シソ(紫蘇)は、そばの薬味など私たちの食卓によくあるハーブの1つです。ここでは、そんなシソの栄養、効果効能のほか、大葉との違い、花言葉、収穫時期、保存方法など、さまざまな情報について詳しくご紹介します。
シソ(紫蘇)とはどんな植物?
シソは、ヒマラヤやミャンマー、中国に自生するハーブです。草丈は30~100cmで、ギザギザとした葉を茂らせます。葉は紫色か緑色をしており、秋に紫や白の花を咲かせ、冬になると枯れてしまいます。
日本へは中国を経由して縄文時代に伝えられたとされ、奈良時代から栽培されるようになりました。平安時代には薬用としてのほか、野菜としても食用されるようになり、今では薬味や刺身のつまとして料理に添えられます。
名前の由来
中国の後漢時代に、カニを食べ過ぎて食中毒を起こした若者が、シソの葉を煎じて飲んだところ健康を取り戻したという逸話から、「紫色」の「(元気を)蘇(よみがえ)らせる葉」ということで「紫蘇(シソ)」と名付けられました。
シソ(紫蘇)基本情報(学名・原産国・英語名など)
- 学名
- Perilla frutescens var. crispa
- 科・属名
- シソ科・シソ属
- 英名
- beefsteak plant
shiso
- 原産地
- ヒマラヤ、ミャンマー、中国
- 開花期
- 9~10月
- 花の色
- 紫、白、ピンク
- 別名
- 大葉
ノラエ
イヌエ
チソ
シソ(紫蘇)の花言葉
『力が蘇る』『善良な家風』
シソにはβカロテンをはじめ、さまざまな栄養が豊富で強い殺菌作用があります。このシソの効能から、「力が蘇る」という花言葉がつきました。
シソ(紫蘇)の種類!大葉と同じもの?
たくさんの種類がある中で、食用するのはアオジソとアカジソです。大葉とは、「アオジソの葉」を指すので、シソの一種だといえるでしょう。以下に、アオジソとアカジソの違いをまとめました。
アオジソ(青紫蘇)
青紫蘇は香りが高く、茎、葉ともに緑色をしており、葉や花、実を主に薬味や刺身のつま、天ぷら、ペーストソースなどにして食べます。スーパーでシソを販売する際に、芽と葉を区別する必要があったため、大葉と呼ばれるようになったとされています。西日本の一部では、「青蘇(セイソ)」とも呼ばれます。
アカジソ(赤紫蘇)
茎も葉も紫色をしており、梅干しの色づけや赤紫蘇ジュースに使われます。また、乾燥させたものはふりかけにされ、生の実や花は刺身のつまになります。
シソ(紫蘇)の栄養・効果効能
シソはβカロテンや、ビタミンB、カルシウム、カリウムといった栄養素を多く含んでいます。中でも、βカロテンは皮膚や粘膜の細胞を健やかに保ち、視覚機能の維持や、強い抗酸化作用があり、動脈硬化やガンの予防に効果があるとされています。
また、香りに含まれるペリルアルデヒドには、防腐・殺菌作用があります。この効能を活かして、刺身など生の魚を食べる際に添えられます。また、胃腸の働きを促進し、食中毒の予防にも効果があるそうです。
シソ(紫蘇)の収穫時期と方法は?
青紫蘇は6~9月、赤紫蘇は6~7月が収穫時期です。
草丈が30cmほどになってきたら、下の方の葉から順次収穫していきましょう。このとき、1番下の方の葉は土から栄養を吸い上げる役目があるので、下から2枚目までの葉を残すのがポイントです。
シソ(紫蘇)の保存方法
収穫したシソの葉を、水で濡らしたキッチンペーパーで1枚ずつ挟み、ビニール袋やタッパーに入れて野菜室に入れるのが、シソを長持ちさせる保存方法です。その際、できるだけ空気に触れさせないことが大切です。
長時間保存したいときは、水洗いしてから水分をしっかり拭き取ったシソを、一枚ずつラップに包んで冷凍するといいですよ。
シソ(紫蘇)の葉は栄養豊富なハーブ!
日頃何気なく食べているシソですが、栄養が豊富なうえ殺菌・防腐作用があります。古くから私たちの食卓にのぼっているのもうなずけます。効果効能を知ると、これまで以上に料理に取り入れたくなってきますよね。自分で育てたシソなら、おいしさも格別かもしれませんよ。
更新日: 2022年07月06日
初回公開日: 2015年09月22日