エゴマは、日本で古くから栽培されているシソの仲間です。独特の風味がくせになり、韓国料理ではよく見かける食材の1つとなっています。健康にもよく、近年はメディアに取り上げられる機会が多くなっていますよね。今回は、葉っぱや実の効能、栄養など、エゴマとはどんな植物なのかをご紹介していきます。
エゴマ(えごま)とは?
- 学名
- Perilla frutescens var. frutescens
- 科・属名
- シソ科・シソ属
- 英名
- Beefsteak plant
- 原産地
- 東南アジア
- 開花期
- 8~9月
- 花の色
- 白
- 別名
- シロジソ
ジュウネン
ジュウネアブラ
エゴマはどんな花を咲かせる?
エゴマは、シソ科シソ属に分類される一年草です。インドから中国にかけての東南アジアに自生し、アオジソの変種とされています。韓国料理に利用されるイメージが強いですが、すでに縄文時代には日本に存在し、奈良時代から全国で栽培されていました。種から採れる油は、灯油として流通していたんですよ。
草丈は100~250cmほどに生長に、茎には細い毛が生えています。鮮やかな緑色をした卵型の葉っぱは、長さ10~20cm、幅6~10cmと大きく、縁にギザギザがあることが特徴です。
姿はシソに似ていますが、大きく、独特の風味があることで知られていますよ。そして、円柱形の太い茎を伸ばし、たくさんの白い花を夏から秋にかけて咲かせ、その後種を付けます。
エゴマの葉や実の効能、栄養は?
免疫力の向上
シソに似たエゴマの葉っぱの香りは、ペリラケトンやエゴマケトンという香り成分によります。これは、一部の哺乳類にとっては毒となりますが、人がたくさん食べても特に害はありません。
ただ、独特の香りから、その好みは分かれるところです。また、βカロテンやビタミンC、ビタミンEの含有量が多く、これらの抗酸化作用によって免疫力の向上などの効能が期待できるといわれています。
ダイエットや美肌効果
エゴマの実から作られる「エゴマ油」は、古くは明かりを灯すための油として利用されていました。近年は、α−リノレン酸という成分が多く含まれていることで、注目を集めています。
α−リノレン酸とは、必須脂肪酸の1種で、体内では作られず、食品から摂取するしかありません。ダイエットや美肌への効果が期待されています。
油を採取するだけでなく、実を炒ったものがスパイスとして食べ物に加えられることもあります。きなこに似た香ばしい風味で、ぷちぷちとした食感があることから、サラダや肉料理、魚料理と色々なシーンに活用して楽しめますよ。エゴマを活用した郷土料理も日本各地にはあるので、探してみるのも楽しいですね。
エゴマの種類や品種は?
エゴマが分類されるシソ科は、交雑がしやすいことで知られています。また、見た目がアオジソと似ていることも手伝って、シソとエゴマの両方が栽培されている地域も少なくありません。そのため、東南アジアの各地には、シソともエゴマともわからない、まだ分類されている品種がたくさん存在します。
エゴマは栄養や効能のあるハーブ
エゴマは、体質の改善や免疫力の向上など、健康にうれしい効能がたくさんつまった植物です。古くから栽培していた地域では「じゅうねん」と呼ばれ、食べると10年長生きすると言われて親しまれてきました。
ただ、エゴマ油は油分なので、摂りすぎには注意が必要です。1日スプーン1杯程度が適量ですよ。うまく食事に取り入れて、健康的な体も手に入れられたらすてきですね。
更新日: 2020年06月14日
初回公開日: 2016年02月12日