ハーブは、手間のかからない丈夫な種類が多いことから、家庭菜園初心者でも簡単に育てることができます。収穫した葉っぱや種、実は、和洋様々な料理に活用して楽しめるのも魅力ですよね。また、虫を遠ざける効果があったり、コンパニオンプランツにもおすすめです。今回は、家庭菜園でも簡単に育てられるハーブを8種ご紹介します。
家庭菜園で育てやすいハーブ8選
1. バジル(バジリコ)
バジルは、トマトやチーズと相性がよく、イタリア料理にはなくてはならないハーブの1つです。日本へは江戸時代に渡来し、水に浸すとゼリー状になる種を、目薬代わりに使っていました。
本来は多年草ですが、暑さに弱いことから、日本では一年草として扱われます。発芽温度が20度以上なので、4~6月頃に種をまきましょう。日当たりと水はけのよい場所で育てれば、夏以降にたくさんの葉っぱを収穫できます。ただし、直射日光に当たると葉っぱが焼けて枯れてしまうので注意してください。
植付期 | 4~6月 |
収穫期 | 7~10月 |
2. シソ(紫蘇)
シソは、日本が誇るハーブの1つです。葉っぱの縁にあるギザギザが特徴で、白い花を秋に咲かせた後、枯れてしまいます。ビタミンAをはじめたくさんの栄養素を含んでおり、香りに含まれるペリルアルデヒドは防腐、殺菌作用があることから、刺し身のツマなどに利用されています。
4~5月に種をまき、草丈が30cmほどに生長したら、下の方の葉っぱから順に収穫していきます。日向を好みますが、食用にして楽しむなら半日陰で育てた方が、葉っぱがやわらかくておいしいですよ。また、ハーブの中でも虫が付きやすいので、株をこまめにチェックしておきましょう。
植付期 | 4~5月 |
収穫期 | 6~11月 |
3. パセリ
料理の彩りとしてよく見かけるパセリ。ビタミンCが豊富で、野菜に比べて栄養価が高いことが特徴です。また、口臭予防や疲労回復、食中毒予防の効果も期待できる、優秀なハーブなんですよ。
15~20度の気温を確保できるなら一年中栽培できるほど丈夫な性質をしています。また、他のハーブに比べて大きくならないこともポイントです。ただし、花が咲くと株が弱ってしまうので、花の付く茎は早めに切り落としてください。
植付期 | 4~5月/9~10月 |
収穫期 | 6月~翌年の5月頃まで |
4. ローズマリー
ローズマリーは、常緑性の低木で、肉や魚料理の臭み消しとしてよく用いられるハーブです。また、香りには精神安定効果があり、集中力や記憶力を高める効果も期待できます。古代ギリシャからお祝いや葬儀で用いられていたことから「変わらぬ愛」「誠実」といったすてきな花言葉をもっていますよ。
苗植え、種まきのいずれでも簡単に育てることができます。また、一度植え付ければ毎年長い期間、葉っぱが収穫できます。ただ、湿度の高い環境は苦手なので、水やりのしすぎには注意してください。
植付期 | 4~5月/9~10月 |
収穫期 | 3~11月 |
5. ミント
スーッと鼻を通る香りを放つミント。世界各地に600種類以上が存在するとされ、突然変異が起こりやすい植物として知られています。ガムや歯磨き粉など私たちの様々な生活用品に使われ、その香りを知らない方はいないですよね。
丈夫なハーブで、放っておいてもどんどん茎を横に伸ばして生長していきます。繁殖力がよすぎることから、他の植物の生育を阻害してしまうことも。気になる方は、土に板を挿して仕切りを作って囲うか、プランターで育てるのがおすすめです。
植付期 | 3~6月/9~11月 |
収穫期 | 4~10月 |
6. レモンバーム
レモンバームは、レモンのようなさわやかな香りが特徴のハーブで、お茶や入浴剤に利用することができます。高血圧や消化不良を解消する効果があり、古くから「長寿のハーブ」として親しまれてきました。
直射日光と湿気が苦手です。風通しのよい日陰で育てると、やわらかく色つやのよい葉っぱを収穫できますよ。また、枯れた枝や葉はこまめに摘み取って病気や害虫を予防しましょう。
植付期 | 4~5月/9~10月 |
収穫期 | 4~11月 |
7. コリアンダー(パクチー)
タイ料理やベトナム料理に欠かせないパクチー。独特な味はくせになり、ファンの多いハーブです。また、アメリカ化学学会で発表された研究結果からは、毒性のある金属を体から排出する働きがあることがわかり、近年はそのデトックス効果にも期待が集まっています。
生長が早く育てやすいので、種をまいて育てれば、何度も葉っぱを収穫して味わうことができますよ。ただ、根は地面に垂直に生える直根性で、傷つけると枯れてしまいます。苗から育てる方は、植え付けるときは根っこを丁寧に扱ってください。
植付期 | 3~5月/9~10 |
収穫期 | 4~7月 |
8. タイム
肉や魚料理の香り付けに利用されるハーブで、古代ギリシャか時代から人々に利用されてきました。古代エジプトでは、ミイラの防腐剤に使われていたという記録も残っています。殺菌作用が高いことが特徴です。
日当たりと風通しのよい場所を選べば、放っておいても元気に育ってくれます。また、乾燥した環境を好むので、水やりは頻繁にしなくて大丈夫ですよ。耐寒性があり、ベランダなどでも育てやすい初心者向けのハーブです。
植付期 | 4~5月/9~10月 |
収穫期 | 4~7月 |
ハーブは家庭菜園のプランターにおすすめ
ほとんどのハーブは、乾燥した環境を好み、丈夫で育てやすいのが特徴。そのため、発芽まできちんと管理していれば、水やりや肥料を与えなくても、元気に育ちます。
家庭菜園をはじめたばかりの方や、忙しい方でも無理なく栽培・収穫が可能です。健康や美容効果のあるものもたくさんあるので、気に入ったハーブをプランタニー寄せ植えして、楽しんでみてはいかがでしょうか。
更新日: 2023年03月22日
初回公開日: 2015年11月08日