プリムラは茎が伸びず、コンパクトに花が咲くのが特徴です。寒い冬を越えて早春に花を咲かせる様子はとてもかわいらしいです。世界に約600種生息しているとされ、花色が豊富なことから、ガーデニングにもよく用いられています。今回は、そんなプリムラの育て方についてまとめました。
プリムラの育て方のポイントとは?
プリムラとは、サクラソウ科サクラ属の総称です。日本で一般的に「プリムラ」と呼ばれるのは、外来種の「ジュリアン」「ポリアンサ」を指し、日本原生種の桜草は含みません。桜草に似た「マラコイデス」という品種もあります。品種によって若干特性は違いますが、全般的に日当たりと水はけのよい環境を好みます。
また、寒さに強い半面、夏場の暑さや湿気に弱いので、梅雨から夏にかけては過湿に注意しながら半日陰や明るい日陰などで育てるのがおすすめですよ。
プリムラの育て方!種まき、苗植えの時期と方法は?
種まき
プリムラの種まきは、5~6月が適期です。種まき用かピートバンに種が重ならないように、ばらまきにします。日陰で管理し、土は被せず水を切らさないようにします。その後、発芽し本葉が出てきたら風通しの良いところに移して引き続き育てます。大きくなった苗は、秋頃に庭か鉢に植え替えます。
また秋にも種まきは可能です。9~10月に種をまく場合は、本葉が数枚育った後は、ポットに仮植えを行います。そして葉っぱが増えてきたらプランターなどに定植しましょう。
苗植え
秋から冬にかけてが苗植えの適期です。鉢植えにする場合は、苗よりも一回り大きな鉢を準備し、赤玉土に腐葉土やピートモスを混ぜ合わせたものに苗を植え付けていきましょう。プランター植えや地植えに複数の苗を植える場合は鉢植えと同様の用土を準備し、25cmほど株間を空けて植えるようにしましょう。できるだけ日の当たる場所を選びましょう。
「マラコイデス」は花茎が伸びるので風が強い場合は支柱を立ててあげると倒れにくくなりますよ。
プリムラの育て方!土作り、水やりの方法は?
土作り
プリムラは弱酸性の用土を好みます。ピートモスなどで調整しましょう。特に夏場は乾燥すると葉が黄色くなってしまうので、バーミキュライトやピートモスなどを使用して保水性のある土壌を作ってあげるようにしてください。
水やり
土が乾いたらたっぷり水をあげます。ただし過剰な水やりは根腐れの原因となるので注意しましょう。また、水は株元に直接あげるようにしてください。花や葉に水をかけると株自体が傷む原因になります。特にプリムラは品種によっては、葉や花が土から近いところにあります。手で葉をかき分けるようにして水をあげると、株が痛みにくいですよ。
プリムラの育て方!花がら摘みの方法と時期は?
プリムラは、株に日が当たらないと蕾から開花しないものが出てきます。そのため、咲き終わった花がらや傷んだ葉を茎の根元部分から刈り取ります。余計な花がらや葉っぱを取り除くことで、下から次々と蕾が出て、たくさんの花を咲かせてくれますよ。
プリムラの植え替えや増やし方の時期と方法!挿し木、挿し芽で増やす?
植え替え
プリムラの鉢植えは根詰まりを起こすので、毎年9~10月に植え替えを行います。掘りあげた株を手で揉みほぐして土を落とし、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
増やし方
プリムラの増やし方は株分けや種まきです。中でも株分けは、掘りあげた株を手で割くことで簡単に行えるのでおすすめです。
プリムラの育て方で注意する病害虫は?
プリムラは、花がらや傷んだ葉をそのまま放置すると、株の周辺が蒸れて灰色カビ病が発生することがあります。そのため、こまめに花がら摘みを行い、衛生状態を保ちましょう。
また、春にはアブラムシやハダニなどの害虫が発生しやすくなります。見つけ次第早めに駆除してください。ハダニは、霧吹きを葉の表裏に吹きかけ、アブラムシは薬剤を散布すると効果的です。
プリムラの育て方は初心者にもやさしい
プリムラは、花色が豊富で耐寒性があることから初心者にも育てやすい植物です。水のあげすぎなどによる根腐れに注意するだけで良いので手間が少なく育てられます。好みの色のプリムラを元気に育ててみてくださいね。
更新日: 2023年07月05日
初回公開日: 2015年08月10日