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つるバラの剪定や誘引の仕方、花がら摘みの方法は?

映画に出てくるような上流階級のお庭にいつもあるのがつるバラ。アーチになったり壁に咲いていたり、そんなお庭が作れたら素敵ですよね。

でもつるバラを綺麗に育てるためには「剪定」と「誘引」という作業が必要なんです。今回はその剪定と誘引の方法や時期をご紹介しましょう。

どうして、つるバラは剪定と誘引が必要なの?

つるバラを育てる上で欠かせないのが誘引と剪定です。木立性と違って直立できず、アサガオのように自ら絡みついて生長できないため、人工的に誘導してあげることできれいな樹形が保てます。

伸びきったつるを仕立てなおし、新旧の枝を交代させてあげることで、生育も花つきも見違えるほどよくなりますよ。

つるバラの剪定と誘引の時期は?

つるバラの休眠期にあたる冬は、枝を深めに切り戻す強剪定とあわせて誘引を行います。作業の適期は12~1月中旬頃までですが、できれば12月中に終えておきましょう。

つるバラは木立性のバラよりも芽吹きが早く、2月頃にはすでに新芽が動き出します。こうなってから剪定をすると、切り口から樹液が流れ出て止まらなくなることがあります。

また、つるバラは寒くなるほど枝が硬く締まって扱いにくくなり、無理に曲げようとするとせっかくついた芽を落としてしまうのです。

冬の早い時期に誘引と剪定を行うことで、開花させたい枝にしっかりと日光が当たり、春によい花がたくさん咲くようになりますよ。

つるバラの誘引の方法は?

手順

1.枝に残った葉っぱや花をすべて取り除く
2.枝の途中から伸びた細い枝、枯れた枝を枝元から切り落とす
3.太くて新しい枝は、芽の上5mm~1cmくらいのところを平らに切る
4.大輪は鉛筆、中輪は割りばし、小輪はつまようじ程度の太さのところまで枝先を切り戻す

トレリス、フェンス

小輪や一季咲き性は枝をできるだけ水平に寝かせ、中輪や繰り返し咲きは斜め上に誘引して花数を増やします。

太くて硬い枝は無理に曲げずに直立させ、やわらかい枝を左右に広げて麻ひもやシュロ縄で固定しましょう。春に葉っぱが伸びたときのことを考えて、枝と枝の間隔は5~10cm程度あけておきます。

オベリスク

オベリスクの上部を1/3~1/4ほど残して、太くて長い枝から巻きつけていきます。

空いたスペースに細い枝を巻いて固定し、込み合った枝や長く突き出た枝があれば2~3芽残して切り戻します。硬い枝は一気に曲げようとせず、癖をつけながら少しずつ誘引していきましょう。

アーチ

太くて長い枝を斜め上に寝かせながら、アーチの外側にS字を描くように固定します。空いたスペースをうめる感覚で残りの枝を配置し、上方で枝が重ならないように先端を切り詰めましょう。

大輪や四季咲き性は枝が硬いものが多いので、上に向かって斜めの部分を作りながらゆったりと固定しましょう。

つるバラの花がら摘みのタイミングは?

開花期間中の花がら切りは、つるバラの管理の基本ともいえる剪定作業です。春の一番花を楽しんだら、5枚葉の上の芽を残して花首の位置から切り落とします。

花が色あせて外側が茶色っぽくなってきたら、そろそろ咲き終わりのサインです。花がすっかり枯れてから切るのではなく、8分咲き程度になったら早めに切り取るようにしましょう。

そうすることで花芽の上がりがよくなり、灰色かび病などの病気の予防にもつながります。

つるバラの夏剪定の時期と方法は?

つるバラの夏剪定の適期は8月下旬~9月上旬頃です。この時期に剪定が必要なのは、四季咲き性の品種や一部のシュラブ樹形のもの。

一番花に続く次の開花を促し、観賞価値の高い花を咲かせるために行います。春によい花が咲いた枝は2~3芽残して切り戻し、枯れ込んだ枝、つぼみがつかなかった枝(ブラインドシュート)、小さな花しか咲かなかった細い枝は、枝元から切り戻します。

一季咲き性の場合は、春しか花をつけないので夏剪定をしてもあまり意味がありません。6~7月になるとつるを旺盛に伸ばしますが、今年伸びた新しい枝は極力切らないようにしましょう。

翌年の春に花芽をつける大事な枝ですから、支柱を立てたりひもでまとめたりして、折れてしまわないように管理してください。

あまりにも枝が込みあって気になるようであれば、その部分のみ間引き剪定を行うなどして、元気な枝をなるべくたくさん残すようにします。

つるバラの剪定と誘引のポイントは?

つるバラの剪定のポイントは、「古い枝」「細い枝」「芽の先端」を優先的に切り落とすことです。

誘引のポイントは、「剪定と一緒に行う」「12月の寒い時期に誘引し終える」「最終的に各枝の一番高い部分を水平にする」ことです。

剪定では、養分の少ない古い木や花が咲く見込みの薄い細い枝は優先的に切り落としましょう。

また、「頂芽優勢」といって先端の芽に養分が集中する性質があります。そのため、水平にして高さ的に複数の芽が先端になるよう調節することで、たくさんの花が咲くようになるのです。

つるバラの誘引と剪定を覚えてアーチを作ってみよう

つるバラの年間作業は、冬の強剪定と誘引、春の花がら切り、夏の軽剪定の繰り返しです。誘引や剪定というと難しいように思えますが、つるバラは決して弱い植物ではありません。

最初はあまり深く考えず、枯れた枝や細い枝を切り、新しい枝や太い枝を誘引すればいいのです。どこをどうすれば美しく見えるのかは、品種によっても、そして育てる人の感性によっても違います。

まずは自分でイメージした大きさや形を大切にして、つるバラとふれあう時間を楽しむことから始めてみてくださいね。

初回公開日: 2016年06月10日