ミントを甘くしたような香りで、ハーブティーや料理に活用して楽しめるアロマティカス。多肉植物とハーブの両方の性質を持っており、また葉っぱを食べられることから近年人気が出てきています。今回は、そんなアロマティカスの花言葉や料理への利用法、挿し木の時期と方法など育て方をご紹介します。
アロマティカスの花言葉は?
『友情』『沈静』
アロマティカスの花言葉の由来は、はっきりとはしていません。東南アジア地域では、やけどや傷の手当てに利用されることから、「沈静」という花言葉が付けられたとされています。
アロマティカスの花の色や別名は?
- 学名
- Plectranthus amboinicus
- 科・属名
- シソ科・プレクトランサス属
- 英名
- Cuba oregano
Aromaticus
- 原産地
- 東南アジア、インド、南アフリカ
- 開花期
- 4~8月
- 花の色
- 紫、青、白
- 別名
- キューバオレガノ
スープミント
アロマティカスとは?どんな多肉植物?
アロマティカスは、東南アジアやインド、南アフリカを原産とする食べられる多肉植物です。草丈は10~30cmに生長し、葉っぱが柔らかい毛で覆われているのが特徴です。4~8月に、直径1cmほどの小さな花を咲かせることがありますが、時期は株によって異なります。
香りがよく、ハーブとしてもよく栽培され、ハーブティーやリキュールなど、食材としても扱われてきました。また、香りのリラックス効果に注目して、アロマとしても利用されています。
アロマティカスの効能は?料理への使い方は?
海外では、火傷などの傷口に塗るメディカルプランツとして、利用されることもあるアロマティカス。名前にアロマと付くように、葉っぱをこするとミントやオレガノのような香りがします。
キューバやメキシコでは、肉料理の香り付けに利用されるほか、葉っぱをちぎってハーブティーとして楽しむこともできます。ほかにも、サラダやパスタに加えるなど、楽しみ方は様々です。
アロマティカスの育て方のポイントは?
風通しのよいところで育て、湿気が高くならないよう気を付けることがポイントです。湿気が高い環境では枯れてしまうので、茂りすぎたら剪定をしていきます。また、水を与えすぎても根が腐ってしまうので、水やりは控えめにしてください。
アロマティカスの苗植えの時期と方法は?
アロマティカスは、基本的に苗から育てていきます。また、梅雨の湿気や冬の寒さに耐えられないことから、鉢植えするのが一般的です。
4~6月が植え付けの適期です。晴れた日に、苗よりも1回り大きな鉢に植え付けていきましょう。複数植え付けるときは、株同士の間隔を15~20cmほど空けると、風通しがよくなります。
アロマティカスの土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
水はけがよく、多肉植物用の土より水もちのよいものを好みます。赤玉土(小粒)8:バーク堆肥2か、赤玉土(小粒)7:腐葉土1:川砂2の割合で混ぜ合わせた土がおすすめです。ハーブ用の土を使うときは、パーライトを2割ほど混ぜるとよいですよ。
水やり
多肉植物なので、乾燥した環境を好みます。春~秋の生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。冬は、土の表面が乾いて数日たったら水やりをします。
肥料の与え方
肥料の与えすぎは香りが落ちてしまうので、葉っぱの色が悪くなったときだけ根元に薄めた液体肥料を施します。
アロマティカスの植え替えの時期と方法は?
生育が旺盛で、鉢の中がすぐに根でいっぱいになってしまいます。1年に1回、4~6月に1回り大きな鉢に植え替えをします。手順は、植え付けのときと同じです。湿気に弱いので、梅雨前に植え替えをすませておくと安心ですよ。
アロマティカスの剪定の時期と方法は?
葉っぱが茂り、株が蒸れると弱ってしまいます。梅雨の前に根元近くの葉っぱを間引き、風通しをよくしてあげましょう。また、株がこんもりとしてきたら、適宜茎を切り落としていきます。
アロマティカスの増やし方!挿し木や株分けの時期と方法
挿し木
4~6月が挿し木の適期です。剪定のときに摘みとった新芽を挿し木に利用すると効率的ですよ。土に植え付けず、水耕栽培にすることもできます。
1. 枝の先端を5~10cmほど切り取る
2. 上の方の葉を3~4枚残し、他を切り落とす
3. 茎の切り口を斜めに切り落とす
4. 赤玉土(小粒)を容器に入れ、指で穴を空けてからに茎を挿す
5. 土が乾かないよう水やりをして管理する
6. 根が十分に生えたら、植え付けと同じ手順で植え替える
株分け
大きく生長した株を土から掘りあげ、それぞれに茎が均等に付くよう、株を2~3個に分けていきます。ただ、大きく育てすぎると株元が木質化して固くなるので注意してください。
アロマティカスの育て方で注意する病害虫は?
病気や害虫に強いためあまり神経質になる必要はありません。ただ、ときどきカイガラムシに寄生されることがあります。カイガラムシは、茎葉にくっついて栄養を吸い取る害虫で、成虫は殻に覆われているので薬剤が効きづらくなります。幼虫のうちに薬剤で駆除するか、成虫をブラシで株からこすり落としてください。
アロマティカスはハーブのような多肉植物
多肉植物のかわいらしさと、ハーブのよい香りをあわせもつアロマティカス。管理も簡単なことから、近年はインテリアとしての人気が高まっています。茎がよく伸びるので、ハンギングや小鉢に植え付けると、かわいさを引き立てることができますよ。
更新日: 2022年04月06日
初回公開日: 2015年11月10日