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柿の木の剪定を徹底解説!時期や仕方は?どこを切るの?

庭に植える果樹として親しまれる柿。秋に実るオレンジ色の実は、そのまま食べるだけでなく、干すことで甘みが増しますよ。また、栄養価が豊富で、特にビタミンCの含有量がみかんの3倍と高く、肌荒れや風邪、二日酔いを解消する効果も期待できます。今回は、そんな柿の剪定の時期と方法をまとめました。

柿の木の剪定の時期は?

柿は、前年に伸びた枝の先端に4~6月頃花を咲かせ、10~11月に収穫期を迎えます。そのため、花が咲かない枝を12~2月頃に剪定し、摘蕾を4~5月、摘果を6~8月に行い、収穫量を確保することが基本です。

ただ、枝が混み合っていて風通しが悪く、幹に日が当たっていないと感じたときは、6月下旬〜7月上旬に余分な枝を取り除いてもかまいません。

柿の剪定の仕方は?どこを切るの?

1. 剪定

太い枝(主枝)を3~4本、そこから伸びる中くらいの枝(亜主枝)をそれぞれ2本ずつ伸ばすように剪定することがポイントです。幹から45度の方向に主枝が生えるようにすると、枝が横に広がって、幹に日が当たるようになります。また、植え付けてから3年目以降の大きくなった株を剪定します。

3年目で強く剪定した後は、前年に実がなった枝や重なり合っている枝、古く黒ずんだ枝、表面に毛が残った枝を剪定し、実に行き渡る栄養を集中させます。

その年伸びた枝を切りすぎてしまうと、実がつかなくなってしまうので注意してください。その年に伸びた枝は、緑色をしているので、すぐに見分けがつきます。

1. 主枝を3本選ぶ
2. 一番上の主枝より上の三木を短く切る
3. 主枝3本以外の枝を間引く
4. 残っている枝で、前の年に実がなった枝、重なり合っている枝、下向きに生えている枝、真上に伸びている枝を切り落とす
5. 主枝に残っている亜主枝で、不要なものは取り除く
6. 切り口に癒合剤を塗って病害虫を防ぐ

2. 摘蕾

蕾が膨らんできたら、摘蕾の時期です。1つの枝に蕾が3~5個つくよう、他は摘みとってしまいます。先端から2~3番目のところにある、萼(がく)が4枚ある大きなものを残すようにしてください。

花に指を当て、軽く押すように力を入れると簡単にとれますよ。手で摘みとれないときは、清潔なハサミを利用してくださいね。

3. 摘果

柿は、樹木に負担がかかると果実が自然に落下する、「生理落下」という現象が起こります。この生理落果が終わった後、摘果を行います。

それぞれの枝に1~2個実が残るよう、他は手やハサミで取り除いてください。また、生育の悪い実や、病気や害虫の被害にあった実、上向きの実も切り取ります。数が適当であれば、無理に行う必要はありません。

柿の木の剪定、手入れのポイントは?

横向きに広がって生長するよう、毎年枝を剪定することがポイントです。上に向かってどんどん伸びていく性質があり、剪定をしないと幹に日が当たらず、実つきが悪くなってしまいます。

また、たくさん実をつけると、栄養が分散してそれぞれが小さく生長してしまいます。摘蕾・摘果を行って、1つ1つの実を大きくしてください。

もし剪定をした後に実をつけなくなった場合は、先端を切りすぎてしまったことが原因かもしれません。そのときは先端は切らず、重なり合った枝を間引くように剪定しましょう。

剪定の場所 前の年に実がなった古い枝/重なり合った枝/古く黒ずんだ枝
剪定の時期 12〜2月頃
剪定をする理由 果実の量やサイズを調整する/樹形を整える
剪定後に実がならない原因 先端をすべて切りすぎた可能性

柿の木の剪定は、時期と方法が大切

カキ 柿 地植え  (2)

切り取る枝はできるだけ基から幹に沿って切るようにしましょう。枝が残っていると、そこがコブになってしまいます。

また実がなった枝には次の年、実があまりならないので、収穫のときに剪定も一緒に枝ごと切るといいですよ。毎年柿の木の枝の剪定や、摘蕾・摘果を楽しんで、たくさんの実を収穫できたらすてきですね。

更新日: 2022年11月14日

初回公開日: 2015年12月03日

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