エルダーフラワーは、真っ白な花を初夏に咲かせる樹木です。マスカットのような甘い香りが、あたりを包んでくれます。樹高10mほどに生長するので、庭のシンボルツリーにおすすめです。今回は、苗植えの時期と方法など、エルダーフラワーの育て方をご紹介します。
エルダーフラワーの育て方のポイントは?
土の風通しのよい場所で育て、毎年きちんと剪定をすることがポイントです。エルダーフラワーの生長はとても早く、すぐに枝葉が茂り、株が蒸れてしまいます。
エルダーフラワーの種まき、苗植えの時期と方法は?
種まき
3~5月か、9~10月が適期です。種は市販されていないので、秋に実った果実から採取したものを植えていきます。水洗いをして果肉を落とした種は、赤玉土(小粒)など清潔な土を入れた育苗ポットに植え付けてください。
発芽するまでは土が乾かないよう水やりをして管理し、芽が出たら土の表面が乾いてから水やりをします。樹高が10~15cmに生長したら、鉢か地面に植え替えます。およそ2年で立派な木に生長しますよ。
苗植え
3~5月か、9~10月が植え付けの適期です。鉢植えは、苗よりも1~2回り大きな鉢に植え付けてください。ただ、生長がとても早いので、地植えにした方が安心です。地植えは、風通しのよい場所を選んで植え穴を掘り、植え付けていきます。
エルダーフラワーの土作り、水やり、肥料の与え方?
土作り
水はけのよい中性~弱アルカリ性の土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土に、苦土石灰を少し加えるとよいですよ。
地植えは、植え付ける2週間前に苦土石灰を、1週間前に堆肥や腐葉土を混ぜ込んでおきます。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。常に土が湿った状態だと、根が腐ったり株が弱ったりしてしまうので注意してください。
肥料の与え方
植え付けるとき、土にゆっくりと効く緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。最初の3年間は、3月と9月の年2回、化成肥料か1握りの油かすを株元に施します。
エルダーフラワーの剪定の時期と方法は?
葉っぱが落ちる11月中旬~2月に剪定をし、風通しをよくしていきます。上向きの枝や伸びすぎた枝、幹から伸びる細い枝などを切り落としていきましょう。生育がよいので、枝は大胆に切り落としてかまいません。
エルダーフラワーの植え替えの時期と方法は?
生長が早く、すぐに鉢いっぱいまで根が伸びてしまいます。鉢植えは、1~2年に1回、1回り大きな鉢に植え替えをしてください。3~4月が適期で、手順は植え付け時と同じです。
エルダーフラワーの増やし方!挿し木の時期と方法は?
3~9月に挿し木で数を増やすことができます。太く充実した若い枝を、先端から10~15cmの長さに切り取り、赤玉土(小粒)などの土に挿していきましょう。その後は土が乾かないように管理し、根が十分に生えたら、鉢や地面に植え替えてください。
エルダーフラワーの栽培で注意する病気や害虫は?
特に病気や害虫に気を付ける必要のない、丈夫で強健な木です。ただ、夏の高温多湿には弱いので、風通しのよい半日陰に植え付けるようにしてください。
エルダーフラワーの花や実を楽しもう
エルダーフラワーの花を収穫するときは、花房ごとハサミで切り取りましょう。乾燥させてお湯を注げば、香りのよいハーブティーができあがりますよ。また、7月~9月に黒く熟した実は、摘み取ってジャムなどに加工できます。花や実には色々な加工方法があるので、オリジナルレシピを考えながら育てていけると楽しいですね。
更新日: 2015年12月14日
初回公開日: 2015年12月14日