柊は、トゲトゲの葉が特徴の樹木です。昔から魔除けになると信じられ、日本では正月飾りや節分に鰯の頭と一緒に飾られます。また、クリスマスの飾りとして、リースによく使われていますよね。今回は、柊の花言葉や節分に鰯と飾られる意味、種類などについてまとめました。
柊(ヒイラギ)の花言葉は?
『用心深さ』『先見の明』『保護』
甘く香る花をつける一方で、トゲのある葉っぱを持っていることから、「用心深さ」という花言葉がつけられました。「保護」は、魔除けになるトゲにちなみます。
柊(ヒイラギ)の学名・原産国・英語
- 学名
- Osmanthus heterophyllus
- 科・属名
- モクセイ科・モクセイ属
- 英名
- Holly
hiiragi
Chinese holly
false holly
holly olive
holly osmanthus
- 原産地
- 日本、台湾
- 開花期
- 10~12月
- 花の色
- 白
- 別名
- 鬼の目突き(オニノメツキ)
疼木(ヒイラギ)
柊の葉にはトゲがあるのが特徴ですが、その葉にちなんで、ヒリヒリ痛むことを意味する「疼ぐ(ひいらぐ)」が、和名の語源とされています。また、痛みがうずくという意味で、「疼木」という字が当てられることもあります。
また、「柊」という漢字は「木」に「冬」と書きますが、寒くなって冬の訪れとともに花が咲くことから「柊」という名前がつけられたという説もあります。
柊(ヒイラギ)の葉の特徴は?どんな花?
4~10mほどに生長する常緑性の樹木で、日本や台湾の山地に自生しています。葉は肉厚で光沢があり、縁にトゲのようなギザギザがあります。
若い木は特にトゲがギザギザしていますが、樹齢を重ねていくとトゲが減っていきます。秋になると金木犀に似た白い花をまとまって咲かせ、甘い香りを放ちます。花の後には黒い実をつけます。
柊(ヒイラギ)は魔除けの効果がある?
柊のトゲには魔除けの効果があるとされ、古くから庭木として利用されてきました。今でも節分に飾られる柊鰯は、平安時代から続く習慣です。
当時、節分は季節の変わり目で、鬼が現れやすい日とされていました。鬼は、鰯の臭いと柊のトゲを苦手としていることから、柊鰯を飾って追い払っていたんですよ。
風水では、鬼門の方角や、縁起物として玄関脇に植えるのがよいとされています。
柊(ヒイラギ)の花が咲く時期と見頃の季節は?
10~12月に開花し、11月上旬が見頃になります。白く小さな花は、葉に隠れるようにひっそりと咲きますよ。通常、花の後は黒い実をつけるのですが、クリスマスには赤い実をみかけますよね。あれは、セイヨウヒイラギという別種のものです。
柊(ヒイラギ)の種類や品種は?
名前に「ヒイラギ」とつく植物は、色々な種類があり、日本に自生しているものは「モクセイ科」です。赤い実をつけるセイヨウヒイラギは「モチノキ科」、ヒイラギナンテンは「メギ科」と別種になります。以下にモクセイ科の種類をいくつかご紹介します。
ゴシキヒイラギ
葉に黄色やクリーム色、ピンクの斑が入る、観賞価値の高い園芸用の品種です。和洋どちらのテイストにもよく合い、庭木によく使われます。
シマヒイラギ
葉に白の斑が入る品種で、「フイリヒイラギ」とも呼ばれます。日本の本州南部~九州、沖縄に自生していることが名前の由来です。生垣を明るい雰囲気にしてくれます。
ヒイラギモクセイ
柊と銀木犀が交配して生まれたとされる品種です。葉が小さく、つやはあまりありません。白い花は咲きますが、実がつかない特徴があります。
オニヒイラギ
新芽は黄色がかった明るい緑色をした品種です。次第に葉の色が濃くなっていき、魔除けの効果が高いとされています。
マルバヒイラギ(丸葉柊)
葉の縁にトゲがない園芸用の品種で、白い花を咲かせます。
柊(ヒイラギ)の季節に、花言葉も楽しもう
柊は、古くから魔除けの効果がある植物として親しまれ、花言葉としても「保護」という意味がつけられてきました。生垣や庭木として植えられていたのには、悪い気を追い払う意味もあるんですよ。
すぐに庭木を植えるのは難しいかもしれませんが、節分に柊鰯を飾れば、その効果にあやかれるかもしれませんね。
更新日: 2022年10月26日
初回公開日: 2015年10月01日