鮮やかな花色が、庭や鉢をトロピカルな雰囲気にしてくれるナスタチウム。生長の仕方は種類によって様々で、ハンギングや寄せ植えなど色々な飾り方が楽しめるのが魅力です。
また、蓮のような丸い葉っぱも夏らしさを演出してくれます。今回は、そんなナスタチウムの育て方について、種まきの時期と方法などをご紹介します。
ナスタチウム(キンレンカ)とはどんな植物?
ナスタチウムとはノウゼンハレン科ノウゼンハレン属に分類される一年草です。草丈が3m近くになるつる性の種類や20cmくらいの短い種類など大きさはさまざま。
春に種をまいて初夏や秋頃に黄色の花をさかせます。「葉っぱが丸くハスの葉に似ていて金色の花を咲かせる」ことが由来となって金蓮花(キンレンカ)ともよばれるようになりました。
ナスタチウム(キンレンカ)の育て方のポイントは?
ナスタチウムは季節によって環境を調節してあげることが上手に育てるポイントです。
日当たりのよい場所を好みますが、夏の暑さや冬の寒さを苦手としています。真夏は、直射日光の当たらない半日陰に移動させるか遮光して日差しを調節してください。
冬は地面を腐葉土で覆ったり、室内に取り込んだりと防寒対策をすると元気に育ってくれますよ。
ナスタチウム(キンレンカ)の育て方!種まきの時期や方法は?
ナスタチウムは主に種から育てます。発芽適温は15~20度なので、3月下旬~4月中旬か、9月頃が種まきの適期です。土に植える前の晩、種を水に浸けておくと発芽しやすくなりますよ。
ナスタチウムは水はけのよい有機質に富んだ土を好みます。赤玉土(小粒)5:ピートモス3:軽石2か、市販の草花用培養土を用意しましょう。
- 土を育苗ポットに入れる
- 1つの育苗ポットに1粒種をまく
- 薄く土をかぶせ、日陰で管理する
- 土が乾かないよう水やりをする
- 1週間ほどで発芽して本葉が2~3枚になったら土や地面に植え替える
ナスタチウム(キンレンカ)のお手入れ!水やりの仕方や肥料の与え方は?
水やりの仕方
鉢植えは、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水やりをします。湿度が高すぎると弱い茎が生えるので、注意してください。地植えは、特に水やりの必要はありません。
肥料の与え方
肥料を与えすぎると花つきが悪くなります。植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜ込んでおきます。そして、花が咲く6~7月と9~10月に2週間に1回液体肥料を与えましょう。
ナスタチウム(キンレンカ)の剪定の方法と時期は?
摘心
本葉が4~6枚に生長したら、頂点にある芽を手で摘み取っていきます。そこから左右に新しい茎が出て、株にボリュームが出ます。
花がら摘み
咲き終わった花をそのままにしておくと、病気や害虫を引き寄せる原因となります。枯れた花は、花首から切り落としてしまいましょう。
切り戻し
梅雨が明ける7月中旬~下旬に、草丈を1/2~1/3の高さに切りそろえます。これによって、秋に再び花を咲かせるようになります。
ナスタチウム(キンレンカ)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
ナスタチウムは、種まきと挿し木で数を増やすことができます。種まきの手順は先述した通りなので、こちらでは主に挿し木の手順をご紹介します。
- 6月頃、茎を5~10cmほどの長さに切り取る
- 先端の葉っぱを2~3枚残し、他を切り落とす
- 育苗ポットに赤玉土(小粒)など清潔な土を入れ、茎を挿す
- 日陰で、土が乾かないよう水やりをして管理する
- 7~10日ほどで発根し、根が十分に生えたら鉢や地面に植え替える
ナスタチウム(キンレンカ)の栽培で注意する病気や害虫は?
気温が高くで乾燥しやすい季節には、ハダニに注意しましょう。葉っぱの裏に寄生し、かすり状の傷をつけて株を弱らせます。
水が苦手なので葉っぱに水を吹きかけたり株の周りに霧吹きで水を吹いておいたりすると予防できますよ。たくさん発生したときは、薬剤を散布して駆除してください。
ナスタチウム(キンレンカ)は夏の寄せ植えに人気
ナスタチウムは、オレンジや黄色といった元気な花色がすてきな草花です。草丈の低い品種は、花壇やプランターに明るい雰囲気をプラスしてくれることから、寄せ植えに人気があります。
バーベナやペチュニアなど、控えめな花との相性は抜群。真夏の直射日光には弱いので、玄関先など日陰を彩るために、活用してみてください。
更新日: 2017年08月30日
初回公開日: 2015年12月31日