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蜜源植物とは?特徴や種類、ミツバチとの関わりは?

ミツバチが蜜を採取した花によって、はちみつの味が変わることを知っている人は多いかもしれませんね。この、蜜が採取され花は、「蜜源植物」と呼ばれています。聞き慣れない言葉ですが、実は蜜源植物とミツバチの関係性によって、わたしたちの生活は支えられているんですよ。今回は、そんな蜜源植物とは何か、特徴やどんな種類があるのか、ミツバチとの関わりなどについてご紹介します。

蜜源植物とは?特徴は?

蜜源植物とは、ミツバチが蜜を採取する花を咲かせる植物のことです。世界におよそ4,000種存在し、日本には500~600種あるとされています。

ミツバチは、蜜源植物から花の蜜を採取し、胃にいっぱいためて巣へと持ち帰ります。そして、巣の中にいるミツバチに蜜を渡し、水分を蒸発させることではちみつができあがります。蜜源植物は、ミツバチがはちみつを作り出す上でなくてはならない存在です。

人は、このミツバチの仕組みを古くから知っており、西洋では紀元前6,000年頃から、日本では600年代から養蜂が行われていたんですよ。

蜜源植物にはどんな種類がある?

シロツメクサ

日本では、アカシアやレンゲが蜜源植物として有名ですが、海外ではシロツメクサによるはちみつの生産量が最も多いようです。以下に、日本でよく知られる蜜源植物を、花の開花期とともにご紹介します。

花名 開花期
ニセアカシア 5~6月
レンゲ 4~6月
シロツメクサ(クローバー) 5~10月
リンゴ 4月
みかん 5月
トチノキ 5~6月
キンカン 7~8月
ひまわり 7~9月
アベリア 6~10月
ソバ 6~10月
ウド 6~10月
ハギ 8~10月
チャノキ 10~12月
ビワ 11~2月
椿 2~3月

蜜源植物とミツバチとの関わりは?

ミツバチ 蜜源植物 養蜂

ミツバチは、花の蜜によってはちみつを作るだけでなく、他の植物へと飛来することで花粉を運ぶ役割があります。他にも受粉を促す昆虫はたくさんいますが、多くは特定の植物の花粉しか運ばないのに対して、ミツバチはほぼ全ての植物に飛んでくるという習性があります。実は、私たちの食卓に並ぶ作物のほとんどは、ミツバチが花粉を運ぶことで受粉し、収穫することができる植物となっています。そのため、ミツバチは私たちの生活を支える大切な存在なんですよ。

ただ、近年ミツバチの数が減少していることが問題になっています。これは、土地の開発が進んだことで蜜源植物が減少したことや、農薬による悪影響が大きいとされています。その結果、少ない数のミツバチで蜜を採取しなければならず、過労によってさらに数が減ってしまうという悪循環が引き起こされています。

この問題は、日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなど世界各地に広がっています。そのため、2014年にアメリカで「ミツバチなど花粉媒介者の健全性促進のための国家戦略構築」という大統領覚書が発令されたり、2013年に日本で「養蜂振興法」が改正されたりと、ミツバチを保護する動きが近年活発になっています。

蜜源植物は人間の生活になくてはならない存在

はちみつ

庭やベランダで、蜜源植物を栽培することで、少しでもミツバチを守ることができるかもしれません。実は、植物を栽培することは、地球環境を守ることにつながるかもしれませんよ。1人でできることはわずかですが、私たちの子供や孫の世代に食料不足という問題を残さないという大きな結果につながっていくことになりますよ。

更新日: 2021年05月12日

初回公開日: 2016年02月08日

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