ジューンベリーは、桜のような白い花を春に咲かせた後、入れ替わるように葉っぱを茂らせ、実をつける果樹です。病気や害虫の心配も少なく、日当たりのよい場所であれば特に手入れの手間もかけずにすむことから、近年庭木として人気が高まってきています。苗の頃から樹形を仕立てていくと、その美しさを引き立てることができますよ。今回は、そんなジューンベリーの剪定の時期と方法についてご紹介します。
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の剪定のポイントは?
ジューンベリーは、若木のときに樹形を整えておくと、その後の手入れが楽にすみます。ただ、花が咲くまでには7~8年ほどかかることから、その間は無理に剪定をして木を弱らせないようにしましょう。
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の剪定の時期は?
落葉樹は、葉っぱが落ちている時期に剪定をするのが基本です。ジューンベリーの場合は、12~2月が適期となっています。この時期は休眠期にあたり、剪定をしても株へのダメージを少なくとどめることができます。ただ、真冬の寒さにあたると株が弱るので、1月中旬~2月上旬の剪定は避けた方が安全です。
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の剪定の方法は?
ジューンベリーは、「主幹仕立て」と「株立ち」の2つの仕立て方を楽しむことができます。主幹仕立ては、左右に枝を生やすようになるので、シンボルツリーとして育てたいときにおすすめです。株立ちにすると、樹高が低く抑えられ、目隠しや生垣として活用できますよ。
主幹仕立て
■ 植え付け1年目
苗木を50~60cmの高さに切りつめ、幹だけの状態にする
■ 植え付け2年目
伸ばしたい枝を1本だけ残し、ほかは付け根から切り落とす
■ 植え付け3年目
1. 幹や残した枝から生える細い枝を2/3の長さに切りつめる
2. 内向きや下向きなど余分な枝は付け根から切り落とす
3. 株元から生えるひこばえは全て切り落とす
■ 植え付け4年目以降
1. 一度実をつけた枝や、伸びすぎた枝は付け根から切り落とす
2. 残したい枝は、先端を軽く剪定する
株立ち
1. 株元から出ているひこばえのうち、太いものを2~3本ほど残してほかを切り落とす
2. 残したひこばえを全て2/3の高さに切り戻す
3. 株元の細かい枝や葉っぱは全て切り落とす
4. 2~3年はそのまま生長させ、その後は実をつけた枝や伸びすぎた枝、株元から生える新しいひこばえを取り除いていく
毎年ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の剪定をしていこう
ジューンベリーは、花が咲くまでに時間がかかる果樹です。また、株が若いうちは、樹形がまとまらないこともしばしば。だからといって、強い剪定を繰り返すと、弱ってしまうだけでなく、切り口から病気が進入するリスクも高まってしまいます。2~4年ほどと長い時間はかかりますが、花を咲かせるようになるまで気長にコツコツ育ててみてくださいね。
更新日: 2022年08月24日
初回公開日: 2016年01月30日