開花期
- 12~4月
- 花の色
- 白、ピンク、オレンジ、黄、緑、茶、複色
- 別名
- シンビジューム
シンビジウムってどんな花?
シンビジウムは、東南アジアやオーストラリアに自生する原種をかけあわせて作られたランの仲間です。カトレア、パフィオペディルム、デンドロビウムとともに4大洋ランといわれています。草丈30~80cmに生長し、寒さに強く、凍らなければ枯れません。大型、中型、小型があり、花色のバリエーションも豊富です。
日本にはじめて紹介された洋ランで、1859年にトーマス・グラバーによって持ち込まれました。その後、盛んに品種改良が行われ、今も胡蝶蘭の次に生産量が多い、人気の花です。
学名は、ギリシア語で舟を意味する「kymbes」と、形を意味する「edios」が語源で、リップ(くちびる状の花びら)の形が船底の形に似ていることに由来します。
シンビジウムの開花時期と見頃の季節は?
12~4月に花を咲かせます。たくさん花をつける上に花持ちがよく、栽培に適した環境なら2ヶ月近く花を楽しめることも。
シンビジウムの花の種類は?
ラン科シンビジウム属は、ヒマラヤ、インドネシア、ボルネオ、オーストラリアなどの広い地域に、約60~70種類の原種が分布しています。花のサイズから以下の3種に大きく分けられます。
大型種
花の大きさが10cm以上、葉の長さが100cm以上のものを指します。インドを原産とするものから作られました。
小型種
花の大きさが5~6cmほどで、葉も短い品種群です。大型種にキンリョウヘンやシュンランといった、小型の品種をかけあわせて作られました。
中型種
大型種と小型種の中間の性質を持つ品種群です。
この他、花が垂れ下がった品種は、「キャスケードタイプ」とされます。
シンビジウムの品種は?
品種改良によって、現在は3,000以上の品種があります。花色はピンク系、オレンジ系、イエロー系、レッド系、ホワイト系、グリーン系と豊富。以下に代表的な品種をいくつかご紹介します。
シンビジウム メロディーフェア マリリンモンロー
日本のシンビジウム人気を確立した品種で、1970年代に生み出されました。上品なホワイト系の大輪の花を咲かせ、フラワーギフトの定番として今も愛されています。
シンビジウム グレードキャティ ピンクエンゼル
淡いピンクの大きな星型の花に対して、草丈は低め。適度なボリュームがあり、小型ながらも存在感があります。
シンビジウム エンザンスプリング インザムード
中~大輪種で、ピンクの花びらは丸みを帯びています。全体のバランスがよく、上品な印象があります。
シンビジウム サザナミ
1963年に日本で開発された小型品種です。花色はピンクがかった紫色で、中心部には濃い赤紫色の斑点模様があります。
シンビジウム ホワイトレディ ほの香
緑色の花びらで、中心が白いグリーン系の品種です。落ち着いた雰囲気があり、父の日の贈り物にする方も多いですよ。
シンビジウム シャルテ レッドハート
ヴィンテージワインのような深みのあるエンジ色の花びらの品種です。中心が黄色く、モノトーンの洋室に合う、都会的な雰囲気が魅力です。
シンビジウム サラジーン アイスキャスケード
花が垂れ下がった品種で、透き通るような純白の花が可憐な雰囲気です。花がたくさんつき、近年人気がでてきています。
シンビジウム シーサイド プリンセスマサコ
皇太子さまと雅子さまのご成婚を記念して誕生した品種です。ホワイトの花びらで、中心がほんのり薄桃色をしています。
シンビジウム ワインシャワー
赤ワインのようなボルドー色の花を咲かせる品種です。深みのある花色には高級感があります。
シンビジウム ゴールドラッシュ
鮮やかな黄色の花びらで、中心の下側だけ濃いピンク色をしています。花は直径7cmほどで手頃なサイズをしています。
シンビジウムは洋ランの中でも人気が高い種類
シンビジウムは花が少ない冬に、ピンクや黄色などのかわいい花で、見ている人を楽しませてくれます。寒さに強いので、ガーデニング初心者でも簡単に育てられますよ。ラン科の植物はデリケートで扱いづらい印象がありますが、ぜひシンビジウムからチャレンジしてみてください。
更新日: 2022年03月16日
初回公開日: 2015年09月12日