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【つるバラの育て方】鉢植えの方法や挿し木の時期は?

数え切らないほどの品種があるバラ。その中でもつるバラが、フェンスやラティスなどにつるを絡ませて育てていきます。イングリッシュガーデンに興味のある方にとっては憧れの存在ですよね。広いスペースがないと育てられないと感じるかもしれませんが、実は鉢植えでも栽培して楽しめるんです。

今回は、そんなつるバラの育て方について、鉢植えの方法や挿し木の時期などをご紹介します。

つるバラの育て方!苗植えの時期と方法は?鉢植え、地植え別

つるバラは市販の苗木から育てていきます。春に出回るポットの「新苗」は4~5月頃、秋~冬に出回る「大苗」は11~2月頃が植え付けの適期です。3月以降に購入した「鉢苗」は、花がひととおり咲き終わった頃に植え付けるとよいですよ。

鉢植え

苗木よりも2回りほど大きな鉢に植えていきます。だいたい、6~8号に1株が植え付けの目安です。鉢底穴が少ないものは、鉢底石を3cmほど敷いて通気性をよくしておくと安心です。

  1. 鉢に土を薄く敷く
  2. 根についた土を崩さないようしながら、苗木を中心に置く
  3. 鉢の縁から下3~4cm残して、苗の周りに土を足す

地植え

つるバラを新苗から栽培するときは、1~2年ほど鉢で育ててから地植えにすると失敗が少なくなります。土の水はけを意識して、植え付けていきましょう。

  1. 直径40~50cm、深さ40~50cmほどの植え穴を掘る
  2. 掘りあげた土の水はけをよくするよう土作りをする
  3. 苗木の根に付いた土を崩さないように植え穴の中心に置く
  4. 土を地表より少し低い位置まで埋め戻す
  5. 苗木の周りにドーナツ状の土手を作る
  6. たっぷりと水やりをして水が引いたら土を平らにならす
  7. 風雨で枝が折れないように、株の横に草丈と同じくらいの仮支柱を立てる

つるバラの育て方!土作り、水やり、肥料の与え方は?

土作り

つるバラは、有機物の豊富な水はけのよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)に完熟堆肥や腐葉土を3~4割ほど混ぜ合わせたものか、市販のバラ専用土を使います。地植えは、掘りあげた土に堆肥や腐葉土を3~4割混ぜ合わせてから埋め戻していきます。

水やり

普段は少し乾かし気味に管理して、土の表面が乾いたら午前中にたっぷりと水を与えます。乾燥と湿気のメリハリをつけることが、根をよく張らせるポイントです。また、花や蕾に水がかかるとしおれてしまうだけでなく、病気の原因になるので、株元に水やりをしてください。

肥料

植え付けるとき、バラ用の化成肥料を土に規定量混ぜ込んでいきます。そして、新芽が2~3cm伸びた4~10月頃まで、ゆっくりと効く緩効性の置き肥を月1回ほど株元に施してください。同じ期間、1週間に1回薄めた液肥を水やり代わりに与えてもよいですよ。

つるバラの誘引、支柱を立てる時期と方法は?

誘引

つるバラは、12~1月中旬頃までにつるをフェンスやラティスなどに誘引していきます。葉っぱをすべてむしり取り、太くて長い枝から水平~斜め上に誘引して、空いたスペースに麻ひもやビニールタイなどで残りの枝を留めていきます。花の付き方は品種や株毎に個体差があるので、初年度から思い通りに仕上がらないことがあります。少しずつ理想に近づけていってくださいね。

支柱

支柱の長さは株の草丈に合わせて選びます。鉢植えでコンパクトにまとめたいときは、オベリスクや小型のトレリスが便利です。根を傷つけないように根元から少し離して支柱を土へ差し込み、ぐらつかないように土でしっかりと埋め戻します。

つるバラの摘芯、剪定の時期と方法は?四季咲きと一季咲きで違う?

摘芯

四季咲き性の新苗の場合、1年目は株の充実を優先させるため、新芽の先に付く蕾を8月末までに摘み取ります。一季咲き性は、蕾を摘み取らなくてかまいませんが、鉢植えでコンパクトに育てたいときは摘芯をします。手やハサミで芽の先端を切り取り、脇芽を増やすとふんわりとまとまります。

剪定

春の花が咲き終わったものは、花首から切り落としていきます。夏になると株元からシュート(ひこばえ)が勢いよく伸びてきますが、一季咲き性のつるバラはこの枝を絶対に切ってはいけません。冬の休眠期に入ったら、四季咲き性、一季咲き性とも枝をどんどん切り戻して株を仕立て、来年の開花に備えます。

つるバラの育て方!植え替えの時期と方法は?

つるバラの鉢植えは、12~3月の休眠期か梅雨の頃に植え替えをします。1~2年に1回は、1~2回り大きな鉢に移してください。鉢から株を抜いて根に付いた土を軽くほぐし、新しい土に植えてたっぷりと水を与えれば完了です。鉢をこれ以上大きくしたくないときは、休眠期に伸びすぎた根を切りそろえ、元と同じ鉢へ新しい土を入れて植え直します。

つるバラの育て方!挿し木の時期と方法は?

挿し木から苗を作るときは、6~7月頃か10~11月頃に5枚葉っぱを付けた枝を2節ずつ切り取り、挿し木用土に挿していきます。土へ挿す前に、ルートンなどの発根剤を切り口に塗っておくとよいですよ。30~50日ほどで根が生えてきます。鉢底から根が飛び出してくるくらいになったら、それぞれの株を3号の育苗鉢に移して管理していきます。

つるバラの栽培で注意する病気や害虫は?

黒星病

梅雨の時期、つるバラが最もかかりやすい病気です。水やりをしたときに葉っぱへ水がかかると感染しやすくなるので、ジョウロにはハス口を付けて、根元に向かってゆっくりと水をやりましょう。地植えは、敷きわらやバークチップで株元をマルチングしておくと予防になります。

うどんこ病

薬剤以外の予防方法が少ないので、日常の管理がとても重要になってくる病気です。感染すると、株全体が白い粉で覆われたようになり、美観が損なわれるだけでなく、光合成ができなくなって株が弱ってしまいます。

水切れや水の与えすぎ、肥料の施しすぎなどに注意して、日当たりと風通しのよい場所で育てていきます。

アブラムシ

新芽や茎葉に針を刺して汁を吸い取る害虫です。少量の発生であればクラフトテープなどでペタペタと貼り付けて株から取り除いていきます。大量に発生してしまったら、浸透移行性殺虫剤を株元にまいて駆除してください。

つるバラの育て方のポイントは?

日当たりと風通しのよい場所を選んで、水はけのよい土に植え付けるのがつるバラをきれいに育てるポイントです。日照不足で常に土が湿っていると、カビが原因の病気にかかりやすくなってしまいます。

また、土が乾かないうちに水やりをすると、根腐れを起こすので注意してください。ただし、根が完全に乾くと枯れてしまうため、地植えでも植え付け後2週間ほどは水を多めに与えるとよいですよ。

つるバラは鉢植えでも育てやすい種類を選んでみよう

つるバラは強健で育てやすい品種が多く、ちょっとしたコツさえつかめば、栽培はそれほどむずかしいものではありません。ただし、病害虫の被害は受けやすいので、日頃からこまめに株を観察していくことが大切になってきます。中でも、黒星病とうどんこ病は「バラの2大病」と呼ばれ、栽培につきものともいえるしつこい病気です。

初心者の方は、まずは病気に強い品種を選んで鉢植えで育て、慣れてきたら少しずつ好みのものを増やしていくとよいですよ。

初回公開日: 2016年06月08日