ホルティ by GreenSnap 生活を彩ろう。花、植物、ガーデニング情報をお届け

【マユハケオモト(ハエマンサス)の育て方】植え替えや株分けの方法は?

一風変わった名前をもつ「マユハケオモト」。初夏から秋にかけて、ブラシのようなふわふわとした花を咲かせる姿がユニークな植物です。今回は、そんなマユハケオモトの育て方について、植え替えや株分けの方法などをご紹介します。

育てる前に知っておきたい!マユハケオモト(ハエマンサス)とは?

学名
Haemanthus albiflos
科・属名
ヒガンバナ科・ハエマンサス属
英名
White Blood Lily
Royal Paint Brush
Shaving Brush Plant
原産地
南アフリカ
開花期
9〜11月
※種類によって異なる
花の色
白、赤、黄
別名
ハエマンサス

マユハケオモトとは、万年青(オモト)と呼ばれる植物に似た葉っぱをつける球根植物です。草丈10〜20cmで、9〜11月にふわふわとした花を咲かせます。

花の姿が眉刷毛(マユハケ)に似て、万年青によく似た葉っぱをつけることにちなんで「眉刷毛万年青(マユハケオモト)」と名付けられました。また、ハエマンサス属を代表する品種なことから、別名「ハエマンサス」とも呼ばれることがあります。

マユハケオモト(ハエマンサス)の花や葉の特徴は?花言葉の意味や由来は?

『富福』『清純な心』『純粋』

マユハケオモトの花は、たくさんの小花が集まって形作られています。この様子から、「富裕」という花言葉が生まれました。お部屋に飾っておくと、金運がアップしそうですね。

9〜11月になると、直径3〜5cmの白色で筆のような花を咲かせます。マユハケオモトは唯一の常緑性のため、観葉植物としてもおすすめです。

マユハケオモト(ハエマンサス)を育ててみよう!まず準備するものは?

  • マユハケオモトの苗
  • 植木鉢
  • 市販の草花用培養土か、赤玉土5:腐葉土3:軽石2の割合で混ぜた土

珍しい観葉植物や鉢花を探している方にぴったりのマユハケオモト。丈夫なので、自宅でも無理なく育てられます。気に入った苗を選び、必要なものを準備して栽培をスタートしていきましょう。

鉢が大きすぎると球根が腐りやすくなるので、小さめのものを選びます。5~6号鉢に1球がサイズの目安です。

土は、水はけがよく通気性の高いものを使います。市販の草花用培養土なら、軽石を2割ほど混ぜてから苗植えをしていきましょう。自分で作るなら、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:軽石2の割合で混ぜたものに、緩行性化成肥料をスプーン大さじ1杯加えたものがおすすめです。

マユハケオモト(ハエマンサス)の育て方!苗植えの時期と方法は?

準備が整ったら、いよいよマユハケオモトを鉢に植えていきます。苗植えは、生育期を迎える直前の3〜4月が適期です。

  1. 鉢底の穴に鉢底ネットをかぶせる
  2. 鉢の底面に鉢底石を敷き詰める
  3. 鉢の1/3ほど土を入れる
  4. 頭が地表に見えるくらいの深さに球根を植える
  5. たっぷりと水やりをする

マユハケオモト(ハエマンサス)の育て方のポイントは?

マユハケオモトは、日当たりと風通しのよい屋内ならどこでも元気に育つ強さがあります。ただ、寒さには弱いので、5度以上の気温が保てる場所であれば安心です。

1年を通してやわらかな日差しに当てることで葉っぱが長持ちし、球根が大きく育ちます。これによって、花が咲きやすくなりますよ。

マユハケオモト(ハエマンサス)のお手入れ!水やりや追加の肥料の与え方、花がら摘みの方法は?

水やりの方法は?

マユハケオモトは、鉢の土が乾いたら底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。葉っぱに水がかからないよう株元にそそぐのが水やりのコツです。

一方で、12〜2月の休眠期は水やりをストップしてください。気温が低いと土が自然乾燥しにくく、根の水を吸い上げる量も減っていくるので、球根が蒸れ、次第に腐って枯れてしまいます。

追加の肥料の与え方は?

苗を植える土に施していれば、翌年の3月まで肥料を追加で与える必要はありません。葉っぱ一度枯れ、再び生えてきたタイミングで薄めた液体肥料を月に1回、9月頃まで水やり代わりに与えます。

花がら摘みの方法は?

マユハケオモトの花をそのままにしておくと、株が蒸れて枯れる原因を増やしてしまいます。花が枯れたら、花首のところから手やナイフで切り取ってしまいましょう。

もし種を収穫したいときは、そのままにしてもかまいません。

マユハケオモト(ハエマンサス)の栽培で注意する病気や害虫は?

マユハケオモトは、湿度の高い環境が苦手です。風通しの悪い場所で育てていると、葉枯病や赤ダニ、ナメクジの被害にあい、葉っぱが食べられたり、株が枯れてしまします。

葉枯病は、葉っぱの表面へ徐々に黒い斑点ができ、次第に枯れていく病気です。発症初期であれば、薬剤を散布すれば治るので、定期的に葉っぱの状態をチェックしてください。

赤ダニは葉っぱや茎から栄養を吸い、ナメクジは根っこを食い荒らす害虫です。被害にあった場所からどの害虫の被害かを判断して、効果のある殺虫剤を使って退治してください。

鉢よりもマユハケオモト(ハエマンサス)の株が大きく育ったら植え替えよう

マユハケオモトに定期的な植え替えは不要です。育てている株が生育期を迎える直前に、鉢の中に余裕がなければ一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えの手順は苗植えと同じです。

長く育てたマユハケオモト(ハエマンサス)の分球で増やす?

 

種類によっても異なりますが、マユハケオモトを植え替えるとき、球根に小さな球根がついていれば分球で数を増やすことができます。だいたい3〜5年ほど育てると分球できることが多いですよ。

元の球根から採取した小さな球根は、苗植えと同じように小さめの鉢に球根の頭が見える高さに植えます。早いものだと1年以内、遅くとも2年後には、花を咲かせるようになりますよ。

また、咲いた花をそのままにすると、種を採取できます。この種を使って株を増やすこともできますが、花を咲かせるまでに3〜4年と長い時間がかかるので気長に栽培したい方はチャレンジしてみてください。

マユハケオモト(ハエマンサス)は庭に植えて育てられるの?

マユハケオモトは、多少の寒さであれば耐え抜けられますが、5〜10度の気温が保てないと枯れてしまいます。そのため、地植えには向きません。

もし、地植えにチャレンジしたいときは日当たりのよい場所を選び、土にたっぷりと腐葉土を混ぜましょう。そして霜が降りる前に、株元をワラで覆ったり、ネットを張ったりと防寒対策をしてあげてください。

マユハケオモト(ハエマンサス)の育て方を覚えて花を咲かせよう

見た目がユニークなマユハケオモト。ボール状の花が咲くと、ほんわかしたやさしい気持ちになれます。風変りなお花を育ててみたいと思ったら、ぜひマユハケオモトを育ててみてください。鉢植えなら育て方も簡単で、いろいろなところに飾って楽しめますよ。

更新日: 2018年11月01日

初回公開日: 2016年12月03日

関連コンテンツ